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暗箱

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2021年4月の記事一覧

詩「夜明け」

知らぬ間に閉じ込められていた というのは気のせいで 夜の闇が覆っていた 列に並ぶ人を見送り ためらいはない ほしいものなどない とわかっていたから 公園で立ち尽くしてもさびしくはなかった ダンスミュージックを鳴らして 高速道路に消えていく車を見送り 何もない夜 きっと 何もないことにしよう コンビニの灯りが見える 猫が戯れる 信号は点滅を繰り返して 温かい風が吹く 階段を駆け上がる声はやがて電車の音に消える 悲しいことなど忘れられていく iPhone に並ぶ文字 その向こうの