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リモート入社が当たり前になった日

こんにちは。私は今から約2週間前にあたる8月11日に、Asana(アサナ)という、サンフランシスコに本社がある外資系ITベンダーに入社しました。

このツイートの反応が思いのほか大きく、タイムリーにも #入社後いきなりテレワーク の企画があったので、入社からオンボーディングまでの2週間について振り返ってみたいと思います。

それにしても、1年前には、こんなハッシュタグは唐突すぎて、ごく一部の人の共感しか得られなかったでしょう。それが今や、それもあるよね、と受け入れられる雰囲気がある。そして私はリモート入社を当たり前のものとして受け入れている。世界は毎日すごい勢いで変化していることを実感します。

入社後どころか、入社前からリモートでした

私が転職活動を始めたのは5月後半くらい。緊急事態宣言が出ており、まだまだ外出自粛の真っ只中です。なので当然、面接もすべて自宅からビデオ会議でした。

そもそも受けていたのが外資系企業メインで、面接相手の多くが海外にいるため、コロナでなくともリモートです。なので全く違和感はありませんでした。最初の人事との面談から、実際のインタビュー、オファーをもらう時のミーティングに至るまで、全てがZoomでのビデオ会議でした。日本人とのインタビューは1回だけでしたが、当然それもビデオ会議。

ビデオ会議だと、相手がどんな人なのかよくわからないんじゃない?と思われるかもしれませんが、そうでもなかったです。ネットワークの品質が良い状況でのビデオ通話は遅延も少ないのでやりとりもスムーズですし、映像や音で伝わる情報で十分どんな人か分かる。リモートのみでの選考プロセスに不安はありませんでした。むしろ、面接やプレゼン含めてかなり回数が多かったですが、リモートだったおかげで時間や手間がとても短縮でき、早い段階で内定をもらえたのは正直ありがたかったです。

送られてきた手書きのメッセージカード

オファーを受諾したあと、入社までは1ヶ月強の期間がありました。入社を2週間後に控えたある日、自宅にアメリカから赤い箱が送られきました。

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中身は、自社のロゴ入りグッズやステッカー、リーダーシップについての本、そして上司となるマネージャーからの手書きのメッセージカード。あわせて、上司や他のメンバーからのビデオメッセージもメールで送られてきていました。リモートの選考だったので、正直入社する実感があまり湧いていなかったのも事実でしたが、これを見て実感が湧いてきました。物理的に離れていたり、言語が違っても、これから同じ一つのチームメンバーになるんだということを実感して、胸がいっぱいになりました。この心遣いには本当に感激しましたし、素晴らしい会社に入ることになれて良かった、と思いました。

入社初日から、 #入社後いきなりテレワーク  

そして迎えた入社日当日は、朝9時からアメリカ本社にいるオンボーディング(入社研修)担当者とのビデオ会議から始まりました。会社についての一般的な説明のあと、事前に届いていたノートPCやITツール類のセットアップ。その後はメンバーとのCoffee chat(カジュアルな面談)など、30分刻みのスケジュールで、すべてがビデオ会議(Zoom)上で進んでいきました。

入社2日目、東京のオフィスへ初の出勤。オフィス自体はオープンしているものの、出勤は必須ではないということで、多くの社員はテレワークがメイン、オフィスへの出勤は週に何日か(人によって異なる)、という状況のようでした。出社していた何名かの同僚たちと一緒にランチをし、入館パスをもらって、ここでやっと入社した喜びが湧いてきました。

そして入社3日目以降は、基本的に在宅勤務をしつつ、週に2日くらいオフィスに出勤する、というペースが今のところ続いています。

リモートでのオンボーディングでも不安じゃない理由

入社してしばらくは「オンボーディング」(入社研修)の期間になります。この期間にテレワークって、不安じゃないの?と思われるかもしれませんが、私はAsanaに入ってからまだ一度もこの点について不安を感じたことがありません。(ただし、英語については不安だらけですが、、)
その理由を3つほど挙げてみます。

1. オンボーディングの「やること」と「スケジュール」が明確
これは入社して一番感動したことの一つです。入社して、会社のプロダクトである、Asanaというクラウドベースのワークマネジメントツールに初めてログインすると、自分のオンボーディングのプロジェクトができていました。

入社日当日から3ヶ月目くらいまでにやっておくことや見ておくべきリソース、業務上でやるべきことなどについて、目標設定から具体的なツールの操作方法までが全部タスクとして整理されていて、その通りにやれば自然とオンボードしていく流れができています。

たとえば、社内で使っているたくさんのクラウドサービスのセットアップや、直近の全社キックオフミーティングの録画とスライド資料、はたまた同じチームの他のメンバーの業務内容や、社内で同僚が投稿してくれる自分の自己紹介、今年予定されているイベントの予定など、自分が知るべき&やるべき、ありとあらゆるものが整理されて、期日とともにタスク化されています。

会社としての一般的な内容と、実際の業務における内容がそれぞれ別のプロジェクトとして組まれていて、私がやることはその流れに乗ってタスクをこなしていくだけ、という状態になっているのです。実際のものはお見せできないですが、こんな感じ。

入社すると通常は、まず何をやるべきか、誰に聞くべきか、どう計画を立てるか、ということに頭を悩ませることが多いですが、そのために余計な時間・手間を使うことがないので、やるべきことだけに頭と時間を使えている実感がありました。

2. 社内の透明性が高い
会社のミッションが「世界のチームが容易に協力しあえるようにし、人々の豊かな未来に貢献する」というだけあって、チームのコラボレーションを促す仕組みが社内にたくさんあります。中でも、Asana上に社内のほとんどすべてのナレッジが蓄積され、全社員が見られるようになっていることは、かなりの驚きでした。

