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ビーセイと健康について

皆様こんにちは、あきもろこしと申します。
この記事は、はるふぁさんのBeatSaber Advent Calendar 2023の8日目の記事です。
カレンダー全体はこちら: https://adventar.org/calendars/8661

 皆さん、Beat Saber(以下ビーセイ)をプレイしているかと思いますが、ビーセイが健康にどの程度影響があるか、調べたことはありますでしょうか。
 ビーセイがどの程度の運動量で、健康にはどの程度プレイすればよいのか、気を付けるべきことは何か、私なりに簡単に調べましたので、参考にしていただけたらと思います。
 ここからの話は健康の話になるので、皆さんの個人差に大きく影響いたします。健康は複雑で解釈が難しく、加えて私は専門家ではないことと、健康の話は常に情報がアップデートされていくので、ここからの話は必ず正しい話というわけでは決してないことをご了承いただけたらと思います。皆さんのビーセイプレイの参考になれば幸いです。


本記事をかくことになったきっかけ

 皆さん、ビーセイをプレイすることで、怪我をしたこと、怪我をしそうになったことは無いでしょうか。以前X(旧Twitter)で簡単なビーセイ健康調査アンケートを取ったところ、以下のような結果になりました。

 こちらのアンケート、なんと100票ほど頂きましたが、体を壊したことがある方は全体の40%という恐ろしい数字でした。ビーセイをプレイすることで、日常に支障をきたす程度の身体的な怪我や体調不良を起こす人は少なくありません。
 特に新規プレイヤーはまだビーセイに適した体造りやプレイ時間の管理ができず、やみくもにプレイして体を壊しているところをよく見かけます。ビーセイプレイの適正なプレイ時間の指針などがないことが一因かと考え、体を壊す方をできるだけ減らせるよう、この記事を書くことを考えました。

ビーセイの適正運動時間について

運動は健康維持に不可欠?

運動はどの程度すると健康にいい?

 皆さん、運動は健康にいいという話は漠然と知っているかと思います。適度な運動、十分な睡眠、バランスのいい食事は人間の健康を維持するには重要であることが一般的に知られております。
 厚生労働省より、実際に運動を良く行っている人は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率が低いこと、また、身体活動や運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが認められています。更に高齢者においても歩行など日常生活における身体活動が、寝たきりや死亡を減少させる効果のあることが示されています。いろいろ書きましたが、運動をすると、様々な生活習慣病などを予防でき生活の質を上げることができることから、運動が推奨されているというわけです。
 具体的にどの程度の運動をすればよいのかも示されており、長期的には10分程度の歩行を1日に数回行う程度でも健康の効果が期待できるとのことです。こちらがよく言われている「1日1万歩」に該当するわけですね。海外の文献から、1日300kcal以上のエネルギー消費に相当する運動量になります。詳しいことは以下のリンクにありますので、興味のある方はご参照ください。
身体活動・運動|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

ビーセイの適正運動量は実は1日1時間程度

 さて、1日300kcalの運動量で人は健康になるということが分かってきたところで、次にビーセイの運動量がどの程度なのか知る必要があります。
運動量はMET(metabolic equivalent)という身体活動の強度を表す単位で示されることがあります。ビーセイの運動量は曲の難易度によりますが、6~8METsという値であることが調べられております。
話題のVRリズムゲーム「Beat Saber」、運動量はテニス並み - MoguLive (moguravr.com)

 この運動量がどの程度かというと、テニスやランニングと同等の運動強度となり、1分間に8.57~9.86kcalを消費するとのことです。上記の300kcalを消費するには、ビーセイを30分~40分程度プレイする計算となり、これは約10曲分に該当いたします。人によりますが、ビーセイはプレイ毎に2~3分程度のインターバルが挟まりますので、実際のプレイ時間はもう少し長くなります。私の話で恐縮ですが、私のビーセイ配信で10曲分のプレイには実時間で大体1時間程度を要しました。

 以上のことから、ビーセイは1日1時間程度プレイすれば健康に十分な運動量を満たせることが分かります。

運動とダイエットについて

 やや話がそれますが、ビーセイを行う目的として、体重を減らす、いわゆるダイエットが目的の方もいるかと思われます。実は、厚生労働省において、ダイエットには食事の管理について記載がありますが、運動に関しては言及されておりません。運動をするより、食事を管理したほうが効果的というのが今の主流のようです。
ダイエット | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

 しかしそうはいっても、運動をして痩せないことに皆さんは疑問を持たれることかと思われます。実際、運動をし続ければカロリーは消費されるので、もちろん体重は減ります。しかし運動で体重を減少させるにはかなりの運動を行う必要があり、運動しすぎると体に負担がかかってしまいます。
 こちらに興味深い記事があります。激しい運動と食事制限を行うと、基礎代謝が大きく下がり、結果的に体重が戻ってしまい、戻ってしまった後も代謝はあまり回復しないという衝撃的な内容でした。本記事では、徐々に体重を減らしていけば、代謝の減少は緩やかになると書かれております。激しい運動は代謝を下げる恐れがあることは認識しておいたほうが良いでしょう。
運動をしても、しなくても「消費カロリー」は変わらない…最新研究でわかった"本当にやせられるダイエット" 運動するほど基礎代謝は落ちるおそれがある | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
 
 適正な食事の管理と、適度な運動以上にダイエットを行うことは逆効果になる恐れがあります。あくまで一部の記事などを紹介しただけなので、これだけでは正しいダイエット情報とは言い難いです。特にダイエットは複雑で、正しいものから間違ったものまで多岐にわたる情報が蔓延しております。私の話も鵜吞みにせず、まずは一度、ご自身で医者などの専門家や信頼できる機関から正しい情報を得ることをお勧めします。

ビーセイ1日1時間をオーバーすると何が起こる?

