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夏至とセントジョーンズワート

夏至に関して、夏至の日に収穫されたセントジョーンズワートは最も治癒力を持つと言われ、近年だと抑うつの改善に用いられます。

黄色い花を持ち(黄色は象徴として太陽の色)、気持ちを明るくする働きはまさに太陽のハーブ、太陽の力が最も強い夏至の日と深く関連しています。

ディオスコリデスは利尿作用があり、月経の排出促進、四日熱(マラリア)予防、坐骨神経痛に良いとし、外用で火傷に使用すると記述しています。

またテオプラストスは飲用で座骨神経痛や胆汁排泄物の排出、外用で火傷、種子はマラリア熱に…と共通点が多いです。

カルペパーは止血に優れているとし、腎臓浄化、月経促進、関節痛の緩和などの働きについても記述しました。

止血に関して、和名のオトギリソウも葉部にある茶色の油滴が血液を思い出させることからついた名称であり、和漢薬でも止血や傷の治癒の働きがあるとされています。

現在では、抗菌作用、収れん作用、抗炎症作用、肉芽組織形成促進作用が確認されていて、そうした働きが傷の治癒に結びついているものと考えられます。

傷という点で、古い時代では傷口から悪霊が入って来るとされているため、素早く傷を治すセントジョーンズワートは、悪霊を退け、生命力(太陽)を維持するためハーブとも考えられていたのでしょう。

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