たとえばAsanaではOKRの仕組みを取り入れていますが、今年のObjective(目標)にすべての組織のKR(Key Results:結果指標)が Asana上のプロジェクトで紐づいており、それが個別のチームの具体的なKRとプロジェクトにリンクされて、現在の進捗が一目で分かるようになっています。企業活動におけるハイレベルな戦略から数字、具体的な個別の施策・活動に至るまですべてが透明なので、自分がこれからやる業務が会社のどのような戦略や目的の中に位置付けられているのか、ということがとても良くわかりました。

3. 周囲のサポートが手厚すぎるほど手厚い
驚くべきことですが、入社して会う人会う人全員がものすごく良い人ばかりで、全員が色々なサポートの手を差し伸べてくれる状況にありました。上司はもちろん、メンターと呼ばれる業務上の相談相手の同僚と、バディと呼ばれるオフィスや日常の相談相手がアサインされ、毎日のように1on1ミーティングが設定され、事細かに色々なことを教えてくれる。本当にありがたいことです。

海外メンバーとは時差もありますが、Slackで非同期のコミュニケーションができるので、お互い時差を気にすることなく気軽なやりとりをすることができます。困った時に聞いていい人がいて、聞くと快く答えてくれる。という状態が、入社したばかりでも心理的に安全でいられる大きな理由になっていると思います。

オフィスとテレワーク、どっちがいいのか問題

現在、弊社の東京のオフィスは開いているので、行こうと思えば毎日でも出勤できる状況です。が、出勤は必須ではないため、毎日出勤している人は(おそらく)いません。そして私自身も毎日出勤するべき理由は思い当たりません。理由としてはこんなところがあるのかと。

・朝7時とか8時からから海外とのビデオ会議があるため、自宅からの方が入りやすい
・海外メンバーとビデオ会議をするときは周囲の迷惑にならないよう個室(WeWorkのフォンブースなど)にこもるので、実はテレワークと大して変わらない。むしろ個室が混んでいて居場所がないことがある。
・毎日暑すぎて(このところ東京は連日35度超えの猛暑)、移動で消耗するから極力外に出たくない
・会社に行っても他の人がいるとは限らない

一方で、やっぱりオフィスで実際に他のメンバーと顔を合わせて話ができたり、一緒にランチやお茶して雑談ができる、というのは大きなメリットです。特に「雑談」はリモートでしづらいことNo.1だと思うので、新しい環境で社内の状況を理解し、周囲の人々と関係を築いていくにはとても大事なことだと実感しました。正直、オフィスが開いてて良かった!でも出勤必須じゃなくて良かった!と思いました。

「#入社後いきなりテレワーク」でパフォーマンスを上げるには

ようやくお題の本題ですが、入社してすぐテレワークの状態でどうパフォーマンスを上げるか?について、たった2週間の経験ではありますが、入社した社員の側から少し考えてみたいと思います。

プロアクティブになる
入社してすぐは当然ですがインプットが多くなります。自分が何かをやる前に、教えてもらい、学ぶことが先に来るからです。これはテレワークであろうがそうでなかろうが同じです。が、対面であれば自然とコミュニケーションが発生するところが、テレワークでは意識的にこちらから発言し、働きかけないと、どんどん受動的になってしまいます。(テレワークで発生する孤独感はこのあたりから来ているのだと思います)
なので、学びを自分の言葉で整理したり、他の人の発信に対して言葉に出して反応する、意識して話しかける、つまりプロアクティブであることは、入社時&テレワークの際には通常モード以上に大事だと感じました。

意識的にスクリーンをオフにして休息する
テレワークのいいところは会議などが効率的にできることだと思いますが、下手すると30分刻みのミーティングが一日中入っている、みたいな状態になってしまいます。入社して、まだ良くわからない状態で、30分おきに別のビデオ会議に参加して別の人と話して、を繰り返すのは結構キツイ。(ましてや英語だとさらにツライ)ただでさえ緊張するのに、画面をずっと見続けていると、めちゃめちゃ疲れます。
なので、スクリーンをオフにしてリセットする時間を意識して取るのはとても大事だと思いました。

パフォーマンスを上げないことに集中する
逆説的な話ですが、今回のAsanaでのオンボーディングを経験して、私はすぐに業務上のパフォーマンスを上げることを目指すよりは、むしろオンボーディング期間にはとにかくひたすら学びに集中する方が良いのではないかと思うようになりました。
(※これはテレワークには特に関係ない話ですね。スミマセン)

今回、私にとっては3回目の転職になりますが、これまで2回の転職では、入社してすぐに業務に入り、早く成果を出すことにこだわっていました。むしろそれこそが転職を成功させる秘訣だと思っていました。

ですが、早く業務で成果を出すことにこだわったあまり、最初に掲げた旗をあとで軌道修正することになったり、予想もしなかった事実が後から判明したり、試行錯誤のプロセスが結果的に回り道だったということも多くあります。

幸いにしてAsanaという会社は、すでにたくさんのナレッジが蓄積されていて、知ろうとすればいくらでも学べる環境にあります。この状況を活用して、効率的に学ぶことに専念し、理解を深めた上で旗を掲げて実行に着手する方が結果的に高いパフォーマンスを出せるのではないか、という考えにシフトしつつあります。(実際、上司や他のメンバーからそう言われて納得しました)

この結果が吉と出るか凶と出るかは、半年後くらいにわかるでしょう(笑)

ということで、フルリモートで入社してからの2週間について振り返ってみました。同じような境遇の方、もしいたらぜひ学びを共有しましょう!

#COMEMO #入社後いきなりテレワーク

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