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第三回僕らの写真展を終えて

こんにちは

フォトサークル“僕らの写真展”運営のあきひろです。

2022年12月17日、18日に福井市美術館アートラボふくいで第三回僕らの写真展を開催しました。

メンバーをはじめ、多くの方と一緒に作り上げた写真展でした。

来場者数は2日間で約350名。
大成功で幕を閉じました。

構想1年、準備半年、僕らの写真展史上最大のイベントとなりました。

今後の活動のためにも、写真展の企画から開催までの一部始終を公開します。


僕らの写真展のルーツとコンセプト


2021年8月の開設時に比べると、仲間が増え活動の幅も広がってきました。
だからこそ活動の方向性、大事にすべきことは明確にするように心がけています。

僕らの写真展のコンセプトは【リアルな写真を楽しさを追求する】です。

写真のアウトプットの方法はSNSが主流で、僕自身もInstagramがきっかけで写真に魅せられた人間です。
しかし、お気に入りの写真も一瞬で流れていってしまうSNSでの写真との向き合い方に勿体無さを感じ、オフラインでじっくり写真と向き合う方法について考え出したのが、この活動の発端です。


写真展の企画・準備編


今回の写真展の舞台は福井市美術館アートラボふくいの企画展示室。
総壁面99メートルの巨大な会場です。

この場所を押さえたのが去年の12月。写真展開催のちょうど1年前でした。

これまでの写真展の数倍の会場を作品で埋めるにはどうしたら良いのか。

ワクワク2割 不安8割くらいの心境の中で、以下の4つの作戦を立てました。


1.大規模展示に向けた4つの作戦とその結果


作戦1. 写真展メンバーの追加メンバーの募集

2021年12月時点でのメンバーが17名。この人数で会場を埋めるとなるとかなり厳しい状況でした。
そこで真っ先にメンバー募集から行いました。
ちょうど2022年6月に福井市美術館の別会場で第2回目の写真展を控えていたので、このタイミングで第3回写真展の告知とメンバー募集を行いました。

正直、この時も第2回写真展も準備に追われていたのですが、12月の展示に向けてフライヤーを作成して協力者を募りました。
その甲斐あって第3回写真展直前にはメンバーは30名になっていました。


作戦2.hoyano filmさんとのコラボ

福井県を拠点にして全国的に活躍しているフォトグラファー集団のhoyano filmさんにコラボをお願いしました。

4名のメンバーそれぞれがとても魅力的な写真を撮られていて、前から一緒に活動してみたいと考えていました。
ちなみにhoyano filmさんの代表との出会いはフォトウォークでした。オフラインでの活動って大切ですね。

会場をより盛り上げてもらうためにコラボを申し出たところ、快諾していただき、写真展当日は4名それぞれの個性が光る展示で、会場を大いに盛り上げてもらいました。
写真展の告知、集客面でもご尽力いただきました。

作戦3.僕らのフォトウォークとの連動

写真展活動と並行して、毎月フォトウォークも開催しています。
せっかくなら写真展会場にフォトウォークの作品を展示するスペースを設けて、フォトウォークも写真展に巻き込むことにしました。
本メンバーと差別化を図るために、サイズはL版に限定しましたが、フォトウォーク参加者の方々にも作品展示の面白さは味わっていただけたと思います。

フォトウォークコーナーの貼り付け作業中


作戦4.参加型企画の実施

本メンバー以外の方でもお気に入りの写真をL版で4枚展示できる“参加型企画”にチャレンジしました。この取り組みはSNSで大々的に告知しました。

より多くの方に写真を展示するワクワク感を味わってもらうことが目的ですが、会場を作品でぎっしり埋めるというのも狙いでした。

この企画は実は結構手がかかっていて、多くの方に参加してもらえるように案内ページや紹介動画などを作成してプラットフォームを整えました。

これを、影響力のあるフォトグラファーさんたちにご協力いただき、SNS上で拡散していただきました。多分インプレッションは20万件を余裕で超えていたはず!


さてこれがどうなったかというと、


参加してくださった方の多くが、フォトウォーク参加者やすでに面識のある方々でした。
この経験からSNS広告の難しさとオフラインのつながりの大切さについて再認識しました。

ただのSNS投稿では効果は薄いことは予想していたので、僕らの写真展のルーツやストーリー性を伝える工夫はしたつもりですが。
考えてみればそもそもSNS広告は飛ばすのが当たり前。
元々つながりのある方以外はなかなか読んでいただけていなかったのだと思います。

今思うと展示活動への潜在的なニーズが高まるような環境を狙っての広告が一番効果的だったのかもしれません。
このマーケティングの臨床経験もまた貴重な学びでした。


話を戻します。


この4つの作戦を約1年間かけて取り組んだ結果、壁面99メートルでは足りなくなり、壁を追加して総壁面約120メートルを展示作品は大小400点でいっぱいにすることに成功しました!

