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暗箱

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2022年9月の記事一覧

詩「夜行」

バスに揺られていた 知らない町から 高速道路に乗るのはわかったが 日はとうに暮れていたから 車窓からは何も見えなかった 支給されたのは給仕服だった 給仕をするのだから当然だったが 一列に並んだ新人を前にチーフと呼ばれるひとが 一度だけレクチャーをして見せたあと すべては始まっていた 式場に集まったひとびとを 案内して椅子を引く 運ぶ皿にはひとつひとつ名前があったが 判別はつかないまま無言で差し出す まかないはレトルトカレー 市長からの祝電のあと 全員で踊るように指示があ