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今回のハイテク株の大型調整で僕が描いた青写真と実際の行動。後編(企業の争いは本当に怖いよ編)

(2020年10月6日巻末におまけを追記しました。)

先週の金曜日に先の青写真に描かれてなかった予想外の事態がおきました。それが香港上場の中国恒大集団のデフォルト懸念に端を発した中国民営不動産銘柄の株価急落です。

金曜日の昼に食事を終えてからいつものように香港市場の株価をチェックしたら、僕の全株式で保有ウエイトNo.1の中国民営不動産大手の融創中国がちょっとありえない株価まで落ちてました。

元々青地図ではこの段階で融創中国はいじる予定もなくアント・グループが上場するときに売却してアントの買い付け資金に充てるといった感じで考えてました。ところがこの急落で喉から手が出るほど欲しい株価になってました。そこで急いで融創中国に何かネガティブなニュースがあるのか軽く見ましたが分かりません。この時融創中国の株価に驚いていたので震源の中国恒大集団の株価や他の民営不動産の下げにも気付いてませんでした。

とにかく理由は分からないけど融創中国に特段これほどの株価を正当化できるほどの悪材料は見当たらなかったので急いで夜にTSLAを買うためにマネックスで日本円から米$への振替注文を取り消し、その一部を使って融創中国を28.95HK$で拾いました。

その後13時少し前にようやくこの急落が一部メディアが報じた「中国恒大集団が広東省政府に対し、子会社の恒大地産集団と深セン経済特区房地産の再編が実現しなければ資金繰りが困難になるとして支援を求めた最悪デフォルトも」というニュースの影響だということが分かりました。

これを見て後述しますが即座にデフォルトはありえないと判断したのでこのニュースでとばっちりを受けて下がってる他の民営不動産は絶好の買いのチャンスだと思い、急いで保有していた美団点評を損切りしてまで資金を捻出して融創中国を29.05HK$で買いました。

なぜ、デフォルトはありえないと判断したかというと

一つ目として恒大集団が抱える13兆円の有利子負債は利率も非常に高く確かに巨額だが、中国恒大の収益力に関しての考察が全くなされてないからです。

仮に負債が100兆円だろうと収益力や売り上げや企業の持ってる資産がそれを補ってあまりあるのなら何も問題ないわけで、新エネ車への凄まじい投資などの影響で決算で収益は落ち込んでますがもちろん黒字で昨年の年間の不動産販売額も1年で10兆円ほどにのぼりコロナの影響のあった今年でも8月末までに既に7兆円ほどを記録していて有利子負債13兆円の利子で吹っ飛ぶような状況にない。

二つ目は会長の許家印の存在。今年発表の最新のフォーブスの世界長者番付で34位にランキングされている大富豪。最新の中国慈善家リストでも2019年の寄付額が中国でトップ。というかこの統計が公表されてから毎年トップで昨年1年で230億円ほどを寄付している。純粋な寄付以外でも農村部の低所得者向けの住宅を破格の値段で提供したりして中国の貧困問題の解決にも奮闘し国内で幅広い層から絶大な人気を集めてる。傘下の金満サッカークラブ広州恒大淘宝の試合ではVIP席で共同出資社のアリババのジャック・マーと肩を並べて観戦し、サッカー好きの習近平国家主席のロンドン訪問時には一緒に同行してプレミアリーグを観戦するほどの強いパイプを持っている。そんなトップのいる会社がこの程度のことではびくともしないはず。下の画像はForbesの世界長者番付の一覧を抜粋したもの皆さんも知ってる名前があるのでは?上が今年発表されたもの。下は毎日変動するリアルタイム版。

三つ目は今回の背景に関わること。長い話になるが、中国恒大集団はタックスヘイブンのケイマン諸島で登記しているため完全に中国で事業を行っているが名目上は海外企業で香港に上場しているが、今のところ中国本土の上海市場や深セン市場で上場ができない。中国人による香港市場の銘柄への直接の投資は禁止されているため、現状は深セン市場や上海市場を通しての深港通(深セン⇄香港)や滬股通(上海⇄香港)という制度を利用した特例で限られた株数でしか売買ができない。先ほどの会長の説明の中でもいった通り中国恒大集団は中国人に凄まじい人気の企業のため、本来は上海や深センの市場で上場したいが現実的にそれを実現するにはハードルが高すぎる。しかし経営陣は本土で上場さえできれば株価やそれに伴う時価総額はこんな程度では済まされないと思っていて是が非でも本土市場で上場をしたい。

そこで上層部が目をつけたのは既に本土で上場している零細企業を買収して自らの子会社にしてその子会社に中国恒大集団の不動産部門の子会社である恒大地産の出資持ち分を譲渡する形で対価として子会社の本土上場株式を手に入れることで事実上の本土市場への上場を果たすということ。実際にこのプランに基づいて2016年10月に深セン市場に上場していた深セン市が実質的な支配者である深セン経済特区房地産という企業を買収して再編に乗り出し、協賛してくれる企業を破格の条件で募り、賛同を得た複数の戦略パートナーから出資を受けて本土への上場を目指す形になった。この時点では翌年の2017年4月には再編が完了しその後各所の認可を得て上場する運びになるのではと思われていた。

