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誰か教えて。男女平等の国で日本人がなぜ「主人」「旦那様」と口にするのか

 不思議なことに、スウェーデンでもデンマークでも、常に日本人は私をどうしても「家臣」か「下僕」にしたいようです。

 私の連れ合いについて話そうとする人が、若い人もそうでない人も、全員、私に向かって、例えば「旦那様はお優しいのですね」「ご主人はこちらには来られないのですか?」と、もう驚くような声かけをしちゃってくれます。

 どうやら、「主人」は「従属者」と、「旦那様」は「下僕」とセットなのだということを忘れたかのようです。日本で私の周囲にだんだんこの禁断の女性に対するヘイトワードを使う人が減ったかな・・・と思って安心していたら、まさかの男女平等の北欧で100%の確率でこの言葉を投げつけられるとは思いもしませんでした。日本語を忘れて「語彙」が少なくなった結果、「昔の名前で出ています」状態から抜け出られないのか・・・確かに相手に失礼のないように、姉歯がどれほど北欧の男女平等の到達点を理解しているかわからないから、まあ日本の「程度」に合わせておこうとでも思ってくれているのかもしれません。

 が、侮っていただいては困ります。

 大体、上司に対しても先生に対しても「名前」で呼ぶ社会に生きていることの幸せをどうか享受してもらいたい。日本の「女性規範」に縛られて苦しんでいる女性たちに配慮していただきたい、そう願うばかりです。私とパートナーとの関係を貶めないでほしい・・・きつい言葉ですが、「ご主人は」という言葉がいかに私を傷つけているのか、どうやらやんわりと話しても無駄なようなのでこれからは私もきちんと反論しますね。いや、何度か反論したんですけどね。

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