生きるのだ🐤💙

スタジオジブリ作品、最新作の「君たちはどう生きるか」のネタバレを含みます。わはは。


鑑賞は1回目です。
ディズニーとジブリで半々で育った家の子です。

金ローは必ず見てた。
ラピュタは見たことないけど。
ちょうどスイミングスクールの時間が被ったり、寝ちゃったり、そもそも別のことしてたりしてたんだよね。
だからバルスしか知らない。



好きな作品はもののけ姫。

サブスクにないので、しばらくジブリというものを更新してなかった。

岡田斗司夫先生の動画みてゲラゲラ笑ってたくらい。

でも巨匠の告知無しの映画、生きてるうちに自分のお金で宮崎駿を見れる機会なんてあとどのくらいなんだ?
と思ってネタバレを踏まないうちに見に行った。

結果、私が未熟すぎてよくわからなかった。
1回目だから、というのは多分大いにあるし、宮崎駿偏差値が低かったのもある。
小説も読んでない。
でも、書きたくなった。感想を。
なんかね、残したくなった。
なんでかはわからない。
こんな作品に出会ったことがほぼないから。
同じ感じになったのはなんだろう。
多分あるんだけど、思い出せない。
でもこの映画はそういう映画なんだ。

全体的に湿度が高かった。
じめじめしてた。
湿地帯だっただからかなあ。
なんか陰湿で、この映画を別の生き物に例えるならナメクジだ!と思った。
でも見たあとはカラッとしてる。何故なんだ。

じゃあ細かい感想。順序はうろ覚え。

冒頭からパニックをあれだけ恐ろしく描けるというのはどういうことなんだ!!
実際見た人にしか描けない恐怖感があった。
この日本にまた戦火が降りかからない限りは、あの恐怖を描ける人はもう居ないだろうと思う。

藤田嗣治さんの『アッツ島玉砕』っていう絵があるんだけども、あれが動いてる感じ。
玉砕なんだから、絵の中の人はみんな亡くなってるんだけど、なんかね、温度感とか覇気とか無念とか、すごく似てるの。全部が蠢いてた。

本当に宮崎監督は戦争が大嫌いなんだな。
大嫌いなものほどよく描けるよな。
ダメだよって伝えたいから。

その中で走る眞人くん。
見ていて苦しくなった。
轟々燃える火の中で、お母さんがあそこにいるんだ!って。
容赦ない炎の表現。
焼夷弾の炎って、本当にああいう風に燃えるんですよね。

これこれ。
編集は多少されてるだろうけど、この速さ。
あっという間とはこの事。
お母さんがどんな病気かはわからないのだけど、普通の人でも逃げ遅れるのだから…。

で、PTSDに苛まれる眞人くん。
そらそう。
夢に見るわ。
1年じゃ消えないよこの傷は。

そして陽キャのハウル。
と、めちゃくちゃ艶っぽい後妻さん。
びっくりです。

まさか後妻さんがヒロイン。
やりやがったな駿。
しかもこの後妻さん、本当のお母さんの妹さんではありませんか!!
私は平成生まれなので、眞人パパにドン引きしちゃいましたよ。
当時なら割とあることだったんですか?
それでもちょっときちい。
いくら声優がキムタクでもそこでペイはされない。
私が2ch不倫まとめの見すぎなのかもしれない。
きちかった。

キツすぎたので、後妻さんがヒロインとは思わず、後妻さんがヒロインというつぶやきを後で見て「た…確かに…!」となった。

すんごく綺麗で、すんごく歪だった。
お母さんを失っているから、その傷を埋めれるんだろうか眞人さんは。
もしかしたら後妻さんとお母さんを重ねてまた悲しい気持ちになるんじゃないか、とか思った。
大丈夫かなぁ。と不安になったよ。

でね、7人のババア。
ババアはいいね。
ジブリのババアはいいよ。
基本余計なことしかせん。
かわいいけどね。
でもたまに核心に迫る。
なんでああいう取り巻きって7人なんだろうね。
侍かな。小人かな。
活躍するのはひとりだけなんだけども。
眞人さんをちゃんと愛してくれてるっていうのがわかった。
ちまこい人形。ちゃんと守ってくれてるんだね。
別世界にあっても、関係が浅くても、愛って栞は挟んであるんだ……と思った。

眞人さんは疎開先の学校に行くんだけど、ちょっと見栄っ張りなお父さんが車で初登校させてくれるんだよね。
それがねえ、田舎の子達は気に食わなかったみたいで、眞人を突っぱねるのよ。
そしたら眞人さん正面突破してた。
相手の子鎌を持ってるのに。
殴りかかってったからね。
危ないよう!怪我しないでーー!と思ったら石ゴン。
ジブリの液体ってちょっと粘性が高いじゃないですか。
それを鮮血でやられるの、とてもグロテスクで、眞人さんの気持ち考えたらもう見てられなくて。

で、「転んだだけ」とか言い出す。

ここ、言葉にできない。
心配して欲しいだったり、寂しいだったり、ムカつくだったり、ああーもう誰かこの子を抱きしめてあげてー!という感じ。

で、例のアオサギ。
見ればわかるんですけど、鈴木敏夫プロデューサーだと思うんだ。
眞人くんが宮崎駿なら。
本当にやな奴だった!!!
鈴木プロデューサーって!!やな奴だったんだ!!!って感じ笑
しばらく冒頭シーンの恐怖を引き摺ってしまって、にやにや笑うアオサギがとっても怖かった。
不気味だった。
声優の菅田将暉さんのお芝居がとーっても素敵だった。
最初誰だかわからなくて、よく聞いたら菅田くんだった。
ジブリと声優を専門としてない表現者との親和性って異常。
確かにもともとの演技力が高いってこともあるんだろうけど、それにしたって異常。
嘴に穴が空いてからは面白かった。
ただのコミカルなやつだった。
そこもねえ、菅田将暉さんにあってたのよ。
素敵だった〜!
途中から鈴木プロデューサーにしか見えなかったからずーっと面白かった。
あーだこーだいいながらお互いのこと尊重してるし、ずっと二人三脚だったんだなあと。
バディやバディ。
持ってるのが鉛筆じゃなくて拳銃だったら、様々な事件を解決する珍コンビだったよ。
眞人さんの部屋の窓から飛び立つ時、ちゃんと糞をしてて良かった。
糞も描くんだ…と。
体軽くしないとダメだからね。鳥は。