ここからはドラマ半沢直樹のような話になるのだが、時を遡ること1年弱の2015年の年末、当時の中国不動産最大手で現在も年間不動産販売額で2位で昔から中国株を投資している人なら知らない人はいないと言えるほどの超優良企業である万科企業(深セン&香港同時上場)の株価が11月から強含んで12月に入ると1日と2日に中国人が投資する本土A株(深センA株)が連日のストップ高(香港市場は青天井だが本土株中国人投資家が買う深センA株&上海A株と外国人投資家向けの深センB株&上海B株は前日比±10%のストップ高とストップ安が設定されている)を記録。

12月3日には万科企業が深セン市場の上場規則に則って説明広告を出す事態になる。説明広告の中で現在の公表済みの情報を訂正するようなことはなく、未発表の重大事項もないと説明。さらに現時点で株価に大きく影響するようなメディア報道も関知していないと続け、上場規則に照らして開示すべき計画や商談などもないと報告をした。

しかし株価の上昇は止まらない。この辺りから保険会社が万科の本土A株を大量に買っているのではという報道も出始めて、続く4日にこの日も上がって5日続伸となるのだが、西南証券の深センにある支店の営業部がこの2日間で1証券会社の支店の営業部としては異例の万科株式の約35億人民元(今のレートで約525億円で当時のレートだとこれ以上)を買い越していると報道され、その報道の中で市場関係者は保険会社が買い注文を出したと見ていて中でも11月17日時点で傘下企業と合わせて持ち株比率が計8.04%の前海人寿が買っているのではないかと見ているというものでした。

ちなみにこの11月17日時点で万科の筆頭株主は政府系コングロマリットの華潤グループで持ち株比率は15.29%、そして肝心の万科経営陣の持ち株比率は5%にも満たないという株主構造でした。

6日になって、万科から正式な報告が出て、これによると4日までに前海人寿保険公司の傘下企業が5億4909万株(発行済み株式数の4.969%)の万科A株を新規に取得して、前海人寿保険公司が持つ万科A株は傘下企業の保有分も合わせて22億1100万株に達し、出資比率は20.008%に拡大し、筆頭株主に浮上したというものでした。

12月中旬になると開示資料でさらに10-11日に前海人寿の傘下企業が万科企業のA株をそれぞれ1億9100万株、7900万株追加取得して、出資比率は一気に22.45%にまで上昇。事ここに至って前海人寿のバックには民間コングロマリットの宝能集団がいてこいつが今回の親玉でした。

17日には万科企業の創業者でもある王石会長が社内で開いた会合の中で筆頭株主になった宝能グループを名指しで信用できず筆頭株主として歓迎しないという趣旨を発表。翌日、今度は宝能グループが「法律を守り、規則を尊重し、市場の力を信じる」と王会長の批判に反論した。この時点で元筆頭株主の華潤グループは沈黙で万科経営陣と宝能グループの対立は泥沼化の様相を呈していた。

その後もこの争いはどんどん熱を帯びていく。後になって12月15日にも宝能集団が万科株を追加取得していたことが23日に分かり、宝能グループの傘下企業が万科株1億1800万株を追加取得。宝能グループの出資比率は22.45%から23.52%に上昇した。

さらに、この争いに民営保険会社の安邦保険集団も参戦。12月17~18日に万科株1億2800万株を追加取得していたことも判明し、その出資比率は6.18%に上昇。一部メディアからは「宝能集団と安邦保険との間に資本関係があるのでは?」と報じられ、これが事実なら宝能集団は万科株の3割近くを既に抑えた計算となり、いよいよ緊張感の増す展開になる。

これに対し万科側は12月18日から同社の深センA株と香港H株の取引を停止。しばらく新たに株式を買えないようにして対策を練る形をとる。

さらに万科は23日夜、先ほどの万科株6%を保有する安邦保険集団の支持を取り付けたと発表。敵対的買収を仕掛けている宝能グループに対抗する形で、3位株主の安邦保険集団を自陣に取り込みに成功。これで華潤グループや万科の経営陣と安邦保険集団の持ち株を合算すると万科側が株式の25%超を押さえる計算で宝能グループを上回る形になった。

ただ実際に今回の敵対的買収で宝能集団のとった万科買い付けの資金を得るための錬金術は傘下保険企業の理財商品を一般向けに販売したものをそのまま万科株の購入資金に回すというもので、言うなれば銀行を介さず直接一般からいくらでも金を借りてくるようなものでこの万家株の買い付けが進めば進むほどコマーシャルの役目を果たし理財商品を買う人が増えていくという性質のものだから宝能側のリスクも高いが今後も増え続ける可能性のある資金の底は読めず、万科も今のままの対応策では足りず、更なる対抗策を講じる必要があった。

さらに27日には万科の発表でおそらく株式売買取引前に駆け込みで宝能集団が万科株をゲットしたと思われ、出資比率はさらに24.26%までに上昇していたことが判明した。もうこうなると万科は何か具体的な対応策を講じないと株式の売買を再開ができない。

ここで万科がとった対応策がある協賛企業を買収し、買収の代金として一部現金と万科の新株を発行してそれを代金の一部にするというスキーム。実際にこれが成立すると万科の発行済株式の総数が増えるため、結果として宝能集団の出資比率が減るというもの。これはドラマ半沢直樹のスパイラル編で太陽証券の広重がスパイラルの瀬名社長に提案した電脳雑技集団の敵対的買収に対するフォックスにホワイトナイトになってもらい発行した新株を買ってもらって電脳の比率を大幅分下げるというスキームに非常に似ている。下のURLのリンクでスパイラル編の相関図に飛びます。

