東京遠征@2024/4/10~13
4/10(水)
夜行バスに乗るための、名古屋へ向かうだけの日となってしまった。朝早く起きたら今日という日にも味付けすることができるのに、惰眠をむさぼるせいでくだらない、薄っぺらい日々となってしまう。そして、ただでさえ短い時間なのに、友人とのしょうもない雑談でその貴重な時間さえ無駄にしてしまうのが自分クオリティーである。
実際、何を話したかはほとんど覚えていない。唯一覚えているのは、土田晃之の話をしたことくらいだ。そんなくだらないバス待ちの時間、ブロンコビリーで飲み食いした数時間、とてもあっという間な時間だった。しかし、こんな時間もなんだかんだ悪くないと思ってしまう自分がいる。その自分が無意識世界に潜んでいる悪魔の正体なのだろう。しかし、そんな悪魔を倒していかなければ、人として成長はできない。だからこそ自分と向き合わなければならないのだ。
乗車時刻になり乗った夜行バス。3列独列シートはとても快適だった。移動手段の中で一番コスパがいいということに乗って初めて気が付いた。そんな快適な夜の旅だったが、どうしても苦手な時間がある。
それは、運転手の休憩時間。運航上必要な時間なのは理解しているが、ひたすらその場に留まって外にも出られない空虚な時間である。そんな時間、淡白に鳴り響くエンジン音を聞いていると、自分はここから永遠と出られないのではないかと錯覚してしまう。
何がトラウマを引き起こしているのか分からないが、以前夜行バスの乗ったときもこの症状に出会った。それ以降、しばらく夜行バスには乗らなくなっていたが、お金を節約しなければならないという理由から今回は久々に夜行バスを選択した。しかし、もちろん停車時間は永遠などではない。とても長く感じたが、ふと気がつくとバスは動き出していた。動き出したら、さっきと同じバスの中なのに、不思議と不安は消え去り、あっさりと入眠できた。人の心って面白いし不思議である、自分の心の動きでさえ理解が及ばないのだから、人の気持ちなど分かるはずがない。
4/11(木)
東京には5時過ぎに着いた。今日は何も予定がないので、普通に早く来すぎなのだが、せっかくの一日なのだから観光しつくさないと、と貧乏性の自分は思ってしまう。とりあえず、バスとセットでサウナを予約していたので、東京駅から新橋まで歩いて向かった。
さすがの東京も平日の朝はそんなに混んでいない。荷物が重かったし少し眠くもあったが、適当に気になったスポットへ寄りつつ目的地に到着した。
東京のサウナは高くて狭かった。それなのに割と人がいる。彼らの生きている世界はどうやら自分とは違うようだ、そう感じた朝だった。また、結果論ではあるが、サウナに行ったのはよくばりだった。普通にエニタイムのシャワーで十分だったし、アトピーが悪化してつらい目にあっただけだった。
新橋から適当に歩いて、汐留に到着した。汐留はビルが立ち並んでいて壮大だった。東京はなんだかんだ知っているつもりだったが、本当の意味で東京を感じたのは今日が初めてかもしれない。そんなことを思いながら電通のビル付近の階段で歩きスマホをしていると、見事に段を踏み外し、捻挫をした。激痛が走り、人目をはばからず倒れこんでしまった。そんなとき、OLのお姉さんが心配そうに声をかけてくれた。勝手に電通のお姉さんだったと解釈するが、人柄がよく余裕があるように見えた。休職していることもあり、弱くて余裕のない自分とのギャップにとても悲しくなった。倒れこんでいる自分と助けを添える彼女、今思うと見事に今の立場、人間力を表していたなあと感じてしまう。
まだまだ東京を歩かなければならないが、序盤にして足を痛めてしまい困ったものである。今考えたらホテルに直行するべきだったのだが、アドレナリンともったいない精神でおかしくなっていたのだろう、プラン通り歩き回ることを選択した。といっても大した場所にはいっていない。自分の中で聖地と化した場所を何件かめぐり、貯金のことなど考えずにおいしいごはんを食べ、終盤足がとても痛かったがごまかしながらやっとこさホテルにたどりついた。以下に印象に残った出来事をいくつか挙げる。
・六本木のエニタイムの女性は美人で露出度高めだった。浜松の田舎者には耐えられない。
・レンタサイクルをしたのだが、東京は路駐が多すぎて車道を運転するのはとても怖かった。
・電車の荷台にボストンバックを忘れてしまい、ホテルに到着して気が付いた。終点だからすぐ入手できたのが不幸中の幸いすぎた。
4/12(金)
埼玉のイツメンと会った。今回のプランは、「花見」だ。といっても、小さな公園でケンタッキーフライドチキンを食べながら雑談しただけである。大衆は、お酒を飲みながら大きな公園で宴会を開くのが常であろう。しかし、お酒など無駄の極みだし、人混みも不快な我々にはちょうどいい規模間の花見であった。少し寒かったので、長居はできなかったが、チキンは相も変わらずおいしかった。
寒さから非難してきたのは、イオンモールだ。朝もここにあるコメダ珈琲でモーニングしていたため、ほぼほぼここにいたことになる。イオンの最寄りのホテルを選んで正解だった。靴屋に行ったり、歩きながら雑談をしたりととてもラフな時間だったが、なんだかんだでこういう時間が一番楽しいし性に合う。最後、謎にVRの是非についてのディベート(ゲーム)をして終わった。人と会うのは、話すのが一番楽しい。普段寡黙な自分と矛盾しているが、相手の心を知れるのはとても楽しいしうれしいのである。
4/13(土)
王の来日演説。この日のために、貯金を削って東京に来たのである。ここしばらくは帯同メンバーだったので、日帰りでくるのは逆に新鮮だった。一応、スタッフとしての参加だったので、役割はあったが、帯同のときとは感覚が違う。
帯同メンバーと同じ配置についていたので少し話を聞いたが、参加できていない寂しさと同時に参加しなくてよかったなという思いが沸いた。過去二回帯同メンバー(フル)で参加しているが、もう打ち砕かれてしまったのだ。無能感と疎外感を幾千と感じることで、僕はこういう場では活躍できる人ではないのだと思い知らされていた。もちろん、過去に参加できたことは光栄だし恩恵だしとても大きな価値のあるものだった。予想していたものをはるかに超えるほどに。
過去の栄光からか、一番前で全員の顔が見える位置で座らせれるという役目についてしまった。背筋を張らないといけないし顔を掻くこともできない。途中からは交代制になったが、最初の数時間は固定されたままだったので、とても長かった。合法的に人の顔を見れるというのは面白い反面、皆の視線にある位置にいるストレスは予想以上だった。
交代制になってからはラフだった。友人にラジオを渡しにいったり、椅子で休んだり、自由に歩き回っていた。スタッフは合法的にふらふらできるからそこに関しては悪くない。王様の話に集中できないのが少し残念であるくらいだ。
そんなこんなで長い大会も終わり、片付けから抜け出してさっさと帰路についた。父親ひとりで来ていたので、車に乗っけてもらい、いろいろと話した。休職のことは言えなかったので、少し罪悪感はあったが、人と一対一で話すのは誰であっても割と好きである。飯屋が見つからず、デニーズに行ったこと以外はよい帰り道であった。
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