バックボーンは人それぞれ…
稽古後、休憩がてら打ち合わせをしていたのだけれど。
激しい雨と共に、気温が「涼しい」と思えて。
「夏が終わったんだなー」と不意に思った。
とるに足らない趣味の集まりでも、積み重ねていけてるんだなー、と。
さて、今回は3人に参加していただいた。
どうやら親しい仲のようで、和気あいあいとされている。
だらりと準備運動をしつつ…
個々に準備運動をしてもらいながら、何をするのかを観察していた。
Kさんは戸惑いつつも、それなりに体を動かしている。
姿勢もよくバランス感覚が良いので、なんかしてたのだろうなと思っていたら、体操経験者だそうだ。
柔軟性もあるし、バランスも良い、更に楽しそうにされているのが一番良いね。
突き蹴りの基礎、という事で動きを手ほどきしていくが…
準備体操から既に基礎固めは始まってたりする。
腕振りをしっかりやってもらい、何故できないのか、を指摘して矯正していく。
できないんじゃなくて、単に気づいてないだけで…すぐにできるのよ。
それをスムーズに力を入れずにできるようになると、突きは簡単よ。
次はジャブからストレートの、ワンツーパンチを練習してもらう。
体を捻じる、と言うとどうしても足から頭まで、一本の棒みたいに固まってしまって。
まずは骨盤を旋回させて…膝を伸ばすことで更に加速し、上体を置いていく。
すると、上体は旋回についていこうとする力が生まれて…これが溜め、というものよ。
この溜めを使って、腕を発射する。
そう、腕を伸ばすんじゃなくて、ぶん投げるのが正しい。
だから腕の力なんて使ってないんだね。
そして投げ切る前に体の旋回で再度引き戻す。
この瞬間だけ、しっかり握り込む。
打点に衝撃を伝えた頃には、反作用を受けずに引き戻されてる…
これが極めとかキレとか言われているもの。
これは、力がガチガチに入ってたり、びたっと突き終わりに止まっててはできない事よね。
引かない時は、相手を動かしてるのよ。(これは余談)
対人練習をグループ分けして体験してもらう。
あさきさんはも少し高度な事をやってるので、頑張れ。
蹴りも突きも体の使い方も、ちゃんとやってるから。
Kさんもまずは力みをとってもらう事からだけど、充実はしてたようでしっかりと声を出し、息を合わせて動かれてた。
Yさんは素直なだけに呑み込みもいいね。
良い点をちゃんと挙げて理解してもらう。
細かな注意点を、何故こうするのか、というのも説明してるので…やってもらえばケガも少なくなるから…守ってくれると嬉しい。
Mさんにお任せしてる点もあるけど、まあセットとなるのはしかたないね?
休憩の合間に、MさんとKさんが組手をYさんにお願いされてたので…やんわりと止めておく。
これを見て、Kさんには防御も手ほどきする。
見てない所でされてケガ、となっても気の毒だしね。
突きは受け流し方をやってもらう。
最小限の動作…肘をちょっと前に上げる、体を斜めにする…だけで突きは滑っていく。
どかさなくてもいいし、止めなくてもいい。
力の方向を変えてあげればいいのよ。
蹴りも、中段廻し蹴りとフットブロック…膝を上げて防御するのを手ほどき。
軸足が動かず、足を振り回して蹴るため、力んでも力が乗らないKさん。
つま先の向きを外側に向け、股関節のバネで骨盤を旋回…と指摘したら、勘が良いね…ちゃんと体重が乗って、本人も驚いてた。
今ではあまり使われてないかもしれないけど、膝上げブロックも基本だからやってもらう。
知ってると知らないじゃ大違いだからね。
体力作りにもなるしねw
足は体に畳むようにすると上がりやすい。
足のすねを蹴ってくる足に向ける…単に前に向けて上げるだけでは弱い部分、腓骨に当たって痛い目に遭う。
上げた膝を肘にぶつけないように、構えの外側に上げる(これ大事!)
つまり、胸から下は足でカットできるようにするという事だね。
もちろんこれだけをしろというわけでなくて。
でも力の乗った蹴りを受け流すには、このくらいの事をしないと危ない、というのもあるのよ。
体重が10キロも違えば、自分の蹴りは通じず相手の蹴りは想定外な威力、というのがある。
そんな蹴りを、最小限のダメージでくい止める為のものだから、最低限のものだからね。
体の使い方としては、対角線を意識する、というのもやってみた。
まず理由を尋ねてみた…なぜあさきさんに左の廻し蹴りをしてもらったのか、と。
彼女は右腕を前にした構えのため、右腕のみを使う。
そして右の蹴りを連続で出そうとしても、相手がしっかりガードを固めた所に蹴ることになり、力も入りにくい。
そこで活きるのが対角線の考え方…右腕の対角線→左足での蹴りとなる。
体重移動で力も乗るし、右に守りを集めているためコンビネーションで蹴れば隙ができる、という考え方よね。
これは自然に出る動きではないからやり難いだろうけど…がんばれ。
小ネタとしては、相手に突かれたら、その突きの力を吸い取って跳ね返すように反撃する、というのを見せた。
簡単よ?
前腕、上体、腰、膝の旋回を組み合わせて、突く腕の動きを妨げずに打ち終わらせて…
伸びた腕をガイドにして腕を振れば勝手に当たる。
Kさんが一番ビビッドな反応を示したのはこれかな。
ちゃんとした「技」でしょ?w
最後に、運足を教えてほしいと言われたので。
足運びよりもまずは歩幅を定めるための練習法をやってみた。
ぴょんと上に跳んで、自然に立つ。すると肩幅くらいに足が開いてるはず。
これがその人の歩幅で基準。
次は一歩外に広げて、四股立ち。
次は斜め前に向いて、前屈立ち。
そして後ろに重心をずらして後屈立ち。
最後に前の足を体で巻き取ってきて、猫足立ち。
構えを解いて立つと、最初と同じ歩幅。
こうなるように頑張ってね、と。
移動はこの次の段階だねー。
まあ、ちゃんと次の段階も手ほどきはするんだけどね。
こんな感じで今回も充実した内容となったと思うんだけど…
退出時間はギリとなってしまいひんしゅくを買った為、次回からは注意しようという事で…
(´・ω・`)
次回は9/1、14時開催です!