ドラマと違う点は新株発行を買収の対価にしてるところで相手先のホワイトナイトは買収完了時に自分の傘下におさまるのでドラマのような裏切りの心配がいらないという点。さすがに現実世界の話なのでドラマと違ってスキームに隙がない。

実際に万科企業は28日の大引後に資産再編計画の進ちょく状況を報告と称して、ある企業の買収に向けて基本合意に達したことを明示し、買収の代金として新株(A株またはH株)の発行を予定しているという広告を出す。

この買収防衛策の発表はあったが翌日ドイツ銀行が経営権の争いが今後も大きな懸念材料となるという趣旨のレポートを出して万科企業の株を買いから売りに下方修正した。ドイツ銀行はこのレポートの中で万科のホワイトナイトとなりそうな政府系の大手国有企業は国有財産を監督する官庁による厳しい規制を受けるため新株を大量取得させるのが難しく、株式の希薄化により直接の被害を被る少数株主の賛同を取り付けるのも難しいと説明した。

ともあれ防衛策の一つの道筋を一応つけた形となったわけで万科企業は年が明けて翌年の2016年の1月5日の大引後には翌日午前から通常どおり香港H株の取引の再開を発表した。それでも本土A株は宝能集団の更なる追加取得を警戒してか取引停止を継続。15日には当初12月18日から1ヶ月以内の再開を予定していたが3月18日まで再開を延期する旨を公表した。

その後3月まで特に大きな動きはなく小康状態となる。3月11日の金曜日に万科企業は2015年本決算を発表し、事前のコンセンサスを上回り増収増益増配の素晴らしい内容だった。また週末の13日の日曜日にはついに宝能集団に対する具体的な防衛策として、深セン市が支配者の地下鉄企業の深セン市地鉄集団とパートナー提携することで基本合意したことを発表。万科は深セン市地鉄集団から深セン市の地下鉄の駅ビルプロジェクトを買収し、その対価として新株を発行してプロジェクトの買収代金の大部分にするというもの。買収価格は400億~600億人民元(約7020億~1兆530億円)を予定していてこれで深セン市地鉄集団は万科の大株主の一員になるというもの。いわゆる敵対的買収に対抗するホワイトナイトの出現の発表だった。

今回のスキームでは買収対象を国営企業そのものではなく、その保有資産の大型プロジェクトにしているので当然認可もおりやすく非常に実現性の高いスキームだった。さすがに頭がキレる。

この計画が実現すれば、万科経営陣とその万科側の株主(華潤集団、深セン市地鉄集団、安邦保険集団)の合計持株比率は40%を超え、宝能集団の24.26%を大きく上回り、これで今回の敵対的買収騒ぎは収束に向かうかと思われた。週明けの翌14日には深セン地鉄集団の出資受け入れが好感されて前場が終わった時点で値幅制限のない香港H株で12.99%の上昇劇を見せた。

その後も万科は油断せず本土A株の売買停止の延長を継続、6月12日には先日戦略提携パートナの基本合意をしたばかりの深セン地鉄集団と更なる連携強化を図り、深セン市での地下鉄建設プロジェクトで官民連携で地下鉄路線と駅ビルの共同開発を進めていくという方針を掲げ、戦略パートナシップを強化することで基本合意をした。

もうこうなると宝能集団はさすがにおとなしいものでおそらく12月28日の万科の防衛策発表後は様子を伺い追加取得するかここら辺でやめておくか成り行きを見守っていたと思うがこれ以上の追加取得はリスクが高いと判断したのかぱったりと動きを見せなくなった。

そして6月の半ばには万科企業と深セン市地鉄集団は再編計画を深セン証券取引所に提出する見通しとなり取引停止している深センA株も再編計画提出後は停止期間の延長申請はできなくなるので、7月初めには万科のA株取引が再開する見込みとなった。

そして6月19日万科企業は正式に深セン市地鉄集団を筆頭株主として迎え入れる計画を明らかにした。万科企業が深セン地鉄に新株を割り当ててその対価として深セン地鉄から付属の深セン地鉄前海国際発展有限公司の全株式を取得するというもの。この計画で深セン地鉄は万科株式の20.65%を保有する筆頭株主となる見通しで万科企業は臨時株主総会を開いて計画の承認を求める運びとなった。これが承認されると出資比率は

深セン地鉄 20.65%(筆頭株主)

宝能集団 24.29%→19.27%(2位株主) 

華潤集団 15.24%→12.1%(3位株主)となる。 

ところがこの計画に対して、万科側と思われてた現在2位株主の華潤集団が猛反発。この計画が実現すると出資比率が15.24→12.1%に低下する華潤は万科が買収する駅前開発のプロジェクトは大規模なので、開発期間や資金回収期間が通常より長く、短期で売り上げをあげるのが困難で株式の希薄化につながると主張。

17日に行われた取締役会議の議決で現在万科企業に派遣している華潤の取締役3人が万科の再編案に反対票を投じた事実を公表し、「取締役の意見を聞かず、再編案を勝手に発表したことに強い不満を表明する」といった趣旨の公告まで発表。今後も株主総会で引き続き反対票を投じる姿勢を示したことで一気に再編案がどうなるかが分からなくなる。

万科の新株の発行には取締役会で3分の2以上の賛成が必要とされている。この17日の万科の取締役会議だが、主席した取締役11人のうち賛成票は7票。反対票が3票。米ブラックストーンの代表1名が利害衝突を理由に会議には参加したが議決は回避したため、万科側は投票を行った10人中7人の賛成票で成立したと主張し、華潤側は11人の会議参加者のうち7人しか賛成票を入れなかったのでこの案は成立していないと主張し、一気に対立が激化した。

