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web小説と大衆文学の違い

 最近思うのはweb小説と大衆文学は同じ大衆向けでもやはり違いは存在する。

 やはりweb小説はなんと言ってもその読みやすさと価値観の提示である。

 一般的に大衆文学もそうなのであるが、そこまで追求はしていないのは、情報選択の違いからだろう。

 それは一体どういうことか? 作品を読者自身が選択するか、編集者が選択するかの違いということだ。

 web小説の仕組みはランキングを除けば、作品の提示は至って平等である。そしてその中から“読者”が選んでもらうには、直接読者に訴えかけ、読者が望んでいる作品を書かなければならず、かつ読んで疲れない作品だ。

 読者が望んで読んで疲れない作品とは、価値観が同じで(楽しくて)、読みやすい作品となる。

 一方、大衆文学は限られた雑誌か新聞である。雑誌や新聞の中にはいくつかの小説欄しかなく、小説ばかりが乱立することはない。

 それは編集者が先に取捨選択しているからだ。だから読者が取捨選択する必要はほとんどない。読者はもう既に選別された作品を読むだけで良いのだ。

 つまり読者の取捨選択という労力の違いだけでそこまで作品の内容が変わるのだ。

 どちらが良いかどうかというのは筆者には分からない。良し悪しと思う。

 ただ、どちらも読者を意識しているが、大量に並べられた中で誰も何もしていない自分の好みの作品を読むか、それともそれなりに目が肥えた編集者が選んだ自分の好みの作品を読むかはあなた次第である。

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