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間取り図

子どものころから、間取り図が好きだ。
好きが高じて、本を出版したり、建築士になったりするには
情熱が足りなかったかもしれない。

でも、いまでも間取りを見るとわくわくする。
誰がどの部屋を使おうか、どこにどんな家具を置こうかと、
いろいろと想像をめぐらせる。

最近のお気にいりは「京町家」である。
あらゆるものに心ひかれるけれど、庭がいい。
奥まったところにあって、家族と庭師だけが知っている
秘密の花園っぽさが好きだ。

通り庭もまたいい。光や風を通すための工夫らしいが、
家の中に秘密の路地があるようで、心が踊るのだ。
このごろは寝る前に、京町家の間取り図を眺めている。

5年ほど前から、ある住宅会社の社報紙を制作している。
一度の取材で数軒の家や店舗を訪ねてきた。
これが楽しい。
間取り図が立体となって目の前に現れるのだから、
そこに内装と家具まで整っているのだから、
楽しくないわけがない。
好きなことが仕事になると幸せなのである。

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