最終的にはこの計画が臨時株主総会で3分の2以上の賛成を得られるかが重要になってくる。華潤が反対することで現状15.24%の議決権が反対票に回ることになる。そうすると現在24.29%もの議決権を有する宝能集団が鍵を握る存在になる。宝能集団が反対に回れば華潤と合わせて40%近い議決権が反対票に回るのだから当然成立を阻止することができる。逆に賛成に回れば相当なイレギュラーなことが起こらない限りこの案が成立する可能性が当然高い。

このように一度ある程度まで株数を握られちゃうとその後の株主の承認が必要な重要な決定で敵対してる側の持ち分がそっくりそのまま反対票になってしまうので防衛対策がうちづらくなってしまう。これだから企業の仕手戦は一見無謀に見えてもどう転ぶか分からず企業側がギブアップして仕手先から高額での買い取りを求められ企業側がこれに応じざるを得ないというケースが後をたたない。それだから敵対的な買収が進んでると気付いたら相手の株数が少ないうちに速攻で対処しないと手遅れになることが多い。

ここまで読んでると敵型の宝能集団は当然反対に回るからこの再編案は通らないのではないかと思うはず。ところが実際はそう単純な話でもない。もうここまでくると宝能集団側としても万科の支配権を得る過半数の株式を握るのはかなり困難な道のり。そもそも今回の万科の株式取得に際して理財商品を販売した金で万科株を買ってるわけでその理財商品の利息を払っていかなければいけないのだからそのままにしてはおけず、宝能集団としたはどれだけ高騰した株を高値で売り抜けれるかということも当然頭に入れなくてはならない。

そういう中でこの再編案に反対票を投じてこの案が否決されるとこの案に好感して上がってきた株価はもちろん暴落する。先日この案の骨格が示された時に翌日株価が急騰したのを誰よりも喜んだのはもしかして敵の宝能側という可能性も考えられなくはない。ここにきて宝能が賛成するのか反対するのかは全く分からない状況となった。

そんなわけでどっちに転がるか分からない状況で万科が握ってたと思われたキーをここにきて再び宝能集団が握る形になった。ここで思い出して欲しいのが昨年末のドイツ銀行の見立て。ドイツ銀行の見立てをかいくぐるような各関係機関にも配慮した見事な再編案を万科は考え周到に準備してきたわけだけど、ここにきて暗礁に乗り上げそうな形になり、その重要な決定権を敵側に握られる形となった。実際に反旗を翻したのが少数株主ではなく味方と見られていた2位株主の華潤グループだったわけだが・・・。

そして事態はさらに動き出す。翌日の20日には反対に回った華潤集団が自ら国家隊と呼ばれる政府系金融機関が保有する万科企業株式合計9.5%の取得に乗り出す。ここにきて華潤が中国証券監督管理委員会(CSRC)に訴える可能性も出てきて、深セン証券取引所が介入する可能性まで浮上し、事態はますます混迷の一歩をたどる。

22日になってついに事態を重く見た深セン証券取引所が万科に対して今回の再編計画に対する質問状を送る事態に発展。

質問状の内容は

・先の取締役会で社外取締役が投票を回避した具体的理由

・社外取締役の回避が深セン証取の上場規則に適合するか

・万科企業の取締役会が社外取締役の投票の回避を承認したプロセスや理由及びその適法性

・社外取締役が所属する米ブラックストーンと万科企業との取引関係や提携関係

・先の取引関係や提携関係が社外取締役の判断に及ぼしうる影響

・新株発行後、万科H株の浮動株比率が10%を下回ることに対する具体的な対策と措置

・買収により取得する深セン地鉄集団付属の駅前開発プロジェクト企業である深セン地鉄前海国際発展公司の今後の具体的な収益モデル

・新株割当価格(15.88人民元)の設定に関わる根拠と株価への影響

など複数に渡り、24日までに回答を求めるといった内容だった。

そしてここにきてついに宝能が沈黙を破る。筆頭株主の宝能集団が23日深夜に公告を発表し、今回の計画に反対すると表明。株主総会で反対票を投じることを初めて明らかにした。筆頭株主と2位株主が反対に回ることで万科企業が深セン市地鉄集団を筆頭株主として受け入れる計画が株主総会で否決される見通しとなった。

さらに再編計画の財務顧問を務める3社のうちの1社の西南証券が同日、業務規定違反の疑いで証券当局の調査を受けることが決まり、完全に万科の負け戦の様相となり仮に株主総会でまでに華潤集団を説得することに成功して再編案が可決されたとしても、証券当局が西南証券の関わった再編案を承認しない可能性まで出てきてしまった。

さらに24日には宝能集団が万科の王会長を含む取締役10人と監査役2人の解任動議を提出するため臨時株主総会を開くよう要求する書面を万科に送ってきたことが26日の万科企業の発表で明らかになった。

続く27日の万科企業の定時株主総会では、2015年度取締役会報告書、15年度監査役会報告書が筆頭株主の宝能集団と2位株主の華潤集団による反対票によって反対多数で否決されるという異例の事態が起こった。

