ものは使いよう。
とはいえ、ばかのひとつおぼえで空手の例えになるのだけど。
前腕で相手の攻撃を受ける時…
腕を鍛えて相手に叩きつけるのか、巻き込むように捻じりを入れて受け流すのかで、どちらが良いのかとよく聞かれる。
ぶつけてくのは、小手鍛えを延々とやってく中で武器としていくやり方で…作り上げるのにも結構な時間がかかる。
捻じりを入れるのは、まず皮膚感覚で理解してからの話なので…実感するのに時間がかかる。
どっちもそれなり以上に習得に時間がかかるもので、どちらかを選びたくなるものだろうけど…
好みで選べばいいんじゃね?
というより、どっちもできないと理解はできんやろ。
中国武術みたいに狭く深く掘り下げるわけでもなし…(とはいえ、玉石混淆に過ぎるとも思うが)
その人がどう戦術を組み立てていくかにもかかってるし。
だからこそ、好みなのよ。
いっそこの技術を使わん、という選択もあるしな。
問題は、この前腕での受け方が、「受け」でないことだったりもするんだが。
考えてみれば分かるんだけど…
相手の間合いで放たれる最大速度の突きや、腕より余程頑丈で力が強い蹴りを、なんとかできるのか?という話。
できんことはないけど、慣れが要る。
ここで、使いよう、というのが出てくる。
力任せにぶつけようとしても、相手の方が速ければ叩かれるわな。
でも、少し触って軌道をずらした上で、構えに戻る腕を引っ掛けるように捕まえれば?
これには皮膚感覚と力を逃がす柔らかさが役に立つ。
強い蹴りは、まともに受ければ簡単に折れちゃうくらいの力を持ってるけど…
力の乗る前に、力点に近い所を押さえて蹴りそのものを不発にさせる事もできる。
じじいは足の甲や太ももを拳で叩いて止める、なんてこともやってたけど…
この辺は鍛えてないと無理よね。
要は、攻撃やカウンター込みでのものであって、単純に受けるだけのものでもないんだね。
もっと言うなら、素手だけならこんな面倒な動きしなくてもできるはずなのよ、現代格闘技みたいに。
よく言われるのは、武器の動きを元にしてるからだ、と。
例えになってないかもしれんけど…
こう!と決めてやらずに、使える物は使う、という感じでいいんやないかな。