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気候変動対策の目標値達成関連のスタートアップが続出!? #01 エネルギー市場徹底解剖マガジン

こんにちは。今回は、エネルギー市場徹底解剖マガジンの第一回です。エネルギー市場で10年やっていけるのかの意味を込めて7月は毎日投稿しています。(できてない...巻き返します🔥)それでは今日もよろしくお願いいたします。🙏

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今日のタイトルは、「気候変動対策の目標値達成関連のスタートアップが続出!?本当に儲かるのか?」です。

おおまかには以下(温室効果ガスの排出元を一覧にしたもの)の領域において、今後削減に向けて大きな変化が起きることが想定されており、その削減に向けて排出権取引など様々なアプローチがある中でその領域におけるスタートアップや今後のトレンドを紹介していきます。

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脱炭素、メタンガスをゼロor削減するにはどうすればよいのか?

例えば、メタンガスの削減となるとメタンの主な排出元は畜産のためメタンを減らすためには、培養肉や代替肉が必要になります。

ただし全体として、排出量をゼロにすることは難しいため、排出量をゼロにできる領域はゼロにする動き(培養肉やゼロカーボンセメントなど)が生まれ、ゼロにできない領域では二酸化炭素の回収・有効利用・貯留などの市場がこれから拡大してくると見込まれています。

つまり、

(1)化石燃料に頼っている様々なものを電化する
(2)安価かつ安定している脱炭素の電気を増やす+蓄電、送電技術の進化
(3)排出量をゼロにできる領域はゼロにする
(4)二酸化炭素の回収・有効利用・貯留

この4つが間違いなく今後誰かが必ずやらなければならないことです。

(具体例)スタートアップがこれから排出量削減などのために参入可能性のある領域

カーボン排出なしの水素
グリッドスケールの蓄電(フルシーズン続くもの)
エレクトロフュエル
進歩したバイオ燃料
ゼロカーボンセメント
ゼロカーボン鉄鋼
代替肉や培養肉、乳製品
ゼロカーボン飼料
次世代核分裂
核融合
炭素の燃料化
カーボンキャプチャ
地下配電網
ゼロカーボンプラスチック
地熱
ブロックチェーンでの再生可能エネルギーの取引プラットフォーム
DER
揚水
蓄熱
排気ガスから有害物質の分離
干ばつ・洪水耐性ありの食料用植物
ゼロカーボンなパーム油の代替品
フロンガスを含まない冷媒
(引用)含むhttps://blog.takaumada.com/entry/2021/04/19/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%A8%E6%B0%97%E5%80%99%E5%A4%89%E5%8B%95#f-d971f3cc

実際の国などからの資金、投資の動き

2012年のハリケーン「サンディ」ではカリブ諸国からカナダにいたるまでの8カ国で700億ドル(約7兆6248億円)の被害をもたらし、233人が亡くなった事例から各国の投資額は年々、急成長しており、アメリカは八年で220兆円の投資、EUは約12兆円規模の Horizon Europe を発表し、そのうち 35% をグリーンテクノロジの研究に使うなどなど各国、様々な動きが出てきています。

気候変動対策の目標値達成関連とはまず何?

では、早速本題に入りましょう!(遅くなってすいません!🙏)

まず気候変動対策の目標値達成関連におけるテーマとしては、「①キャップ・アンド・トレード」、「②ベースライン・アンド・クレジットモデル」、「③気候変動の目標値達成に向けるプロセスの効率化」の3つがあります。今回は、この3つを詳しく解説していきたいと思います。

#1 キャップアンドトレードとは?

キャップアンドトレードとは、一言で、一定の排出量を排出する権利を売買する仕組みです。例えば、A社が既定の枠を3%超える排出をする予定だったものの、B社がその3%分排出する余地を持っていたらそれをA社が購入できるというモデルです。

※ちなみに、この場合、企業は、排出権の売買、預入、借入の3つが可能。
・「預入」とは、ある年における排出枠余剰分を、将来の利用若しくは売却のために、セーブしておくこと。
・「借入」とは、ある年における排出枠超過分について、市場において借入を行い、その翌年以降の排出枠余剰分で埋め合わせていくこと。

#2 ベースライン・アンド・クレジットモデルとは?

