見出し画像

#002_働くことは生きること。

はたらくってなんだろう。

それは常に考えていることかもしれないし、当たり前になっていることかもしれなくて、自分にとって何かと言われたら、それは人生そのもののように思う。

僕たちは普段、建築の設計を仕事にしていて、いわゆる建築家という職業にはなるのだけれど、その内容は?と言われると、なかなか説明が難しい。

よく住宅や店舗など何をメインにされてますか?と聞かれる事が多いけれど、そういった線引きは特に設けていなくて、プロジェクトのタイミングによっては、住宅やリノベ関係が多い時もあれば、店舗やオフィス、インスタレーションなどの内装関係が多い時期もある。最近では、こういった土地や空間があるんだけど、どんな事をしたらいいだろうか?というような、漠然とした企画段階からの相談も増えてきている。

僕らの主な業務しては、リサーチ、打合せ、案だし、図面を描く、プラン検討、モデル検討、図面チェック、CGをつくる、模型をつくる、スケジュール管理、予算管理、プロジェクトマネジメントなど、この仕事をする上で必要な能力というのは、つくづく多様でかつ繊細なものだなと。もちろん、これら全部のスキルが優秀でなんでも器用にこなす人がいれば、それはとても素晴らしいのだけど、このうちのどれか一つの能力がもの凄く特化していて、それをやらせたら右に出るものはいないという人がいれば、チームで仕事をしていく僕たちにとっては、むしろ後者のような人たちを求めてしまうかもしれない。

では、そういった能力やスキルを伸ばすにはどうするのがよいか。

それはきっとただ仕事をこなせば、経験値的に伸びていくようなものではなく、もっとそれ以前の、この世界に生まれてきてから今日までの自分をいかに発揮できるか、幼少期に体験した事、長年住んでいた家の記憶、通っていた学校で培った様々な経験や努力のカタチを、全身全霊でぶつける事ができるか。「がむしゃら」という言葉があるけれど、僕が考える仕事(=はたらく事)というものは、自分が持てる全ての武器を持って社会に挑んでいく、そうして磨かれたひとつひとつの武器(経験)を持って、また更にがむしゃらに働く。その繰り返しなのではないかと。

要するに、友達と遊ぶことも、家族と過ごす時間も、独りで本を読んだり、映画を観たりすることも、全てが経験であって、自分次第でそれらを武器にできるのだから、やはり僕らにとっての働くというものは、人生そのものとしか言いようがない。

#はたらくってなんだろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?