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【検証】新月の願い事は叶うのか?

「新月の日に願い事をすると叶う」という話を、皆さんはご存知だろうか?

私がその話を知ったのは、さかのぼること6年前。当時よく読んでいた自己啓発本の著者さんが、「新月に願い事をすると叶う」と本に記していた。20代前半の私はやや懐疑的で「まさか!」と思いつつも、その著者さんが実際に数々の夢を叶えていると知ると(たとえば、本を出版するとか、理想通りの恋人ができるとか)、少しずつ興味をそそられるようになった。だって、願い事するだけならタダだもん!☆

6年前、軽いノリで始めた「新月に願い事をする習慣」は、今も続いている。前回の新月は6/29だった。お気に入りの手帳を引っ張り出して、キラキラしたスワロフスキーのボールペンを片手に、願い事を書き始める。そのとき、ふと思った。6年間、「新月の願い事」を書き続けてきたけど、どれくらい叶っているんだろう……? タダとはいえ、叶っていないのだとしたら、書く意味なくない? ……なんて打算的なことを考えてしまった。

――この記事では、私が6年間行ってきた「新月の願い事」が、どれくらい叶っているのか、実際に願い事を公開しながら検証していく。


「新月の願い事」ってどうやってするの?

「新月の願い事」は、新月の夜にベランダに出て、両手を組みながら祈りを捧げる――ということではない。主に以下のような方法で実践する。

  • 新月になってから行う
    (「月」だから夜にやるもんだと思うけど、朝でも昼でも夕方でも新月は訪れるらしい! 知らなかった!)

  • 願い事は紙に書く
    (ググると効果的な書き方がいろいろ出てくる。私は手帳に過去形や現在形で書いています)

  • 願い事は10個まで

他にも、「新月になってから8時間以内に行う」「ボイドタイム(月の力が弱まる時間)は避ける」など、取り入れてみるとよりベターなルールがいくつかあるようだが、そこまで厳密にはできないので、私は上記の3点を意識して行っている。

※もっと詳しくやり方を知りたい方は、魔法の箱(インターネット)で検索してみましょう!


検証方法

願い事を書き記してきた手帳・ノートを引っ張りだし、叶っている願い事の数を数える。

2016~2022年のあれやこれやを記してきた
  • 検証期間:2016年6月~2022年6月の6年間

  • 願い事総数:760個

  • 7割くらい叶っていたら「叶った」にカウント

  • 結果を思い出せない願い事は「叶わなかった」にカウント

月に2回新月がやってくる場合があるので、数えてみたら6年で760個の願い事をしていた。数だけみるとすさまじい強欲


いざ! 検証開始!

では早速、2016年の「新月の願い事」から始めよう。叶ったものに蛍光ペンで○をするというアナログな方法で計算する。

お菓子を食べながら検証開始

以下、印象的な願い事を記していく。直筆画像を掲載したほうが説得力があるのだが、あまり見られたくない願い事(爆)もあるので、テキストで失礼。世間の荒波にもまれたアラサーOLが何を願い、叶えようとしているのか。とくとご覧あれ。


①お仕事系

仕事関係の願い事がめっちゃめちゃ多かった。20代の悩みは大体仕事。仕事に尽きる。たとえば、

6/14、6/15、7/6のイベントがトラブルなく無事に終了しました!

2016年6月の願い事/苦手な営業さんとの仕事で、心から上手くいくように願っていた。

パンフレットがスムーズに進行し、無事に入稿・納品となりました!

2018年2月の願い事/ライター2年目。まだまだポンコツだった。

企画書が通り、仕事を受注しました!

2018年3月の願い事

貴重な10個の願い事の内、いくつかを仕事の成功のために使っていて、自分の健気さに目頭が熱くなった。今の私にはない健気さである。一生懸命仕事していたんだなあ。当時の日記によると、6/15のイベントはちょっとしたトラブルがあったそうだが、他はぜんぶ叶ったようだ。

それから

職場の人に仕事を認められて、笑顔で退職します。

2016年7月の願い事

という願い事にも、一人でグッときてしまった。もちろん、これも叶っている。大好きな会社のみんなと離れるのがイヤで、最終日は恥ずかしいくらい大泣きしちゃったけど笑

同期からのプレゼント


②家族や生活のこと

強欲なので、願い事は10個ぜんぶ自分のために使いたいのだが笑、振り返ってみると家族や生活に関する願い事も多かった。

好きな人と離ればなれにならず、一緒に暮らすことになりました。

2016年8月の願い事

恋人が全国転勤のある仕事をしていたので、いつ東京から離れるか、心底不安だったんだと思う。だからこんな願い事をしたんだろう。ピュアすぎて泣ける。数年後、恋人とは籍を入れ、無事に家族になった。叶ってる。よかったね。