万科企業の27日大引後の発表によると、27日の株主総会で取締役会報告書と監査役会報告書が両方とも賛成31.71%、反対68.28%で否決。さすがに15年12月本決算報告書と監査報告書は華潤が賛成したようで賛成58.03%で可決された。宝能集団側はこれらに関しても両方反対票を投じた。15年度期末配当案だけはは賛成99.91%ですんなり可決された。ここはさすがにしっかりそしてちゃっかり配当金をもらうつもりだ。

こうした状況を受けて中国の証券監督管理当局もさすがに動く。深セン証券取引所は27日の夜に反対票を投じた宝能集団と華潤集団にそれぞれ質問状を送付する。その質問状の中で2社が共同で株式を取得や譲渡または議決権の行使などを行うことを事前に合意している共同保有者に当たるかを回答と説明を求めた。

これについては宝能集団と華潤集団は両者とも完全否定。宝能が出している万科企業の取締役と監査役の解任動議については宝能集団と華潤集団で完全に別々で華潤集団がこの動議には自分たちの派遣している3人の取締役と1人の監査役が含まれていることから反対の意思を表明。

一方の動議を提出した宝能集団も「解任を求めていながらなぜ次期候補者を提案しないのか」という深セン証券取引所の問いかけに対して「万科企業経営陣の実績や社会的な影響力を認めていて、取締役と監査役の解任は求めたけど今回のこの動議に会長や副会長などの経営トップの交代には触れてはいないから万科企業の経営に実質的な影響を及ぼすことはない」というどう考えても苦しい見解を述べた。じゃ、結局、一体何の為の解任動議なのか?これって完全にただの脅しだよね。

この解任動議に対して万科企業取締役会は7月1日開いた会合で、出席した取締役11人全員が臨時株主総会の開催に反対して否決された。規定上、取締役会が株主が出した臨時株主総会の開催に同意しない場合、株主は監査役会に書面で臨時株主総会の開催を申し入れることができるがおそらくただの脅しのため特にそこまでは発展しなかった。これと同じくして万科企業の労働組合が筆頭株主の宝能集団を相手取って訴訟を起こし、事態は泥沼化の一歩を辿った。

7月4日になってようやく万科A株の取引が再開。このところの事態の泥沼化で再開から2日連続でストップ安をつける。そしてこの間にまたしても宝能集団が待ってましたとばかりに万科A株を買い付けとうとう出資比率は全株式の4分の1の25%までに上昇した。

ここまでくると市場では様々な憶測が飛び交うようになり、7日には政府系の深セン地鉄集団と同じく政府系の華潤集団が筆頭株主の宝能集団からプレミアムをつけて万科株を買い取り、万科企業は国有企業になるという報道が流れ、証券当局はすぐにこの件の事実確認のため万科に質問状を送付し、翌8日には万科企業がこれに対する回答を公表する形でキッパリと否定するということも起こった。

ここにきて八方塞がりの圧倒的不利な立場に立たされた万科企業、それでも決して諦めない。あらためて当初の再編計画を今後も推進することを発表。18~19日にかけては筆頭株主の宝能集団への調査と処分を、中国の証券当局に要請。これに対して当局は速やかに対応、万科と宝能の両者を呼んで面談をさせ、さらにこの争いに対するスペシャルチームを設置して今後の対応について両者と協議することとなった。

さらには華潤集団の関係者の証言により27日に万科企業の王会長が自ら華潤集団を訪問したことが判明。両者が歩み寄れば再編計画に明るい光がさす可能性が高いため、万科企業の株はこの知らせを受けて10%近く急騰した。

ようやく明るい兆しが見え始めた矢先、また万科に激震が走る。8月4日中国不動産最大手の万科に次ぐ中国不動産2位の大手の恒大集団が万科A株を買い付けているというニュースが飛び込んできたのだ。報道によるとこのところの万科A株の安定的な株価の上昇推移は中国恒大集団が万科A株を買い付けているからで既に2%の株式を取得済みという内容だった。この昼に飛び込んできたニュースを受けて万科A株は後場になり急騰してストップ高で取引を終えた。ただ中国恒大側この報道をこの日の即刻否定し、一瞬ガセかと思われたのだが、ところが夜になって中国恒大集団が万科企業のA株5億1700万株(発行済み株式の4.68%)を市場で取得し万科企業の4位株主になったことを発表した。

ここでようやく今回の真打ち中国恒大集団の登場である。

この発表が万科に与えた影響は計り知れない。どちらかというとハゲタカの匂いのする宝能集団と違い、中国恒大集団は中国を代表する超優良金持ち企業で資金力からいって桁外れ。しかも完全に同業の最大のライバルであり、中国恒大集団はあくまで万科株の買い付けは収益力のある万科株を持つことは資産として価値があり投資目的だと述べてはいるがこの段階で入ってきたからには万科の経営権を掌握し中国不動産1位の万科を吸収することで中国の不動産業界を支配するつもりなのかもしれない。さらに万科には悪いことにもし中国恒大が今後万科株の買い増しを続けて例え過半数の株数に到達することができなくてもある程度の株数を保有することができれば大量に息のかかった取締役を万科経営陣に送り込めば万科を内側から実質的に支配することも可能になるかもしれないからだ。

