いつも笑顔のコワーキングスペースのおじいちゃんオーナーが、豹変した

私が通っているコワーキングスペースのオーナーのトムは、私の数少ない話相手である。

話しこむほど仲むつまじくはないが、挨拶を毎日交わすことのできる、貴重な相手だ。

私が最初にこのコワーキングスペースでドロップイン利用した時も、月額会員になる手続きなんかのときも、私のたどたどしい怪しい英語を頑張って聞き取ってくれた(一度無効になってしまったクーポンURL経由でのメンバー登録を割引価格に直してくれたりなど)。

彼はいつも「Sorry,」と微笑みながら私に話しかけてくれたので、この国の人は「Sorry」を言わないという偏見を払拭してくれた1人だった。このスペースに通う1人のメンバーが飼っている犬とも仲介してくれて、いいひと、いいおじいちゃんだった。コワーキングスペースに冷やかしを入れに来た人達にも丁寧に私を紹介してくれた。給湯室で交わされる英語フレーズは「うんざりだよお」というようなニュアンスでも、彼はハハハと笑いながら言っている気がした。

それなのに、投票のあとの朝は彼もピリリとしていて、ミニキッチンで交わされる英語フレーズは大変オフェンシブなものだった。Damn it!とかHoly shit!とか、そういう小学生がおかんに反抗する時のような、たいへん幼稚なフレーズが聞こえてきた。

あのやさしいおじいちゃんでもああいう言葉は使うんだ...

「クソヤロウ」って外で使わない女の人がいるように、Shitといったような言葉は使わない人もいるのかなあと期待したんだけど、どんな人でも使っちゃうのかしら。事態の大きさがそうさせたのは変わりないけれど。

そういえば、トムはおじいちゃんではなく年齢的にはおじさんなんだと思うけれど、上品で物腰の柔らかい人はおじさんではなくおじいちゃんと呼びたくなる。

きょうも、みんなが幸せでありますように。

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