結婚式は2019年の10月でした。
2019年3月の願い事には
「結婚式が大切な人に囲まれて無事に結びとなりました!」の文字が。

夫に関することで言えば、こんなこともお願いしていたようだ。

夫が、理想の職場で自分を活かしながら楽しく働いています。

2019年11月の願い事

夫が「転職する」と言い始めた頃に書いた願い事。二人家族だけど、一家の大黒柱だし、仕事の充実は生活と心の充実だ。私自身も仕事についてはたくさん悩んだし、自分の力だけではどうにもならないこともあるから、だからこそ「新月の願い事」を頼ってきた。「良い職場を見つけてほしい」、そんな願いをこめて書いたのだろう。それからすぐに就職先は決まったので、叶っているといえば叶っているのだが、仕事自体は大変そう。無理せずに。


新月の願い事で、ひとつだけ、必ず書くと決めていることがある。

家族や友達、大切な人、自分自身が、健康で安心安全に暮らしています。

2017年4月の願い事

祖父が亡くなってから、家族や友達、周囲の人の健康や安全をより強く願うようになった。新月が来る度に、家族や友達の顔を思い浮かべながら、この願い事を真っ先に書いている。それでも、遠くに行ってしまった友達はいるのだけれど……。自己満足に過ぎないかもしれないが、これからも願い続けていきたい。不慮の事故、災害、病気は、いつ襲ってくるかわからない。ちっぽけな私には、願うことしかできないのだ。


③個人の活動のこと

noteを通して行っている、個人の活動への願い事も多かった。私は作家を目指して、日々エッセイ(という名の自分語り)や小説といった文章を発信している。

過去の願い事を見ると、執筆活動が「こんな風に上手くいったらいいな」という様々な祈りが感じ取れた。

私の発信する文章に多くの人が共感してくれて、面白いと言ってくれるファンの方ができるようになりました。

2016年10月の願い事

サポートをもらえたり、noteを購入してもらえるようになりました。

2017年11月の願い事

作品が入賞しました!

2018年12月の願い事

noteのフォロワーさんが5000人を超えました!

2020年11月の願い事

自分の歩みを見ているようで、胸が熱くなった。ぜんぶ叶ってる。私の願いを叶えてくれた読者の皆さん、本当にありがとう。好きで書いている文章だけど、誰かに受け入れてもらえて、楽しみにしてもらえるって、奇跡以外の何物でもない。これからも、みんなに喜んでもらえるような発信をしていくからね。引き続き、応援をよろしくお願いします。

大好きな読者さんからいただいたお菓子


④笑っちゃう願い事

「どうしてこんな願い事したの……?」というものもいくつか出てきた。

他人にも自分にも優しく、寛大になっています。

2018年4月の願い事

他人のことがどうでもよくなって、もっと人生に集中できるようになりました。

2018年11月の願い事

「新月の願い事」に書いちゃうってことは、相当悩んでいたのだろうけれど、何も思い出せない。何があったんだ2018年。思い出せないのなら、もう悩んでいないのかもしれない。叶ったのか叶っていないのかはわからないけど、今、悩んでいないならよかったことにしよう。

○○kgの体重を維持し、健康的な身体になっています。

2017年5月の願い事

数字の部分はご想像にお任せする。今もたまに書くけど全然、全然叶わないんだよな~~~! なんでかな?! お~~い! 新月さ~~~ん!!


④まじで叶ってうれしい願い事

「絶対に叶えたい!」と思っていた願い事が、いくつか叶っていた。一見無理そうな願い事も、叶うもんなんだなあ。

私は、ずっと憧れていた文章を書く仕事をしています。

2016年6月の願い事

文章を書く仕事をするのが、子どもの頃からの夢だった。この願いを書いた当時は主に事務の仕事をしていて、どうしたらライターになれるのかなんてこれっぽっちもわからなかった。「ライター なるには」って、何度もググっていたっけ。たぶん、藁にもすがる思いで願い事に書いた。この願いを書いた半年後、デザイン会社にライターとして就職する。

自主開催のセミナーが満席になりました!

2016年10月の願い事

今はもうやっていないけど、個人の活動の一環で、小さなセミナーや個人セッションをやっていた。「無名の私のセミナーなんかに、お客さんが来てくれるのかな……?」と心配になりながら、毎日noteを更新し、頑張って告知をした。生まれて初めて行ったセミナーは満席になった。私の文章を読んで、仕事に恋に人生に一生懸命な女の子たちが集まってくれて、「ファンです」「会いたかったです」と言ってくれた。この日が、私の原点だと思う。私の願いを叶えてくれてありがとう。

憧れの著者さんと一緒に働けるようになりました!

2017年9月の願い事

「どうやって叶えたの?」というレベルの願い。憧れの著者さんは、冒頭で私に「新月の願い事」を教えてくれた人です。自分で企画を考えて、企画書を送って採用していただいた。約一年、ライターとして一緒に働かせてもらいました。初めてフリーで取った仕事でもあったので、ライターとしても自信になった。いつか恩返しができたらいいなあ。

『テニプリ☆ソニック2022』のチケットが当たりました!

