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意外な一面:なぜ文春がAIの先駆者、サム・アルトマンを取り上げたのか?

5月6日にいつもはゴシップ記事を書いてタレント生命などを奪いかねない強力な報道力を誇る文春がサム・アルトマンに噛みついたのかは謎ですが、作家の橘玲氏によるかなりプライベートを深掘りした内容になっていますので解説したいと思います。

橘玲氏の「テクノ・リバタリアン」

なんとアマゾンでカテゴリー1位です。筆者も早速注文しました。

テクノ・リバタリアンとは

テクノ・リバタリアンとは、大規模なテクノロジー企業で重要な位置を占め、理論的かつ合理的な思考を特徴とする人々のことを指します。このグループには、イーロン・マスクやピーター・ティールなどが含まれています。これらの人物は技術進歩と個人の自由を重んじる考えを持ち、政府の介入を最小限に抑えることで市場の力を最大化することを目指しています。

テクノ・リバタリアンは、技術革新を通じて社会や政治の問題を解決しようと試みています。特に、「第二世代」とされるサム・アルトマンのような人物は、先行する世代と比べて、個人史におけるネガティブなエピソードが少なく、より広範なビジョンを持って活動していると言われています。この世代は、テクノロジーを活用して人類の課題を解決し、より良い未来を築くことに注力しています。また、テクノ・リバタリアンには、ティールが示すような「世界に対する敵意」は感じられず、より建設的なアプローチが特徴です​。

世界の終末に備える「プレッパー(準備する者)」

文春の「テクノ・リバタリアン」の紹介記事ではサム・アルトマンがプレッパーである事に触れています。

「プレッパー」とは、大規模な災害や経済的崩壊、政治的な混乱など、あらゆる種類の危機に備えて必要な物資やスキルを備える人々を指します。この用語は、「準備する者」を意味する英語の"prepper"から来ており、自己の安全と自給自足を最優先に考えるライフスタイルを実践しています。

プレッパーの活動には、食料や水、医薬品、防衛用具の備蓄、自給自足が可能な家庭菜園の設置、緊急時の避難計画の策定などが含まれます。また、自然災害のみならず、経済危機や大規模な社会的混乱に対しても備えることが目指されます。

プレッパーコミュニティは、情報交換やスキル共有のためにオンラインフォーラムやソーシャルメディアを利用することが多いです。彼らはしばしば、危機管理やサバイバル技術に関連するセミナーやワークショップに参加し、知識や技術を磨きます。

プレッパー文化は、自己責任と自己防衛の重要性を強調するアメリカを中心に発展してきましたが、最近では世界中に広がりを見せています。これは、気候変動、パンデミック、政治的不安定性など、世界規模のリスクが高まっていることが背景にあります。

プレッパーのライフスタイルは、単に生き延びるための準備以上の意味を持ちます。それは、不確実な未来に対する一種の対応策であり、精神的な安心感を提供する文化的な現象でもあります。

加速主義 対 破滅主義

文春ではサム・アルトマンの解任撃は彼が加速主義であり、取締役会の破滅主義との確執だと示唆していますが、この加速主義にも2種類あり
サム・アルトマンは効果的加速主義といわれています。
加速主義については下記のNoteに詳しく解説しています。

また、文春の記事では取締役会を「破滅主義」と書いていますが、正式には「効果的利他主義」の間違いです。サム帰還後に更迭された3名の取締役会及び、アルトマン氏更迭後に就任したエメット・シアー氏は「効果的利他主義」であったとされています。

その辺の詳しい経緯は下記のNoteにまとめていますので合わせてご覧ください。

ベーシックインカムの実現に向けてワールドコイン財団設立

また、文春記事はサム・アルトマンのベーシックインカム構想にふれていますが、AIは人間のタスク仕事を人間の1000倍も1万倍も効率よくこなすことができます。AIが人間のタスク仕事を奪った後は人間は創造活動を謳歌できるよう、サムは配布されるコインを考案しました。ワールドコインについては、下記のNoteに詳しく説明していますので合わせてご覧ください。

橘玲氏の「テクノ・リバタリアン」レビュー抜粋


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