19/44 Joyful 感性を磨く本

私のiPadには、紹介される日を心待ちにしているたくさんの本が収められている。

本日ご紹介したい本は、実はまだ読み終わってはいない。

本は読み終わらないと紹介できない。または紹介してはいけない。

私はどうでもいい固定観念を長く持っていたようだ。

私に紹介されるのを待つ本を押しのけて、読み終わってはいないけれども、大きなインパクトのあったこの本について本日は投稿したい。

『Joyful 感性を磨く本』イングリッド・フェテル・リー 櫻井 祐子訳

「感性の時代」

「感性の強い人」

「感性を経営に活かす」

「それは感性の問題だから」

「これからの時代はもっと感性を豊かにしないといけないよ」

このような表現で感性という言葉に触れたことはないだろうか?

私はある。そして、無意識にこのような言葉を使ったこともある。

しかし、はたして”感性”とは何なんだろうか?このなんとなく分かるけれども、つかみどころのない”感性”という響き。

ずっと疑問に思っていた。

私は子供のころに、「この子は感性が強い子」だからと言われて育ってきた。言われている私は、なんのことだか全く分からなかった。

大学院生になり、”感性と経営”のような授業を選択してみたけれども、私には全く興味がわかなかった。指定された本はろくに読むこともなく、授業は出たり出なかったり。テストは私の感性でうけたところ、Cという成績をもらった。よけいに感性が分からなくなり、さらには「感性が強い子」と育った私の子供時代まで幻のように感じられた。

著者は感性とはなに?という問いだけではなく、人生をより豊かにする生きたかや考え方、または生活に取り入れる知恵を探して世界各国を飛び回っている。

私がまだ読んでいる途中かもしれないが、印象に残っている点は、職場にも人生にも”遊び”が大切という部分である。

たしかに今、遊びは職場という一見関係がなさそうな場にも見ることができ、遊びを取り入れることで成長を遂げている企業をたくさん見ることができる。

私がいるシリコンバレーの多くの職場、大学、またリモートでも随所に遊びがあり、その存在力は大きい。

犯罪を犯した人の経歴を調べてみると、私たちがイメージする、子供の頃にちゃんと教育を受けていなかったという仮説に反して、子どもの頃に適切な遊びが極端に少なかった。また、極端に厳しい教育を受けていたという傾向が明らかに見られるとのことである。

遊びは、子ども時代だけでなく、大人なるために大切なことなのだ。

遊んでいる時は、誰もが夢中になり自分の世界に没頭する。そして、新しい発見や感動を得てさらに夢中になってくる。そこには時間という概念も薄れ、とにかく喜びを持ってやい抜くエネルギーが集中する。確かに、このような状況で仕事をすることができたら、誰にとっても幸せであり、会社も成長し続けるに違いない。

感性とは、遊びを大切にする心であり、わざわざ遠くに行ったり、高価なものを集めるだけでなく、日常の中に遊び、喜びや感動を見つける力なのではないか?と私はこの本から学んでいる。また、著者が一番伝えたいこと何ではないかと考えている。もちろん、日常の中で遠くに行ったり、高価なものを集めることを反対しているわけではない。

遊びは誰にとっても、どこにいても平等に手にすることができる素敵な魔法であることを私は伝えたいだけである。

この本のサブタイトルには、”感性を磨く本”と書いてある。

あなたが「私は感性がある。感性が高い。」と思っていても、思わなかったとしても、いつもの風景に、いつもと違うものを発見する気持ちがあれば十分に磨くことはできる。

人生100年時代と言われている世の中、何気ない日常の中に喜びを発見し、自分の持つ感性にもっともっと出番を与えて良いと私は思っている。

先日、私が尊敬する方に

「人生100年時代なんだから、50歳くらいまで子どものままでいいのかと思う。まだ大人になるのは早すぎるような気がして、、、」と話したところ

その方からの返事は

「一生、子どものままでいいんじゃない?」

そういえば、私の憧れる人や尊敬する人の共通点は

子どものように喜んで生きている人。

彩り豊な人生を見つけたい人、自分の遊び心を表現したいけれども躊躇してしまうあなたにオススメします。














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