2022年5月の願い事

最近叶えた願い事で、最も嬉しかったやつ!笑 離脱していた時期もあるけれど、約20年テニプリのオタクをやっているので、どうしてもどうしても行きたかった。先行も一般も落ちたけど、最後の最後で注釈付指定席を取れました。最っっっっ高の時間だった。永遠にテニプリを推し続ける。

テニプリっていいな~~~!!!


検証結果!

願いに込めた思いと、叶ったことへの感謝に長々と時間を割いてしまったけれど、検証結果は以下の通りだ。

願い事総数  :760個
叶った数   :181個
叶っていない数:579個
叶った割合  :約24%

ちなみに、一年ごとの結果は以下である(※叶った割合)。

2016年:35%
2017年:30%
2018年:28%
2019年:29%
2020年:14%
2021年:15%
2022年:15%

検証結果を見て、「全然叶ってない!」と思うか「2割も叶ってる!」と思うかは、皆様にお任せしよう。


新月の願い事は叶うのか?

「新月の願い事」は「叶う」のだと、私は思う。

どうして叶うのか考えると、やっぱり「願った」からに他ならない。お気に入りの手帳やノートに願い事を書き出すとき、私はいつも「絶対に叶えてみせる」という強い気持ちを持っていた。「絶対にライターになる」「絶対に満席にする」「絶対に賞をとる」――……。書き記したその瞬間、たしかに現実が動いていくのを感じた。カチッと、線路のスイッチが切り替わる音が聞こえたのだ。

ライターになるために、こうしよう。満席にするために、これをやってみよう。賞をとるために、こうしてみよう。やれることは全部やった。叶えるまで諦めなかった。そして、最後の最後で、運に任せた。それを、ある人は「努力と根性」と言うのかもしれないし、別のある人は「新月の願い事が叶った」と言うのかもしれない。

対して、「叶わなかった願い事」には、文章から強い意志が感じられなかった。「叶えてください」という他力本願な感じ。もし私が宇宙的な存在で、何を叶えるか選べるのだとしたら、「私は何もしません♡ 宇宙に任せまーす♡」みたいな願い事はきっと選ばない。「生半可な気持ちで願いを書くことが悪い」というわけではないのだが、私の場合、それだと現実を切り替えられなかっただけの話だ。

「願い」というよりは「誓い」だったのかもしれない。私にとって、「新月の願い事」は、願うためのものではなくて、誓うための場所だったのだ。これからやりたいこと、これからなりたい姿。それを、私は新月が訪れるたびに自分自身に確認し、“私そのもの”と見えざる何かに誓ってきた。

誓ったものは叶い、願ったものは叶わなかった。そう考えると、「新月の願い事」のメカニズムは、すごくシンプルなものなのかもしれない。


いま、私が叶えたい願い

6年前からずっと書き続けている願い事に、「本を出版したい」「作家になりたい」というものがある。今はまだ、叶っていない。

「どうして叶わないんだろう」と思っていたけれど、今回の検証で過去の願いを振り返ってみて、「叶わなくて当然だ」と思った。だってずっと、本気で願っていなかった。

「新月の願い事」としてそれを書くときは、いつも「いつか叶ったらいいな」というニュアンスだった。「願いの度合いが強ければ叶う」と言いたいわけではないのだが、他の願い事にはあった「私が叶えてみせる」という、誓うような気持ちではなかった。「いつか王子様が迎えにきてくれる!」と願っているプリンセスと一緒だった。「宇宙にお願い☆」的な匙を投げるような気持ちが、文面に現われていた。

なぜ他力本願な願い方をしているのかというと、たぶん「壮大すぎる」からなんだと思う。他の願い事には「これをやったら叶うかも」という勝算があった。だから、努力と根性で叶う確率をあげてきたのだ。周囲の小さな世界のことだったから、どうにかできたとも言える。

憧れの世界だからこそ、自分でハードルを上げてしまっているのかもしれない。出版は「選ばれし者たちが実現できる狭き門」というイメージがある。私には遠い世界のことすぎて、何をどうすればその狭き門をくぐれるのかよくわからない。勝算がないから、宇宙に投げた。

口では軽々と「出版したい」「作家になりたい」とか、言っているくせに。「口にすれば叶う」ともいうけれど、口にしたって、こんな気持ちでいては叶うはずがない。「とりあえず願う」のも結構だが、やっぱりそれだけじゃ届かない。現に、叶えられなかった。思い出せ。私がどうやって願いを叶えてきたのかを。


「本を出版する」「作家になる」という夢を、本気で掴みとりにいきたい。「いつか叶ったらいいな」とか「宇宙にお任せ☆」じゃなくて、今、私が叶えにいきたい。どうしたらそこに辿り着けるのかは何もわからないけど、「とりあえず願う」のはもうおしまい。本気で叶えたいから、できることは全部やる。今までそうしてきたように。

さあ、現実を動かそう。

次に挑戦するコンテストを決めた。
耳を澄ます。
カチッ、と、スイッチが切り替わる音が聴こえた。


近所のスーパーの七夕飾り。
過去の私からのメッセージかな?笑



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