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Photo Story

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美しいと思った瞬間を瞬間をカメラでキリトリ、毎日ちょっとした小話と共に投稿しています。お暇な時にでもゆっくりご覧ください。
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#みんなでつくる春アルバム

Photo Story|土筆-つくし-/Tukusi

「土筆-つくし-」 土の筆と書いて土筆。 春になると土の中から ニョキニョキニョキニョキ生えてくる。 どこにでも生えてるようで どこにでも生えていないのが彼らの気まぐれ。 見つけたらどこか幸せな氣持ちにさせてくれる 春を代表する植物の一つ。 Photo Story春の風物詩の一つである土筆。 僕が小学生の頃、毎年春頃に家族と親族たちみんなで丹波篠山市のとある山にて土筆狩りをいくのが恒例だった。 摘んできた土筆は祖母が調理して佃煮にしてくれて、それが馬鹿みた

Photo Story|幼花-おさなばな-/Osanabana

「幼花-おさなばな-」 わずか数ミリ程度の小さい花。 よく見ないと気が付かないと思いきや、 鮮やかな水色の花は不思議と目が惹きつけられる。 幼なげに咲く可愛らしい姿に心奪われながら。 Photo Story胡瓜草の花。 わずか数ミリ程度でめちゃめちゃ小さい。 小さいのに鮮やかな水色だから、道を歩いていると割りかし気がつくとができる。(かも) うちの周りにある田んぼの周辺にたくさん咲いていて、春に咲く花なのに冬の頃から咲いていて、その時に撮った写真は以前も記事に

Photo Story|沁々-しみじみ-/Simizimi

「沁々-しみじみ-」 降り頻る雨の中。 苔むした朽ち木に桜の花びらが一枚。 雨粒に打たれながらも 色褪せることなくぼんやりと光りながら ゆっくりと大地に沁み込むのを待っているようだった。 儚くも美しい姿に沁々と思いを馳せながら。 Photo Story今年の桜の時期は天候に恵まれない日が多かったように思う。 寒かったと思えば急に暖かくなった気温の変化で桜の開花時期は例年よりも短く、桜の開花とともに降り続ける雨と強い風で満開になってもあっという間に散っていった感

Photo Story|繚乱-りょうらん-/Ryoran

「繚乱-りょうらん-」 雨が降る中でも散らすことなく、 たくさんの花を咲かせる桜の木。 圧倒的なその姿はまさに桜花繚乱。 Photo Story雨と桜と蓬莱橋シリーズ。 前回の続き。 桜の花が激情的に咲き乱れる姿を見ると、なんかうっとりというより胸が熱くなるような感覚がある。 初夏から秋にかけてしっかりと光合成で栄養を蓄えて、秋から冬になると葉を散らして冬の寒さを耐え凌ぎ、そして春になると一斉に花を咲かせるというこのサイクル。 まるで1年のうちに桜の花を咲かせ

Photo Story|雨桜-あめざくら-/Amezakura

「雨桜-あめざくら-」 しとしとと降る雨に打たれて頭が垂れる桜の花。 雨に濡れると花びらが少し透け、 晴天の中で天真爛漫に咲く時の様子とは違って、 どこか凛として情緒ある姿に変わっていた。 雨桜もまた、いとをかし。 Photo Story雨と桜と蓬莱橋シリーズ。 前回の続き。 蓬莱橋の隣で咲き乱れる桜たち。 しとしとと降る雨の中でもその多くは散らすことなく、花びらたちはどこかぼんやりと光りを放っているような錯覚を受けた。 あまり雨の日は外で出かけないのだが

Photo Story|儚美-はかなび-/Hakanabi

「儚美-はかなび-」 ようやく満開を迎えたというのに そんなことはお構いなしに降り続ける雨は、 花びらをまた一枚と落としていく。 どうかこれ以上落とさないでおくれ、 そんな願いは届かずに花は次々に散っていく。 足元を見ると雨に打たれた花びらが一枚あった。 儚くも美しいその姿に心奪われながら、 どうかまた来年も綺麗に咲いておくれと願いを込めるのであった。 Photo Story雨と桜と蓬莱橋シリーズの幕間編。 前回の続き。 何を切り取ろうか。 カメラを片

Photo Story|仁愛-じんあい-/Zinai

「仁愛-じんあい-」 紫色が綺麗なオオアラセイトウの花。 藪の中でひっそりと咲き乱れていて、 どこか可憐で凛としており、 どことなく愛しむ氣持ちが芽生えてくる。 花言葉の仁愛がまさにぴったりな花。 Photo Story雨と桜と蓬莱橋シリーズの番外編。 前回の続き。 この時期は桜が綺麗なので上を見がちだけど、足元を見ると実にたくさんの花を咲かせていることに気がつくことができる。 今回の写真もその一つで、桜の木のすぐ後ろの藪で大紫羅欄花が群生して花を咲かせてい

Photo Story|山吹-やまぶき-/Yamabuki

「山吹-やまぶき-」 風に吹かれて枝、揺れる。 雨に打たれて葉、振れる。 枝が揺れると花、踊る。 大判、小判の金の花、 山で振られて山吹さ。 Photo Story雨と桜と蓬莱橋シリーズの番外編。 前々回の続き。 今回は山吹の花。 山吹色とも呼ばれる美しい黄色の花は、大判、小判の金の色を表すこともあるそうで。 島田市の山の方に行くとほぼ必ずと言っていいほど出会うことができる花の一つ。 古くから日本で自生する原産種で、観賞用として植えられているお家も多い。

Photo Story|雨憂-あめうれふ-/Ameureu

「雨憂-あめうれふ-」 天に向けて咲く石楠花の花。 雨に濡れて花びらは萎むも、 それでも負けじと広げる姿に愛おしさを感じる。 晴れた日にはきっと美しい桃色の花を拝むことができたであろうに。 ほんの少しだけ、雨を憂う氣持ちになった。 Photo Story雨と桜と蓬莱橋シリーズの番外編。 前回の続き。 本シリーズ最後に紹介するのは雨に濡れた石楠花の花。 花木の女王とも呼ばれるその花は、緑が生い茂る場所でも華やかな彩を放っていた。 雨に濡れた姿もまた綺麗で、カ

Photo Story|花筏-はないかだ-/Hanaikada

「花筏-はないかだ-」 桜の花びら流るる川で、 花を筏に漕ぎながら、 飴坊無邪氣にすいすい泳ぐ。 Photo Storyもう桜はとっくに散ってしまったけど、僕の写真フォルダの中にはたくさんの桜の花がまだ眠っている。 もはや一枚一枚小出しにしていると季節はすっかり夏になってしまいそうなので、じゃんじゃん出しとこうかなぁと。 今回のメイン写真もお気に入りの一枚。 雨降りの中で、家の前に流れる川の桜並木で撮影したもの。 川に浮かんだ花びらが綺麗で、近付いて写真撮って

Photo Story|春立-はるたつ-/Harutatu

「春立-はるたつ-」 春が立つ、すなわち立春の今日。 暦上では季節は冬から春へと変わる。 梅の花も咲き始め、 ミツバチたちも蜜を吸いに飛んできていた。 まだまだ寒い日は続いているけど、 自然に目を向ければ春の香りが漂っていた。 Photo Story立春。 暦上の話だけど、いよいよ春がやってきた。 数年前までは、立春とか夏至とか、そういうイベントにかなり疎かったのだが、ここ最近になって季節の節目に意識を向けるようになった。 だから立春という今日も、旧暦上で