ただでさえ中国恒大は中国の爆買いを自ら具現化しているような企業。傘下のサッカークラブの広州恒大淘宝においては国内の代表クラスや海外からも次々と有名選手やワールドカップ優勝監督のマルチェロ・リッピとかルイス・スコラーリを大金を積んで引き抜き、あっという間に中国で無敵のサッカークラブにしたことはあまりにも有名。どんだけ金を積んだか知らないがレアル・マドリードやACミランといった超有名どころとパートナー提携まで結びレアル・マドリードなどの手法を取り入れ広大な敷地に40面以上のサッカー練習場やユース向けのサッカースクールまで作り数多くの若者がサッカーに励んでいる。ACLでは日本のJリーグ勢をその圧倒的な資金力で揃えたスター選手たちの力によって何度も地獄の淵に叩き落としてるのだ。まぁともあれ中国恒大集団の意図は不明でその分恐怖もある。筆頭株主の宝能集団にしたってその狙いは金なのかそれとも万科の支配を狙ってるのか?正確には分からない。

そんな金満の中国恒大が参入することで宝能集団が単独で万科の経営権を奪う可能性はほぼなくなったがそうなると宝能集団はなるべく高く万科株を売ることだけに注力し始めるはずで中国恒大がある程度万科株を増やしたら、自分たちの万科持ち分を万科側か中国恒大側かどちらか高く買い取る方に売ればいい。これは一種のせりやオークションと一緒で万科の株価は不当に高い位置まで上昇する可能性が高い。そんなことは誰でもすぐに思いつくから一般投資家も黙ってはいない今のうちに買っとけば必ず値上がりすると思えば当然株価はバリュエーションを無視して上がり続ける。中国恒大集団の参入で最終的に金の力がモノをいうマネーゲームの様相に突入したことになる。

さあもうこうなったら止まりません。中国恒大集団の許家印会長と非常に親密な仲の新世界発展の鄭ファミリーのお抱え証券が8月9日から11日にかけて万科のH株を大量に買い付けて万科に更なる打撃を与えるとその後も中国恒大が立て続けに万科株を大量に買い付け11月末日には中国恒大集団の出資比率は14.07%にまで上昇し、2位株主の華潤集団の15.24%にだいぶ接近します。宝能集団の保有分や新世界発展の保有分なども考慮するともう完全に危険水域にあっという間に到達してしまいました。この間に万科も粘り強く関係各所に交渉を持ちかけていたと思われますが肝心の深セン市地鉄集団との再編計画はいっこうにまとまらず、いたずらに時間だけが過ぎ、そうしている間にどんどん株式を買われてしまうという悪循環に陥ってしまいました。

さて今回の中国恒大集団の参戦ですが万科株式の買い付けに使ったのが宝能集団の使ったスキームの完全もろパクリでした。中国恒大傘下の恒大人寿保険が扱うユニバーサル保険(死亡保障付き貯蓄型金融商品)の販売を資金源にしたもので、もうここまでくるとかえって潔さすら感じてしまいます。さすが中国ですね。模倣は恥じゃない、いい手本はむしろ積極的に模倣すべきといったところでしょうか。

さて12月になって宝能集団と中国恒大集団のこのスキームにようやく当局のメスが入ります。中国保険監督管理委員会が宝能系の前海人寿保険と恒大系の恒大人寿保険にそれぞれ立ち入り検査に入りました。中国保険監督管理委員会は12月5日、ユニバーサル保険をはじめとする投資型保険商品に対する監督を強化する方針を表明。宝能系の前海人寿保険にはユニバーサル保険の新たな販売申請を3カ月間禁止する措置を恒大系の恒大人寿保険には委託投資業務を一時中止する方針が発表されました。これで宝能集団と中国恒大集団の錬金術スキームが当局によって封じこめられました。

この措置が完全に流れを変えました。これを受けて、今後資金の調達先を失った筆頭株主の宝能集団が売りに回るという観測や買収などによる株式大量取得で筆頭株主になった企業の株式の売却を1年間禁止するという中国証券当局の規定に基づいたロックアップ期間もあけるので市場で大量に万科企業の株が売られるのではないかという思惑で7月初めに15人民元くらいだった万科企業本土A株は中国恒大の参戦による買い増しで12月初めには27.3人民元まで上がりましたがこれをきっかけに大きく値を下げ、12月終わりの最終株価は年末の最終取引日の大引けで20.55人民元まで下落しました。

そして中国恒大側もこの措置をきっかけにユニバーサル保険での資金調達がたたれた以上、自己資本を使ってのこれ以上の追加はリスクが高いと判断したようで万科企業株の買い付けはピタッと止まります。

18日には万科企業側も大株主との折り合いが結局つかないということで深セン市地鉄集団との資本提携の再編案を白紙に戻し、関連プロジェクト子会社の買収を断念すると正式に通知しました。

翌19日には証券日報が宝能集団が万科企業株の売却交渉を万科企業と中国恒大集団の両者に現在の株価の2倍以上の株価で全株放出の交渉をおこなっているという報道も出ます。こうなるともう完全に金銭目当てのハゲタカですね。万科としては再編案も水泡となった今、会社の株の過半数を抑えられて乗っ取られるリスクは大幅に減りましたが具体的な打開策も示せない中で息のかかった役員を送って来られるとヤバい中国恒大と天秤にかけられるのは嫌ですね。

そういった中で年が明けた2017年の1月12日に万科企業の発表で2位株主の華潤集団が保有する万科企業株について華潤側が「重要事項」を検討していると報告を受け、万科株の取引を一時停止するというアナウンスを出し、何か大きな動きがあることを匂わせます。