出来上がった会場を見た時は熱い思いになりました。



2.具体的な準備のスケジュール


前項の通り2021年12月から水面下で準備を進めていたのですが、写真展の展示作品の準備を本格的にスタートしたのは第二回目の写真展が終了した2022年6月以降です。

月1回くらいのペースでミーティングを行い、以下のようなスケジュールで準備を進めていきました。

7月 会場の説明、テーマ検討
8月 テーマを【視点】に決定
9月 各自の展示イメージの共有
10月 展示作品の選定、決定
11月 プリント作業、キャプション作成

テーマである【視点】は今までフォトウォークでも大切にしていた考え方で、
お互いの切り取り方の違いを楽しむ、学び合うという僕らの写真展のコンセプトにぴったりのものでした。

それと並行して、写真展のフライヤーやポスターを作成する広報部、作品の配置を決定する会場レイアウト係、参加型企画係の3つのチームを作り、それぞれで準備を進めました。



前日準備の様子


準備の合間に新聞取材も受けました

写真展当日


今回の写真展でもたくさんの方に足を運んでいただきました。

来ていただいた方から直接感想や応援の声をいただける。

なんと言っても、この時間が写真展の醍醐味!最高の時間なんです!

「これどこで撮ったんですか。」

「どんどん大きくなってますね。また次回も楽しみにしています。」

「僕も写真始めてみようかな。」

など、いろいろなお声をいただきました。

写真を見ながらたくさんおしゃべりする、この雰囲気が大好きです。





展示を終えて 改めて感じた面白さ


・リアルな“いいね”と向き合える
SNSとは違い、その場での直接もらえる感想には重みがあります。
一度経験したら癖になる、写真の楽しみです。

僕の写真の前で何やら語ってくださっている

・繋がりの連鎖
アンケートの結果をみると、半数以上の方がこれまでの僕らの写真展にもお越しいただいたことのある方でした。なかには連日、お友達やご家族を連れてきてくださる方も。
繋がりが繋がりを呼び、たくさんの方とお話しさせていただき、僕自身も刺激をいただきました。
フォトウォークなどできっとまたお会いできるはず!楽しみです。


・グループ展示の面白さ
これは内輪の楽しさなのですが、メンバー同士でお互いの作品をじっくり見合えるのもよかったです。回を重ねることで、お互いの作品の変化にも気が付けたりして、オンラインにはできない密度の濃い時間を共有できたと思います。
僕もメンバー全員写真をじっくり見て、キャプションを読んで、本当に充実した時間を過ごさせてもらいました。

感想をダイレクトに伝えている様子



今後の展望


2023年は、「展示の表現を楽しむ」にさらにフォーカスするために、小規模会場での写真展に挑戦します!

開設当初から、写真展の規模を大きくすることを活動目標にしていました。

そして今回、福井市美術館の大きな会場で充実した展示を行い、
次に僕たちが向かう道を考えた時に「さらに大きな会場へ」ではなく「さらに展示を楽しむ」に舵を切りたいと思いました。
(冒頭の写真展のコンセプトに従いました。)

さらに、今後は会場を決める初期の企画段階から、メンバーと一緒に行っていこうと思います。

具体的な流れ(案)
メンバーが展示を行いたい会場を発掘
(行きつけのカフェや穴場のレンタルスペースなど)

メンバー内で参加者を募って共同展示を企画行います。
少人数だからこそ、テーマも絞って攻めた展示も可能!
他のメンバーは準備や告知の応援。

当日は出展したメンバーが在廊。
他メンバーは純粋な鑑賞者としても楽しむ。
という流れです。 

どうでしょう。
展示したい場所で、展示したいタイミングで写真展ができたら面白いと思いませんか。

今までの定期開催からこの方式に変更した理由は、

メンバー全員が社会人であり、それぞれ忙しい時期もあるし、写真との向き合い方も変化がある。
その中で、長く写真を楽しむには、個人のペースに合わせた参加の仕方ができる仕組みのほうが良いと考えたからです。
(義務感のある活動は成長にもつながるけど負担感も出てしまうから)

ちなみに僕個人としては、大野のギャラリーと東京での開催を狙っています。

新しいステージで僕がワクワクしていることは、
小規模だからこそできるテーマへのこだわり、展示技術の向上、暮らしの中での開催となるため写真展の面白さのさらなる普及啓発、各方面とのコラボレーションなどなどです。

そして、しばらくの期間を経て、また全員集結してさらにクオリティの高い大規模展示を行うのもいいと思っています。

ということで、2023年も僕らの写真展をよろしくお願いいたします。


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