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FP学習日誌(4) -資産、キャッシュフローとは

-個人における「資産」とは?
次の「ファイナンシャル・プランニング」に進む前にここで、FPでの「資産」や「キャッシュフロー」という概念について少しお話したいと思います。

企業会計上「資産」と呼ぶものには、現預金や売掛金などの流動資産、土地建物などの固定資産、加えていわゆる「のれん」のようなものもあります。
では、個人の資産とは何でしょうか?
企業と同じく、現金や預金、株式、持ち家なら住居、などはもちろん資産です。しかし「のれん」は。。。子どもへの教育投資を「うちの子は将来成功して大金持ちになる!」とか、美顔器の購入費用を「美しくなることは投資だ!」といってのれん計上するというのも考えられなくもないですが、これらはちょっと無理がありますよね。

現金や住居など実在するものを「実物資産」、株式や債券などを「金融資産」といいます。
そしてもうひとつ大切な資産があります。「人的資産」といわれるもので、あなた自身や家族です。これは「生きてるだけでまるもうけ」とかいう意味ではなく、自分や家族が労働することで将来のキャッシュフローを生み出すことができるということです。

-キャッシュフローに影響を与える要因
個人がこのキャッシュフローを生み出すうえで重要なファクターはもちろん「労働」ですが、その他には「納税」「消費」そして「貯蓄」や「投資」が密接にかかわってきます。
「労働」によって大きな収入を得ても、それに見合う消費をしていれば、資産は増えません。世帯年収が2千万円を超えるような家庭でも、資産が実際ほとんどないという方は多く存在するようです。ご存じの通り、日本の所得税は超過累進課税*なので、税金をたくさん払って手取りはさほど多くないかもしれない上に、毎月の賃料が100万円とか、その豪華マンションに合うようなインテリアをどんどん買っているとか、外車とか、あと外食ばっかりとか。。。そうなると貯蓄する余裕はなかったりします。
逆に労働収入がそれなりであっても、消費をコントロールすることによって貯蓄や投資によって資産を増やしていくことは十分可能です。税金も少なくて済みますしね。
* 超過累進課税とは<参考>
https://truss-consulting.com/archives/442

そしてこれらに大きな影響を与える社会的要因としては、
1) 景気や為替、雇用などの経済環境
2) 税制
3) 社会保障制度
があげられます。
経済環境が急激に悪くなって減給があったり解雇されるとか、税制改正があって納税額が急に増えるとか、将来の年金が想定より減額されて将来設計が狂う、といったようなことです。インフレなんかも、保有資産に直接的に影響が出ますね。
これらによって、いくら自分自身ががんばって働いても、プラン通りにいかない可能性が生じてきます。悪くなる場合も良くなる場合も理論的にはあるはずですが、さきに述べた通り、わが国において少子高齢化が進んでいる以上は、良くなっていくという想像は残念ながらあまりできませんね。(つづく)

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