続く13日大引後には華潤集団が保有する万科株(15.31%)全株を深セン地鉄集団に1株あたり22人民元で譲渡し、万科企業の経営から手を引くことを発表します。これで万科としては再編案に反対の姿勢の華潤集団がいなくなり、新たに大株主になった中国恒大集団の約14%の議決権さえ味方につけることができたなら再編時の新株発行で宝能集団の出資比率を下げることができ宝能集団側の高い買い取り価格でのふっかけを無視できるレベルにすることができるようにるので。

そして同日、中国恒大側が今後万科株の追加での買い付けは行わないと名言。ここにきて一気に万科企業側に光明が差し込みました。

そして一部メディアはこれ以前に、深セン市政府が中国恒大集団の例の買収再編でのA株裏口上場を支持するかわりとして、深セン地鉄集団に万科株を譲渡するよう求めたというような裏取引の存在を報じていた為、市場では中国恒大側が持ち株を深セン地鉄集団に売却して譲るのではないかと見る向きもあり、事態が解決に向かって進むのではないかと思われ始めました。

1月の終わりころになると華潤集団の深セン地鉄集団への万科株の資本移動が証券当局から正式に認可がおり、無事完了し、深セン地鉄集団が2位株主の座につきます。

そして迎えた3月16日の大引後に中国恒大集団が保有する万科企業株の全株議決権の行使権を2位株主の深セン地鉄集団に1年間の期限をつけて譲渡すると発表しました。これを持って長い間続いたこの問題に終止符が打たれます。というのも実際の発表は期限つきの議決権の行使に関わる部分の譲渡ですが、もうこれは将来的に深セン地鉄集団への中国恒大からの譲渡を認めるようなもので後は両者が金額的に折り合いをつけて細かいディテールに話し合うだけでそのうちすぐに正式に譲渡の契約を結ぶだろうと思われるような決定だったからです。これで議決権で宝能集団の25.4%を上回り議決権ベース29.38%の実質的筆頭株主の座に深セン地鉄集団がつき、反対派も宝能集団だけとなったのでやろうと思えば先の再編案のような新株発行による更なる出資比率拡大もできる為、万科企業側の大逆転勝利が確定しました。もう再編の必要もほぼなくなりましたが・・・。

6月9日には正式に中国恒大が深セン地鉄に保有万科株の全てを深セン地鉄集団へ譲る覚え書きを発表。その中に記された具体的な譲渡額はなんと当時の万科A株の直近終値よりも9.92%も安い18.8人民元という深セン地鉄集団にとって破格の驚くべきほど有利な内容でした。通常この手の取引きは売り手が不利益を被らないように売り手に多少のプレミアムをつける形で株価が設定されるのが通例です。実際、1月の華潤から深セン地鉄への譲渡の際も直近終値より7.8%プレミアムがついた形で株価設定がされました。さらに今回の一連の騒ぎの中で遅れて入った中国恒大は最初こそ安い株価で万科株をある程度は買い付けることができますが買い占めてる事が明るみになってからは株価がどんどん上昇する中で強引に買い付けを進めたので平均単価が非常に高く18.8人民元では大きな損失を被ってしまいそのことからも今回の万科株の譲渡価格は異例中の異例の深セン地鉄集団に有利な内容でした。

この覚え書きは週を挟んで12日には正式に深セン市証券当局で認可されました。深セン市に有利なので認可が早いです。当然といえば当然。そして7月の6日に正式に手続きが終わり、深セン地鉄集団が万科企業の筆頭株主となり、完全に決着します。その後に宝能集団がどうなったか知りません。ただ問題が解決したことで万科株は急上昇をしたので特に問題はなかったと思われます。中国恒大が18.8人民元で譲渡してくれた万科株はその後に前の再編にあった深セン地鉄集団の持つ不動産プロジェクトも入札で万科が取得し株価は年末最終営業日の終値で31.06人民元まで上昇し年が明けて1月には最高値42.24人民元まで上昇したので宝能がその後万科株を売却したか保有を続けたかは知らないけど、宝能は中国恒大に比べると安いところで仕込み終わってるのでかなり儲かってる可能性は高いです。実際のところこの一連の買収騒ぎで中国恒大以外は最終的に見ればみんなそこそこおいしい思いをしてるわけですね。

さてここで思い出して欲しいのが一番最初に書いた2016年10月の中国恒大集団のA株裏口上場計画です。深セン市政府系のデベロッパー、深セン経済特区房地産を買収して中国恒大の不動産部門子会社の資産を注入する再編で実質的な本土上場を果たすという計画で多くの戦略投資家を迎え入れた中国恒大にとってはとても大きな計画です。この計画の成功には既に2017年1月には香港証券取引所が原則承認する考えを述べていたこともあり、あとは深セン経済特区房地産の上にいる深セン市や上場している深セン証券取引所を管轄する深セン証券管理委員会等の認可承認が認められるかが大きな鍵を握ります。

中国恒大が万科株を買い始めたのは16年7月からA株裏口上場計画が16年10月と同時期に大きな戦略を二つ同時に進めています。おそらく中国恒大集団の野望としてはこのチャンスに万科を支配下に置き、自身も自ら本土市場に上場を果たし名実ともに中国不動産業界を牛耳るような巨大不動産企業になるというものだったのではないでしょうか?ただの投資用として万科株を買ったとは到底思えません。ところが12月の中国保険監督管理委員会の措置によってユニバーサル保険の販売を利用した錬金術が封じられて、万科を支配するために絶対必要な宝能集団からの万科株の買い取りに関しては宝能が現株価の2倍以上の価格で買い取れと言ってきて、これはコストに見合わないと考えたのではないでしょうか。

