見出し画像

病気は気づくことから~食欲~

初めまして。
現在、私は獣医師として腎臓の研究ならびに臨床現場、愛玩動物看護師を目指す専門学生の講師をしています。犬猫を家族とする皆様にちょっとした、しかし気になる情報を共有できればと思います。よろしくお願いします。

まず前回投稿しました愛犬のオレオ君を具体例として、自宅看護の一例をご提供できればと思います。

皆さんは、家族である犬猫の食欲って気になりますよね。動物病院でも「食欲がありません」という主訴でいらっしゃる患者さんをたくさん診ます。

食欲に関する専門用語に「食欲廃絶」と「食欲低下」という言葉があります。「食欲廃絶」は全く食べないこと、「食欲低下」は食欲は少しある状態だが、いつもの量を食べれない状態を指します。

では、「食欲低下」はどのように測るのでしょうか。いつも完食する子であればすぐに気づくことができると思いますが、いつも食事を選好み、残すような子はどうしますか?

私はそういう相談を受ける時は「健康な時に絶対これなら食べる大好きなものを見つけておいてください。」と伝えています。

オレオ君の場合は、いつも完食する子ですが、ササミは特に目の色を変えるほど大好きです。金曜日に見られた連続的な嘔吐は異常でしたが、一番信頼できた異常は「ササミを全く食べなかった」ことです。この様子から症状は思った以上に悪いと気づくことができました。

「最近選好みして食べるんです」というお話も私は要注意しています。犬猫のご飯は今ではいろんなものがあり、確かに甘えから選好みする子もいます。しかし、食欲があまりないから食べれるものが少ない、だから「選好み」していまう場合、それは「食欲低下」になります。その評価として「健康な時に絶対これなら食べる大好きなもの」を使うとより明確に判断できます。

皆さんの犬猫で「これなら絶対食べる大好きなもの」は何ですか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?