他人の子供が放った一言に感情的になった自分
あることをきっかけに、外から見た日本を改めて考えていました。
子供繋がりの親からは「日本って革新的でかっこいいよね!」「日本に興味がある。行ってみたい」。
ドイツ語を一緒に習っているクラスメイトからは「え、子供二人以上いてもいいの?」、別の人からは「日本って子供三人以上はダメなんでしょ?」。
新しい総理大臣が選ばれた直後には「新総理大臣、いい人みたいだね!」
私の反応:「え、、あ、、そうだといいけど…(この人は何を根拠にそれを言い切っているんだろう?)」
日本に関して色々フランクに話をしてくれるのはとても嬉しい。
でも間違った情報も少なからず混じっている。
この小さい村で唯一の日本人として住んでいる私には、ある程度プライドがある。
「日本人として恥ずかしくないように」
ポジティブでもネガティブでもあるこの言葉。家の一歩外に出るとこの上着が自然と肩に乗ってくる。
そんな中、娘の友達が娘に言った言葉。
「イカゲームって日本で良く遊ばれてるんだって」
私は激怒した。
居てもたってもいられなくなった。たまたま義母も一緒だった夕食の場で、私は両手で顔を覆い、自分が使っていたフォークがお皿に落ちて、大きな音を立てた。
一人になりたかった。別の部屋に入ってドアを閉めた。
頭に血が上り、心臓がバクバク音を立てていた。
このTVシリーズについて、私はそれまで詳しく知らなかった。夕食を食べながら娘が友達の家で見たことを話してくれて「8歳・6歳の子供に見せる内容ではないのに、あの家庭の親はそれが普通なのだろうか」と不信感は抱きながらも、娘と息子が代わる代わる話す内容に耳を傾けていた。
でも最後に娘が言ったその一言。
日本の事を何も知らない他人の子供が放ったその一言。
私の心は深く傷ついた。
どこにもぶつけることができない苛立ち。
その家庭のITリテラシーの低さに対する怒り。
うちの子供たちまで巻き込まれた、という苛立ち。
子供の無責任な発言に対する怒り。
無知な子供に対して苛立っている私自身に対する怒り。
リビングルームからは娘の嗚咽とすすり泣きが聞こえていた。
私の気持ちが落ち着いて扉を開けた後、娘が泣いていたのは、私が娘に対して怒ったからだと思っていたということを知った。
娘を始め、家族全員驚いたと思う。私がこんなに感情的になることは多くは無いから。
娘とハグをしながら、娘の誤解を解き、私の気持ちをゆっくりと話していった。同時に自分の心も整理しながら。
【今回感じたこと】
どこに住んでいても私は日本人だし、しばらく日本に帰れていなくても私は日本が好きだし、周りの人にも日本に対していい印象を持っていて欲しい。
変わることのない私のアイデンティティを中傷されると私も感情的になる。
心無い一言で人は深く傷つく→自分も気を付けよう。