 さて皆さん、ビーセイを1日1時間だけプレイしている方はどの程度いますでしょうか。大体は2時間以上プレイされているかと思われます。ビーセイ配信されている方だと3~4時間以上もされている人もいますね。ビーセイは運動量が高いことから、長時間プレイすればたくさん運動出来てよいかと思われますが、長時間この運動強度で運動すると、怪我や身体の不調など、様々な弊害が生じる可能性があります。
 どういったリスクがあるか、次項から調べた限り示していきたいと思います。

ビーセイを長時間プレイすることによる弊害

長時間のビーセイはほどほどに

長時間運動による弊害

 適度な運動は寿命の延長効果が認められておりますが、運動時間が1日90分を超えた場合、死亡率は変わらなくなるという報告があります。ウォーキングやサイクリングを「毎日欠かさず行う人」は、逆に心臓病や脳血管疾患のリスクが高くなるようです。市民マラソンでは「1ヵ月に走る距離は200キロメートル以内に」と言われており、統計上、200キロ以上走るとトラブルが生じやすいようです。このように、適度な運動量を超えた運動は、身体へのトラブルを生じさせる原因となる可能性があります。
やり過ぎ厳禁! 「適度な運動量」ってどれくらい? - 日本経済新聞 (nikkei.com)
 

身体の怪我

 ビーセイは特に腕を酷使するスポーツであり、長時間プレイすると手首や腕、肩の筋肉や関節を痛めたり、腱鞘炎を発症する恐れが高いです。腕のほかにも、ステップを踏まれる方は膝や腰といった部位も注意が必要で、長時間ヘッドマウントディスプレイを着用することによる姿勢の変化(猫背)などにも注意が必要です。
 これらの怪我を防ぐためには、長時間のプレイを控える、手首などにサポーターを使用し可動域を制限する、十分な休養を取ることが挙げられます。
 サポーターに関しては、もす屋さんが12月5日のアドカレに記事を書いておりますので、皆さんも参考にしてみてください。私は特に手首が弱いので、テープを巻く形のバンテリンサポーターを使用しております。手首の動きが制限されますが、手首を結構固定してもビーセイはしっかりとプレイできるので、お試しください。固定されることで安心してしっかりセイバーを振ることができます。サポーターは1,000~3,000円ですが、怪我の治療費よりずっと安いので、コストパフォーマンスが優秀です。
BeatSaberにおけるバンテリンサポーター最高論|もす屋 (note.com)

オーバートレーニング症候群

 オーバートレーニング症候群は、スポーツなどによって生じた生理的な疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性疲労状態です。
 毎日長時間ビーセイをやり続けていると、徐々にパフォーマンスが落ちていることを自覚したことは無いでしょうか。オーバートレーニング症候群は、競技成績の低下だけでなく、疲れやすくなる・全身の倦怠感や睡眠障害などの症状がみられるとのことです。ビーセイの成績が振るわなかったり、日々の生活で疲れやすくなっている場合、オーバートレーニング症候群を疑ってみるとよいかもしれません。もしオーバートレーニング症候群の兆候がありましたら、十分な休息が必要です。ビーセイのプレイ時間やプレイ頻度を見直してみてください。
オーバートレーニング症候群 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

とはいえビーセイを1日2時間以上プレイしたい!!

本当にビーセイしちゃダメ?

 私も同感です。私も1度のビーセイプレイは2時間を超えております。なので、私の場合はビーセイのプレイは1週間に2~3回程度の頻度に抑えております。結果的に、1週間に7時間程度のプレイ頻度となっております。
 長時間ビーセイをされる方は、翌日休養日を設けたり、連日ビーセイをプレイしている方は、週に1日でもよいのでどこかに休養日を入れることが、上記のオーバートレーニング症候群の予防を含めてお勧めとなると考えられます。

座学を活用する

 ビーセイを多くプレイしたい理由として、ビーセイが上手くなりたいという動機があると思います。私もビーセイがうまくなりたいと常に思っております。体を休めながらビーセイを上手くする方法として、自身のリプレイを見直す、他の上手い方のプレイを見る、作譜を行って譜面理解度を高めるなど、可能なことは多いです。是非座学を活用し、しっかり休息を行えるようにしてみてください。

結論

 まだまだ書き足りないですが、ビーセイをプレイする際にはまず以下のことに注意してみるとよいかと思います。是非皆さんのビーセイプレイの指針にしてみて、慣れてきたらご自身の体調に応じてアレンジしていってください。

ビーセイの適正プレイ時間は1日1時間、週7時間程度

ビーセイのプレイ時間と頻度はしっかり管理しましょう

座学など活用し、しっかりと休養を取りましょう

 これらを踏まえてプレイすれば、ビーセイを健康的にプレイできると思われます。
 こちらにはもちろん個人差があります。もともと運動をされていた方や長期にわたってビーセイをプレイされている方は、より多くのプレイをしても平気なことが多いです。しかしそういった方々を参考にして体が慣れていないうちに長時間プレイを行うと、自身の健康を損なう可能性があります。
 まずは1日1時間、週7時間程度を目安に、無理せずビーセイをプレイすることを私はお勧めいたします。
 余談として、私は1年半ほど毎週7時間程度のビーセイプレイで、健康診断の値が健康値になり、体重もなんだかんだ4㎏ほど減りました。ありがたいことです。(運動自体によるダイエット効果というより、運動をすると、食事が健康的なものを好む傾向になるようで、実際少し摂取カロリーが減った影響かと思われます)
 是非皆さんも、ビーセイで健康になってください!

休息はしっかりとりましょう


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