毎日行動に移してこそヒーローの下積みができるのよ。まずは洗濯物から^^
家族3人で散歩中、バス停にあるポスターのメッセージに気をひかれた息子ちゃん。高齢のお母さんに夕食の用意をする息子、という写真に、メッセージは、
ずっとあなたを支えてくれたヒーロー
次はあなたがヒーローになって支えてください
という、高齢になった両親をいたわってください、というもの。
それを見て、頼もしいこと言ってくれたのが、
僕も大きくなったらお母さんをサポートするよ。お母さんは僕のヒーローだからね。あ、待って、やっぱり大きくなるまで待たないで、今からでもサポートするよ!
ですって。 そうかい、じゃぁさ、具体的にどうサポートしてくれんの?今まさに、今日から。何やってくれる?
と聞くと え~。。。とあんまり考えつかない様子。 なので、おぅ、じゃぁさ、家に帰ったら洗濯物たたまなきゃなんないんだけど、靴下と君のパンツの担当してよ。とお願いする。 急に めんどくさ~ という雰囲気醸し出す息子ちゃん。 ありがたいね。あなたのサポートとっても感謝してるよ。そうと決まったらさっさと家に帰ろう。こういうのは思い立った時に行動に移すのがいいのよ! と家路につく3人。
果たして、家に到着。 主人は晩御飯の準備に取り掛かり、息子ちゃんと私は、いざ!洗濯物へ!
期待してますよ~ お兄さん。こういうのほんとうれしいなぁ。助かるよ~
と懸命に持ち上げる私を傍目に、洗濯物をたたむ私のそばでゴロゴロするだけの彼。 おいおい、さっそく役に立たない彼氏のようじゃないか、君。とりあえず、靴下とパンツをより分けて、これあなたのお仕事の山だからね~ と、私は私の山をたたみ続ける。
結局自分のノルマの半分ぐらいを片しただけで、やる気が失せてしまったらしい。 君のサポートって、気持ち半分ぐらいって言われたみたいよ。おかんはなんだか悲しいね。 でも、そうね、今日は半分、残りは後でやってくれるんでしょ。明日でもいいよ。 と残りの山は洗濯籠に入れておいた。
次の日になっても、山は籠のなか。
なのでちょっと話を聞くことに。 あのさぁ、昨日ゆってたヒーローってスーパーヒーローみたいな特別な力持った人のこと? なるほど、そうではなく、お母さんを助けてあげる息子のことなのね。 じゃあ、お母さんを助けるってどういうこと? 例えば荷物を持ってあげるとか、お手伝いすることとか? ここでちょっと決まり悪そうにニタリと笑う息子ちゃん。 そしてハグすることもお母さんをサポートすることだと付け加える。 ありがとう。でさ、自分がやるってゆったお手伝いをやっちゃってくれるのも、私にとってはサポートってことになるんだけど。その分楽になるからね。そうすると、う~ん、もぅ、わかったよぉ 洗濯物たたむよぉ。。。という返事が。 なんか丸め込まれちゃった、という表情して。
結局、昨日の残りの山は二人でたたむことに。って大した量じゃないんだけどね。 ゆっくりたたみながら、おかんの小言が続いちゃったけど。 ヒーローっていきなり一日でなれると思う? 私は毎日、お手伝いなりなんなり、行動することで、それが習慣になって、それを見た周りの人が うわぁ、こんなこともできるの?!ってびっくりしてくれるようなのがヒーローじゃないかと思うのね。例えば、おかんが歳がいって洗濯物もたためなくなった時にさ、君がたたんでくれたら、私のできないことをできるあなたはそれでもう私にとっちゃヒーローだよ。 わかる?
納得いかねぇ~ という顔してる息子ちゃん。 いいのよ、別に今納得できなくても。 とりあえず洗濯物はたためるほうがいいのだ。 だって私が年寄りになって洗濯物をたためなくなる云々より以前に、洗濯物もたためないような大人だったら、きっと一人で生活できない大人ということで、保護者として教えること教えなかったってことだから。 それはもちろん、私の落ち度だし、そしたら私はあなたにとってヒーローだったのか?という疑問を自分で突きつけることになるし、そしたらポスターの話じゃないけど、年寄りになっちゃった私に対してあなたはヒーローになる理由がないよね。などと考えを巡りまわらせ、最終的には、おかんもあなたのヒーローでいるためには毎日何かできることを一緒にやっていくのが重要だと思うわ。お互い毎日ヒーローでいる練習しよう。と締めくくり、本日の洗濯籠はカラになりました。
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