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セミリタイアとエンディングノート

・セミリタイア

1年間全力で駆け抜けてきたワンコインランチ東京池袋が休刊となりました。9月末にスタッフにギャランティを支払い、後は借入金と売上金の清算のみとなりました。

前任の編集長が廃刊にすると言った時、あと1冊だけという気持ちで引き継ぎ、結局4冊、計1年間続けたわけですが、その間増税があり、コロナがあり、飲食店がどんどん先細っていく中、心が折れまくりで何度も発行者兼編集長という立場を放り投げたくなりましたが、私についてきてくれたスタッフ、クラウドファンディングに協力してくれた皆さま、本誌に協力してくださった飲食店の皆さま、読者の皆さま、そして利益度外視で応援してくれた町の仲間に助けられて感謝の気持ちでいっぱいです。

この場を借りて、ありがとうございました。

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さて、この休刊を経て、すっかり私は腑抜け人間になってしまいました。せっかく出版ルートは確保されているのだから、違ったアプローチで出版を続けるという道も残されています。例えば、500円という今どき飲食店にとって負担でしかない制約をとっぱらってただのクーポンブックにしてしまうとか、もっと新しいプラスアルファの付加価値をつける雑誌にするとか。しかしながら、今は疲れ切ってしまって考える余裕もありません。どうか一度休刊の間に考える余裕をください。

この1年間全力で突っ走って来ました。最初の頃は慣れない編集長の仕事に追われ、フリーライターという仕事でお仕事をいただきながらもほぼほぼ断っていました。でも後半は借金がかさむ一方でワンコインランチの傍ら、自ら営業しつつなんでも仕事をこなしていました。完全な自己出版だったので。

でも、この仕事が一段落して、ガツガツ自分で営業をかけながらライターの仕事をするのは一旦辞めようと思っています。もちろん依頼があれば、いただけるお仕事は拒みません。全力で取り組ませていただきます。いわゆるセミリタイアです。コロナ禍で夫の給料がだいぶ減ってしまったので、私が働かないわけにはいかないのですが、もう神経も体力も疲弊しすぎています。それよりも今はやりたいことがあります。今までは池袋の飲食店の活性化に繋がるような仕事をしていましたが、これからは、もっと身近なこの長崎村界隈の活性化に繋がるお手伝いがしたいのです。外様の私を温かく迎え入れてくれた町。クラウドファンディングの時もいち早く、そして一番多くの人が支援してくれた町。本当に愛おしいです。そして、もう少し心に余裕ができたら、ライターの仕事や、ワンコインランチの復刊のことも考えていけたらいいなぁと思っています。

今は、少ないながらもルーティンでいただける仕事などがあって、自分の好きな人と好きな時に飲みに行ける程度のお金位稼げているのでそれでよしとしています。

・エンディングノート

今すぐ死にたいとかそういうことではありません。昨年50歳の誕生日を迎えたときは、「私の人生まだまだこれから」というみなぎる力があったのですが、なぜか今年51の誕生日を迎えたとたん、一気に老け込みどっと疲れがでてしまったのです。正直ふと死にたい衝動に駆られるときもあります。でも、それを思いとどまらせる唯一の救いは、私が家では一切お酒を飲まないからだと思っています。

私には先天性、後天性合わせてたくさんの持病があります。今、一番危惧すべきは入院へのリスクです。私が買った弁護士ドットコム監修のコクヨのエンディングノートは良くできていて、これを全部書けば、自分史ができるくらい私のことが全部わかるようになっています。

もし、私が入院するようなことになったら、夫は私の下着やパジャマのありかもわからないでしょう。必要なものをメモしておくだけでも助かるんじゃないかと思います。保険証書の場所とかも。

エンディングノートを書きながら気付いたのですが、サブスク系に支払っている金額、種類の多いこと。もしも私が急死したときにこれひとつずつ解約するのは大変だろうなって。だから、ちょっとずつでも身の回りのこと整理していかなくてはいかないなっていう気付きを与えてくれました。携帯や銀行口座の暗証番号も夫は知らないし、色々な情報を残しておいてあげないと残された人はかわいそう。と言いつつ、私が残される可能性もあるのだけど。

ネット系のパスワード管理も自分では覚えているものも紙に残しておかないと、どんどん死後請求が来てしまう。

まだ死後を考えるのは早いかもしれないけれど、ボケてきて何も書けなくなる前に、早い方がいいかなって。

あと、年金もね、また制度が変わるかもしれないけれど、65歳でもらいたいと思っています。だって健康寿命なんていくつまでかわからないのに、先延ばしにしてすぐに死んでしまったら、今まで何十年も厚生年金を払ってきた意味がない。そんなことをエンディングノートに書いています。

もともとライターという職業のせいか、エンディングノートも書くのが楽しいのです。自分が亡くなったときに誰に知らせたいかとか、延命措置をどうしたいかとか、、、

このノートを書き始めるのに早すぎるはないと思う。

そんなわけで、前向きと後ろ向きのはざまで揺れ動きながら、今は静かな秋を孤独な思い出過ごしています。

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