異世界に入っていくシーン、今までの集大成って感じ。
ベースは西洋なんだけど、あの妖艶な雰囲気はアジア感もあった。
とにかく背景の情報量が多い。
デジタル作業じゃないでしょあれ。あの質感。
絶対アナログだよ…って思ってた。
デジタルだったらごめんねジブリ。
でもあの重みはアクリルガッシュでしか出せないよ。
魔法界とも違う、でも完全に異世界、異質。
あれ?!また絵上手くなった?!ええ?!ってなった。

船のシーン。

あ、ここ墓場なんだ。
帆船しかない。全部帆船。WW2だと言うのに。
描写のあった空襲が1944年の11月以降なら、もうレイテ戦は終わってるので、何隻か軍艦があってもいいのに、私が見たところ木造の帆船しか無かった気がする。
アニメーションなのかね。宮崎駿が見てきた。
風立ちぬの飛行機のシーンを船でやってくれた感じ。
圧巻だった。
空気感が変わった。

影たちは配給待つ人なのかね。
もう死んでしまった人なのかな。
あの人たちがあそこでどんどんちまこくなっていってわらわらになるのかな。
ベンジャミンバトン的な。
わらわら可愛かった。キュートアグレッション出る1個手前だった。
もちもちしたい。

あー名前忘れちゃった。
タバコおばちゃん。
可愛かったー!!!かっこよかったー!!!
お部屋が可愛い。
リンしかり、おそのさんしかり、ああいう女性が好き。
腕の筋力…!って感じ。
力仕事やる人の腕だった。

ペリカン。
ああーー!わらわらがーーー!やめてーー!と。
コウノトリじゃないのよ、ペリカンなのよ。
なんてことしてくれたんだ。あのもちもちを食べるなんて。
アイデア浮かんでもボツにされたんかな。
大人の人達に。パクパク食べられちゃったのかな。
その大人たちも自分の子供だった部分を食べちゃって、飛べなくなっちゃったのかな。

私はペリカンがB29にしかみえなかった。
それを火で撃ち落とすヒミさん。
ウーン対空射撃。
わらわらもろとも。
あっ…!って顔して燃えちゃうのか切なかった。でもキュートアグレッションでて可愛いとか思っちゃった…。
わらわらがDNAみたいに螺旋状になるの面白かったなあ。
あの子たち一つ一つが魂なのではなくて、あの子たちの集合体がひとつの命、って解釈もできる気がした。
まあ食べられちゃうんですけど!わはは。

インコ。
インコキモかった。
いい具合にキモかった。卑しい目がキモかった。
でも現実世界に帰るとただの鳥になるのちょっと切なかった。
眞人パパが糞まみれになるの良かった。
キムタクも糞にまみれるんだ。
コミカルだったし、もちもちだったので、インコいて良かった。気持ち悪かったけど。
大王様には気付け。主人公御一行。

後妻さんを「お母さん!」と言ってしまうシーンがある。
あそこ悲しかった。
怖かった。
べべべべっと紙がまとわりついて、ミイラみたいになるのが。
言ってしまった!って顔が良かった。
後妻さんも「あ!」ってなってて。

もうここら辺からは2回目見ないとわかんない。
大叔父様は完全に今の宮崎駿監督なんだけども。
積み木のくだりとかね、もう1回見て噛み締めないとわからない。
言葉にはできない。

ヒミさんは火の鳥なんだね。
母は不死鳥なんだ。
母の愛は不滅なんだ。
それがたとえ死んでも、後妻になっても、母というポジションにおかれたら不滅の愛になるんだ。
愛を注がなければいけないし、愛を注ぐ機械になるのかなあと。
宮崎監督の母への愛が溢れ出してたよ。
ちょっと重かったけど。おなかいっぱいです。
ヒミさんが眞人さんを抱きしめてくれて良かった。
眞人さんを産めるから嬉しいって言ってくれてよかった。
死んじゃうけど、病気になっちゃうけど、産めるから幸せって言ってくれたことが良かった。

これ以上無いね。愛の言葉は。

ラスト、全て片付けて、スっと家族になるのが後腐れない感じで。ああー終わっちゃった!って!

米津さんの曲も素敵でした。
ずっとギーギーなってるのが、宮崎監督みたいで。
久石譲さんもすごくよかった。
キラキラしてた。
音符が。
宝石みたいだったなあ。

あとは作画班。
私詳しくないけど、有識者は大興奮だったみたいですね。
いやあでもみんな絵が上手かった。
どこまでも進化ってしていいんだわ。

殴り書き。
4000字。
4000…。
もう一回見て来る。
ほぼ殴られ続けたから。ほぼ覚えてないし。
今度はちゃんとファイティングポーズ取っていきます。
あんまし面白くは無い。楽しくもない。
でも心の底から見れてよかった作品だった。
私は今後の人生でこんな作品にまた会えるんだろうか。
楽しみだなあ。
おわり。おやすみ。

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