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楽天とOpenAIの共同開発:Rakuten Optimism 2023での発表

楽天グループは、「Rakuten Optimism 2023」というグループ最大級の体験イベントをパシフィコ横浜で開催しました。そのオープニングセッションにおいて、代表取締役会長兼社長最高執行役員の三木谷浩史氏が登壇しました。

このセッションでは、OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏もオンラインで参加しました。OpenAIは、生成AI「ChatGPT」の開発と提供を行っている企業で、アルトマン氏は、「私たちが開発している大規模言語モデル(LLM)はさらに進化を続けている。楽天との協業は非常にエキサイティングだ」とコメントしました。

OpenAIとの協業ユニコーン企業は楽天は2社目になります。7月27日Microsoftが日本政府にChatGPT技術提供したのと同時に、ZホールディングスがOpenAIのAPIを全て契約、LINEとヤフーの従業員2万人にAPIを活用した社内チャットbotの提供を始めました。この件は、下記の2つのNoteにまとめています。

詳細は8月2日発表の楽天プレスリリースでご確認ください↓

楽天とOpenAIの協業の背景

楽天グループ株式会社(以下「楽天」)とOpenAIが、最新の対話型AI(人工知能)技術による新たな体験を提供するサービス開発における協業で基本合意しました。この協業は、消費者の購買体験を革新し、ビジネスパートナーの生産性向上に寄与することを目指しています。

楽天とOpenAIのビジョンとミッション

楽天は「グローバル イノベーション カンパニー」であり続けるというビジョンのもと、国内外で70以上のサービスを展開し、約17億のユーザーを有しています。一方、OpenAIは、AIの研究と開発を担う企業で、AIにより全人類に利益をもたらすことをミッションに掲げています。

協業の具体的な内容

楽天は、保有する豊富なデータやドメイン知識を活用し、楽天のサービスや製品へのAI活用を進めていきます。OpenAIは楽天に対して優先的に最新APIを提供し、そのサポート等も実施し、今後双方に有益なビジネス機会を創出することを目指しています。

ChatGPT製品開発への取り組み

楽天は、自社の「Rakuten AI」技術と知見をOpenAIのプラグイン・アーキテクチャーを活用したChatGPT製品開発に生かし、調査・データ分析・在庫の最適化・価格設定・業務の自動化など、ビジネスでの活用においても自然な会話を通してAIを活用できるように取り組んでいます。

協業の目指す未来

本協業により、1億を超える楽天会員や多様なサービスから形成される「楽天エコシステム(経済圏)」とOpenAIの先進的なAI技術を通じて、オンラインサービスの価値を高めるとともに、ビジネスパートナーへ革新的なサービスを提供することを目指します。

アルトマン氏とは25年来の旧知の仲

楽天の三木谷浩史社長は、OpenAIとの協業を通じて、マーケティングやオペレーションの効率を20%引き上げるという野心的な目標を掲げています。「中小企業、大企業、国、地方公共団体のエンパワーメントを20%アップさせる。国全体の効率を20%上げる」と三木谷氏は述べています。

三木谷氏は、「(楽天が持つ)データを一緒に使うことで、たくさんのことができる。私の目標は、ただ単に楽天がOpenAI、生成AIを享受することだけでなく、多くのクライアント、中小企業、大企業とともに新世界を作っていけることだと思う」と発言しました。

そして、三木谷氏とアルトマン氏との間には、25年にわたる深い友情があるとのことです。この長い友情が、楽天とOpenAIの協業をさらに深める一因となることでしょう。

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