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【折り紙と息子とわたし10】折り紙作家さんのオンラインイベントに参加しました。

息子が何回も何回も完成させ、それこそ折り図を見なくても折れるようになった作品「イルカ」。
そのイルカの創作者である折り紙作家・川畑文昭さんのオンラインイベントに参加しました。
『創作折り紙 ひらめきを形にする方法』という本の刊行記念イベントです。今回は2回目だそうですが、ママ友さんに教えてもらっての初参加でした。

子ども雑誌の企画ということで、参加者の大半が小学生(に見受けられた)。
みんな自分の作品を誇らしげに置いて、とても静かに画面の前にたたずんでいる。なんだかとっても賢そう。
うちの息子は、というと、超自意識高い小1なので、画面に映るのを全面拒否。画面に映らない、だけど、オンラインイベントの様子は見られる、という絶妙なスポットを見つけて、イベントの様子を眺めていました。
まるで、サバンナの草原を監視しているミーアキャットみたいでした。

折り紙作家さんの「創作」とは?

川畑文昭さんは、会社員をしながら折り紙の創作活動を続け、多くの本も出版されているベテラン折り紙作家さん。現在は会社員生活を終えたため、自由に創作の時間が持てているそうです。

「折り紙の良いところは、手に入りやすい素材を使って、色々なものが作れる点」と言います。子どもの頃、自分の気にいる作品ができてとても嬉しかったーーその喜びが、現在の創作活動につながっているそうです。

そんな川畑さん、普段はどのようにして創作に取り組んでいらっしゃるのでしょうか。
・まず、折り紙で折りたい対象物を絵に描いてみる(例:ライオン)
・太っている、丸い、など、特徴を捉える
・粘土で形を作る要領で折り紙をライオンの形にする。なんとなくついている折り筋を、しっかりした折り線としてまとめていく

うーん、書くと簡単ですが、この「折り紙を設計する」という過程、実際にやってみるのは大変そう。
「うまくいかないときは、一度捨ててしまって初めから折る。その繰り返しです」
なるほど。

折る過程の「ワクワク」がたまらない!

そんな川畑先生、最近は、簡単に折れてカッコよく仕上がる作品を目指しているそうです。
このイベントでは、新作「オオハシ」の折り図が発表されました。参加者も私たち親子も挑戦してみましたが、比較的簡単に折ることができ、その上とてもエンタメ!
紙を丸々ひっくり返す「かぶせ折り」というテクニックが2回出てくるのですが、かぶせ折りをする度に手元の折り紙の形が劇的に変わり、オオハシの最大の特徴であるクチバシが現れたときは、息子と「おおー!」と声をあげて喜びました。

「ここからどうなるんだろう?」
「わ、こんなんできた!」
っていうワクワク感が、たまらないんです。

このクチバシが、最後に現れます。

作品の見た目や完成度はもちろん大切なのですが、折る過程のダイナミックさや劇的な変化も考慮されていて、さすがベテランさんの作品だな~と感動しました。
「ワクワク」も、デザインできるんですね。

その他にも、おすすめの紙や、両面カラーの紙の片面を白くする方法、細かな部分や重なりが多い部分を折るコツなど、さまざまなテクニックを教えてくださいました。
私が強く反応したのは、「展開図だけで作品を折ってしまう」方の話。
や、やっぱりいるんだ…!
以前のnoteで考案した折り紙クイズ「折り目でドン!」ーーー完成させた作品を広げて、その折り目で何の作品かを見破るーーーできるんじゃないですか?

折り紙キッズの作品にワクワク!

参加者のみんなもすごかった。
川畑先生のお話の後に設けられた「品評会」では、個性が爆発。川畑先生からの宿題「オリジナルのオオハシ」を創作した子、オオハシちゃうけど自作をお披露目した子、既存の作品を発表した子ーーいろいろな子どもの作品が飛び出して、息子も画面に近づいて見ていました(カメラオフにしました)。

中でも、息子がまだ折れていない憧れの大作「クジャク」を完成させている子には大興奮。
息子に「見て!クジャク!折ってる子がいるよ!」と呼び寄せたら、「おおー、すごい」と息子も目が覚めたような顔をしていました。

多くの参加者が自作をお披露目する中、その一つ一つに川畑先生は感想を伝え、アドバイスをしていました。
うちの息子は、残念ながら顔出しNGなので(どんだけ〜)、品評会を眺めているだけでしたが、それでも響くものがあったかなと思います。

ーー折り紙、この紙一枚で広がる世界よ。
折ったり畳んだり、沈めたり、紙で表現できる無限の可能性を感じていましたが、今回のオンラインイベントではたくさんの折り紙キッズの存在も知ることができ、参加してしみじみ良かったです。

嬉しいことに、第3回目の開催が年末に予定されているとのこと。
宿題は「2枚の折り紙を使った作品」。
1枚の正方形で折ることに美学を感じがちですが、2枚だと表現の幅も可能性も広がるそうです。
折り紙、まだまだ奥深いです。ワクワク。

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今日の作品:オオハシ(作者:川畑文昭さん/『創作折り紙 ひらめきを形にする方法』刊行記念イベントにて)

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