このモデルは今回はあまり関係がないので割愛します!もし知りたい方がいれば以下の資料からぜひ参考にしてみてください!

このモデルを活用したスタートアップとしては、創業一年でamazonなどから16億円調達した森林再生と森林管理に焦点を当てた国際オフセットマーケットプレイス[Pachama]が挙げられます。

Pachamaはその植林プロジェクトを炭素市場に持ち込み、植林による排出量のオフセットを独立の立場から同社のモニタリングソフトウェアで検証しています。Pachamaの特徴は、業界に切実に必要とされている信頼をテクノロジーの力でもたらし、カーボンクレジットの購入者に検証可能な結果を提供できることです。

テクノロジーを活用して炭素除去の測定、モニタリング、検証を新たなレベルで行うと同時に、新規の炭素除去プロジェクトをシームレスに導入することで、どんな企業でもカーボンニュートラルを容易に実現することができます。

脱炭素、あるいは事業から排出される炭素の相殺に向けた長い道のりにおいて、簡単な最初のステップを模索している企業にとって植林は圧倒的に人気で実際に南米最大のeコマース企業Mercado Libreは約1億円のプロジェクトをpachamaで実際に運用しています。


目標値達成に向けての市場の非常に面白いPOINT

SDGsとは異なり明確に値を達成しなければならないこと

SDGsは取り組み自体が評価される風潮がありますが、カーボンオフセットなどについては明確に決まった値を達成しない限りは絶対に罰則や違反となります。だからこそ、企業はカーボンオフセット関連の書類の作成や脱炭素へ向けての活動を予算を大幅にかけて進めています。

炭素排出量管理ソリューションの市場規模は、今後5年間で100億ドル(約1兆900億円)から260億ドル(約2兆800億円)になるとの見込みもあります。先ほど紹介したスタートアップも含め、この市場の一番の課題は「透明性の欠如」です。

多くのオフセットプロジェクトが炭素排出量を純額で削減しているという主張は額面通りに受け取れないのではないか、そして「創造的」な炭素会計が大きな嘘を生み出すために利用されているのではないのかという問題です。

そこで最近、成長しているスタートアップをいくつか挙げると

衛星、レーダー、LiDARデータを駆使した機械学習を通してカーボンパフォーマンスを測定するスタートアップ「sylvera」。カーボンパフォーマンスは、マルチスペクトル画像、レーダー、LiDARデータなどの複数の衛星ソースによりプロジェクトの現場で何が起こっているかを理解し、複数のソースから「多層データ」を収集して評価する。

企業のの二酸化炭素排出量を収集、計算、管理、報告を行うツール

企業とそのサプライチェーンからの温室効果ガス排出量を測定するAIプラットフォーム

BtoBの炭素排出量・ESG管理ソフトウェア(環境フットプリントを測定、監視、削減、報告してESG評価を向上させるプラットフォーム

なぜこういったスタートアップが生まれているかと言うと、米国の新政権とEUは指針を大きく転換し、排出量の報告についてより多くの透明性を求めている。一方で、化石燃料から得られる資金は、ESG投資に転用されている。そこで、当然のことながら、その資金を得ようとする企業は、排出量を証明する必要があるためPlan Aなどの企業の出番となるからです。

今後のカーボンオフセット市場について

2030年までにカーボンオフセット市場は今の30倍の規模に成長すると言われており、関連するファンドで言うと、amazonの20億ドルのclimate pledge fund,などなどのファンドが続々と出現しており、今後も注目のマーケットです。

それでは今回はこちらで以上となります!

これから毎日

参考文献





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