足刀と蹴込みと廻し蹴りと

みんな似たようなもんだし…と私なら思うんだけど。

身体の動かし方も、使い方も、考え方まで違えば…そりゃ確かに別もんだわな、と。


あさきさんに教えてた時。

基本の2では、あぐらのように足を内側に掻い込んでから最短距離を押し出して、体も飛ばした足に引っ張られる感じ…と言うのだけど。

変化技として、前蹴りのように下から引き抜いた足を、廻し蹴りみたいに骨盤を廻して刺すように蹴る、というのもできる。


まず身体の使い方で言えば、構えてる方向が違う。

基本の蹴りは、斜に構えて後ろ足に重心を置いた蹴り主体の構え。

その姿勢では蹴り足に力を伝えるために、骨盤を「体側に引き上げる」。
そして移動距離を長くするために掻い込むんだね。


変化としてるのも、実は他所では基本として習ったものだけど、蹴込みと言ってた。

足刀なんだけど、どちらかと言えばかかとで刺すように蹴るから蹴込み。
こちらは、向いてるのは正面で、骨盤を「ねじるように水平に振る」ことで、勢いをつけてる。

そう、勢いをつけて刺してるのが違いというか、私の中での区別やね。

足刀は、当たる瞬間に極める事で打撃とするから、触ればいける。
これ、割と便利…
相手の体を磨り上げて、見えないように顎を蹴り上げたり。
組み合った状態の足を振れない状況で、動かない胴を蹴ったり。
すれ違いざまに膝を踏み抜いたり、と色々使う場面が多い…

まあ、そのまま地面に叩きつけたり、掴んだまま叩いたりと続くので、試合でやると退場ものなんだけど。


廻し蹴りはどうかというと、実は前蹴りや蹴込みと同じ動きをしてる。
だから昔は前蹴りしか無かったなんて話が出てくるんだけど…
んなわきゃないw
振り回さんだけよ。

振り回すのは楽に力出るし、派手だから。
でも上手い人の蹴り見てると、やはり点の攻撃をしてる。
一点を狙って振り回さず最短距離を蹴ってるね。

ムエタイみたいに全身の体重移動で振り抜くような蹴りではないから威力は落ちるだろうけど…きちんと狙って蹴り抜くと、ちゃんと倒せるよ空手の蹴りも。

最短距離で蹴るから前蹴りと混同してるのと、身体の使い方に違いも無いから蹴りは一つしか無いと言ってたんやろね。
あと、上足底で当てるのが表(主に使う蹴り方、裏は足の甲…今の一般的な廻し蹴り)とされてたから、もある。


こんなふうに、一つ一つ掘り下げて考えてみると、使い方や動き方にも発見があるのかもしれんよ?

意味のない動きなんて遺らないよ。
当時基本とされたからには、必ず必要とされた裏打ちがあっての事なのよ。

それが、現代では必要性が薄れたり縛りがついたりして、活かせなくなってるんだね。

ルールや見方が変われば、再発見、再発明となるだけの話やね。



…これもよもやま話かなあ…?