懐深い倉吉の雄 チロリン村@倉吉
鳥取県倉吉市の「チロリン村」については、正直言うと、「純喫茶」にcategorizeできるか判断が難しい。しかし、外観及び内装のすばらしさ、そしてお店の抱える歴史を勘案すれば、純喫茶コレクションに加えるべき店であることは明らかだろう。アリバイとして、ソーダフロートをたのんでおいた。これでOK.
この店は不定休で、今日は祝日である。せっかく東京からここまで来たのに、もしお店が休みだったら、この日にわざわざ即位礼正殿の儀をぶつけてきたアベ政治を、私は許さなかっただろう。
ライス売り切れのため、ねらっていたカレーライスやドリアには残念ながらありつけず。きのこスパゲッティを注文した。すごいボリュームである。
比較のため山内マリコ『あのこは貴族』文庫版を置いてみたが、あんまりわからないかも。
断腸の思いで正直に申し上げれば、パスタは私の好みよりはやや軟らかく、やや塩辛かった。が、それがどうしたと言うのか。評点についてはとかくの噂のある「食べログ」氏だが、彼はクチコミについてこう言っている。「口コミは、訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です」と。まったく正しい。私の好みなど、どうでも良いのだ。
私は今日、この店に来られた思い出を抱いていつか棺を閉じるであろう。そのことを思うと、比喩ではなく涙が出そうになった。
これだけの規模のお店は地方にあればこそだと思う。どうか末永く、地元のカップルや家族連れ、たまに訪れる観光客のために、お店が続いてほしいものです。
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