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FP学習日誌(14) -生命保険の商品知識 その1「商品の分類」と「保障重視の保険」

今日から「生命保険の商品知識」です。より具体的な内容になってくると思うので楽しみです!

まず、生命保険の種類です。
生命保険には3つの基本種類があります。
① 定期保険
② 終身保険
③ 養老保険
定期保険」は一定の保険期間内に被保険者が死亡・高度障害状態になったときに保険金が支払われるもの、「終身保険」はその保険期間が一生涯続くもの、「養老保険」は一定の保険期間内に死亡等した場合には死亡保険金等が支払われ、満期まで生存したときには死亡保険金と同額の満期保険金が支払われるものです。
そして保険料については、貯蓄性がない「定期保険」は比較的安く、「終身保険」と「養老保険」は貯蓄性があるため、その分保険料は高くなります。

そしてそれぞれの保険は、「保障」に重点をおくものと、「保障性と貯蓄性」を組み合わせたものに分類されます。
1.保障に重点をおく保険
(1) 定期保険
① 定期保険
・ 一定の保険期間(たとえば10年など)内に死亡または高度障害となった場合に保険金が支払われる死亡保険
・ 保険料は掛け捨てで満期保険金はなし
・ 一定の年齢(たとえば80歳など)まで更新可能
・ 更新時の告知・審査は不要
・ 更新時には保険料が更新時の年齢で再計算されるため、通常保険料はアップする
上記の通り、定期保険は掛け捨てなので、終身保険や養老保険と比べて、保険金額等の条件が同じであれば、保険料は割安となります。
② 逓減定期保険
・ 保険料は一定
・ 保険金額は、期間の経過とともに一定の割合で減少していく
つまり、上記①の定期保険で更新時に保険料がアップしていくことを避けるため、保険金の額を調整する商品だいうことですね。
更新型の逓減定期保険特約の場合、更新時の保険金額は、更新前年度の保険金額が基準となります。
③ 逓増定期保険
逓減定期保険とは逆に、保険料が一定で、保険金額が期間の経過とともに一定の割合で増加していく定期保険です。長期平準定期保険*と同様に、保険期間の途中で解約すると比較的高い解約返戻金が支払われるのが特徴です。これは、保険期間の初めは非常に小さい保険金が設定されていて、それがだんだん増えていくということですね。分かりやすくいうと、保険期間の前半で死亡などした場合にはかなり損だということでしょう。
* 長期平準定期保険・・・定期保険の中で保険期間を非常に長期に設定したもの。保険料は満期まで一定で、保険期間の前半では支払保険料が死亡保険料を上回り、後半では支払保険料が死亡保険料を下回るもの。

(2) 収入(生活)保障保険
保険期間内に死亡・高度障害となった場合に、所定の期間、保険金が年金形式で支払われる死亡保険です。年金受取期間が10年などの期間の定まった「確定タイプ」と、保険料払込期間満了時までの所定期間(最低2年間、5年間、10年間などの保証期間あり)の「歳満了タイプ」があります。
収入(生活)保障保険では保険金を分割で受け取るため、受取総額が同額の定期保険に比べて、保険料は割安になっています。また、「歳満了タイプ」の場合、被保険者の死亡時期が遅くなるほど、年金受取総額は少なくなります(最低保証が設定されている場合を除く)。
なお、年金受取に代えて一時金受取を選択することもできますが、一時金受取額は年金受取総額より少なくなります。また、解約返戻金はありません。
一般的な個人年金保険と類似点は多いですが、受取人(収入保障保険=遺族、年金=本人)などが異なります。

(3) 終身保険
① 終身保険
保障が一生涯続き、死亡・高度障害となった場合に保険金が支払われる死亡保険です。
満期保険金はありませんが、保険料払込満了後も期間の経過に応じて解約返戻金が増加していくので、長期間経過するとある程度の解約返戻金が確保できます。したがって、死亡保険でありながら貯蓄機能も併せ持っているものであり、一生涯の死亡保障や相続対策のほか、緊急時の必要資金や老後生活資金として活用することも可能です。
保険料については、被保険者が女性の方が1回あたりの保険料は安くなります。これは平均寿命からの計算ですね。また、保険料の払込方法には、一時払、有期払込、終身払込がありますが、有期と終身では1回あたりの保険料は終身の方が安くなります。
② 低解約返戻金型終身保険
これは、保険料払込満了時までの解約返戻金を通常の7割程度に設定することで、保険料が割安となるものです。ちなみに、保険料払込満了時には通常の終身保険と同水準の解約返戻金が支払われます。
③ 外貨建て終身保険
保険料を米ドルやユーロなどの外貨で支払い、保険金額等も外貨で受取ります。特約の付加により保険料支払も保険金受取も円で行うことも可能です(けどそれやったらこの商品買う必要あるんやろか?)。
積立金は外貨建債券等で運用され、一般的に予定利率が高めに設定されていますが、為替リスクがあるため円貨での保険金等の受取額が払込保険料を下回ることもあります。

(4) 定期保険特約付終身保険(定期付終身保険)
① 仕組み
定期保険を特約として、主契約の終身保険と組み合わせた死亡保険です。死亡保障機能を一定の期間に限って重点的に高めた保険で、割安な保険料で一定期間の大型保障と大型保障期間経過後の終身保障が確保できます。
② 定期保険特約のほかに付加できる特約
定期保険特約部分には、逓減定期保険、収入(生活)保障保険や特定(三大)疾病保障保険などを特約として付加することもできます。
③ 定期保険特約の保険期間
定期保険特約の保険期間については、加入から主契約の保険料払込満了時まで更新なしで継続する「全期型」と、10年・15年などの比較的短期間で更新継続していく「更新型」があります。この更新型では、所定期間までは無告知で、一般的には80歳まで自動更新可能となっています。
④ 定期保険特約の保険料
「全期型」の定期保険特約の保険料は一定ですが、「更新型」の定期保険特約の保険料は設定期間ごとの危険度に応じて、加入時と更新時にそれぞれその時点の年齢および保険料率で計算されます。したがって、「更新型」は、加入時当初は「全期型」より安い保険料で同等の保障が得られますが、更新後の保険料は通常アップします。保険金額を同額で自動更新した場合、保険料払込満了時までの払込保険料合計額は、通常「全期型」より「更新型」の方が多くなります。
⑤ 定期保険特約の更新時の取扱い
「更新型」では、定期特約の更新時に、更新前の保険金額の範囲内で告知・診査なしに保険金額を見直すことができ、同額更新、減額更新などを選択します。また、所定の範囲内で保険金額の増額ができる保険会社もあります。

(5) 利率変動型積立終身保険(アカウント型保険)
自由設計型の保険。ライフステージに合わせ、保障部分と積立部分(アカウント部分)で保障内容の変更が可能な商品です。たとえば、
・ 保険料を変えずに保障内容を変更
・ 保険料払込期間の途中で一時金を積立部分に投入
・ 積立金の引き出し  などができます。
積立部分に適用される予定利率は一定期間ごとに見直されますが、最低保証があります。
仕組みとしては、保険料払込期間中は死亡保障(定期保険特約等)・医療保障(医療関係特約等)などの保障を選べ、死亡・高度障害の場合には、保障部分と積立部分からそれぞれ定期保険特約保険金等および積立金が支払われます。また、保険料払込期間満了時点で、積立部分の積立金を原資として終身保険(または年金受取)に移行できるのが一般的です。

以上ここまで、「保障重視の保険」について記しました。次回は「保障性と貯蓄性を組み合わせた保険」の紹介です。

※画像と本文は関係ありません。

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