そうしたところ1月に華潤集団が深セン地鉄集団に全株売却して深セン地鉄集団が2位株主になったのでここは自分の万科保有株を深セン政府系の深セン地鉄集団に安く譲ってあげることでもう一つの大きな野望の深セン裏口上場を有利にする口利きをしてもらおうと目論んだと思います。実際に一部メディアはこの可能性を報道し中国恒大が深セン地鉄集団に万科株を譲るのではと予想しましたがまさにその通りの結果になりました。この有利になる口利きがないと今回の中国恒大から深セン地鉄集団への損をしてまでの破格の売り渡し条件は説明がつきません。

ところが実際は深セン経済特区房地産を買収してから4年経った2020年になっても深セン経済特区房地産の再編がいまだに完了しなくて裏口上場は実現してません。その間深セン経済特区房地産は何度も再編の進捗について期限を延長する広告を深セン証券取引所に出してます。元々17年4月に完了予定だったこの計画が万科企業株の件で恩義をかけたのにもかかわらず一向に進展しないわけです。この計画は21年までに再編が完了しなかった場合に戦略投資家は出資持ち分を戻すことができるという特約も付与されてます。

戦略投資家は出資分が戻ってきて、今まで出資に応じた配当金や分配金などを多くもらってきたので出資を戻しても損はありません。元々出資時の分配金に関する条件面にも2017年〜2019年の3年間の中国恒大集団の純利益(一過性の損失は除く)が888億元に届かなかった場合にはそれを保証するといった業績保証までを付与した上で分配額は出資比率に応じた純利益の60%以上を予定するという破格のものだったのです。この戦略投資家を優遇した条件のせいでその後の決算で一般投資家は戦略投資家が最高の条件で分配された後の純利益の残りを持ち分に応じて配当が入ってくるのでブーイングでしたがそれでもすごい配当金だったので戦略投資家が今までもらった分配金の額は凄まじいと思われます。

上の資料はは既に今年売却済の僕の中国恒大集団のNISA分のデータですが、2015年NISAをロールオーバーして2020年分になっているので分かりにくいですが2015年に936,000円で18000株購入したNISA(当時のNISAは100万円までだった)で受け取った配当金はロールオーバー前で合計575,053円、ロールオーバー後の2020年NISAで受け取った今年2月28日の配当金389,986円と合わせると合計965,039円となり、投資した金額をわずか5年ちょっとで受け取り配当金で上回る凄い額なのです。もちろんその後の2016年NISA1,155,000円や2017年NISA1,148,000円で中国恒大集団に投資した分で受け取った配当金の額もそれぞれ677,978円と553,773円と凄まじいものです。

ちょっと話はそれましたが中国恒大集団側としては今までの分配金で満足されて戦略投資家に資金を引き上げられたら裏口上場の野望は水泡に帰す可能性が高まってしまいます。その期限が迫る中で痺れを切らして今回深セン市のさらに上の広東省に圧力をかけたんだと思います。

ところがそれを一部メディアが中国恒大集団の有利子借金が多いことに目をつけてデフォルトの危機という記事のアクセスが増えそうなセンセーショナルな内容を付け加える形で尾鰭をつけてネット上に流したので一部投資家が混乱して株価の大暴落を招いたと思われます。実際は上場民営不動産企業の有利子借金が多いのを憂慮して中国政府側もガイドラインを示して各不動産企業に改善を要求しているところです。

実際に今年3月の中国恒大集団の2019年本決算においても今後は現在保有の開発用の土地について土地保有面積を1年当たり約3000万平方メートル減らし、今後3年以内に2億平方メートル前後まで縮小する計画と有利子負債も1年当たり1500億元(日本円で2兆3250億円ほど)減らし、負債総額と負債比率を大幅に引き下げる方針を示したことで決算で前年比純利益が53.8%の減益にもかかわらず、決算後株価はどんどん上がっていきました。そういった1年で2兆円以上の負債を毎年減らしていくという計画の中で13兆円強の有利子負債でデフォルトの記事がネットに出回ったのです。当然、中国恒大集団としては根も葉もないでっち上げなので香港証券取引所に事実ではない旨と法的手段をとるといった広告をすぐに出したのですが暴落は止めれませんでした。

そんな暴落の中で巻き込まれた形の保有株の融創中国を青写真にはなかったですが緊急で買ったまでです。本当は中国恒大集団を買うのが一番投資効率がいいのですが最初は中国恒大集団の株価に気づいてなかったのと気づいた後でも融創中国を買い増したのはリスクが低いのと中国恒大集団の株価について長期的視野で現在高すぎると思っていて来年の2020年本決算は業績のさらなるガタ落ちを予想しているからです。同社の押し進める新エネ車事業が大成功して速やかに業績に寄与すれば話は別ですが。

中国恒大集団が傘下香港上場子会社の中国恒大新能源汽車を通じて物凄い額の投資をして進めてる新エネ車事業の中でスウェーデンのスーパーカーメーカー「ケーニグセグ」に出資し、共同で開発した新エネ車を中国で販売するのは中国で人気を呼びそうで、僕は確実に成功すると思っていますが単価はめちゃくちゃ高いと思いますが販売台数は限られるので売り上げにどれだけ貢献できるかは謎。一応ケーニグセグ知らない人もいるかもしれないのでZOZOを退社した前澤さんが自身のYouTubeチャンネルを初めてすぐに投稿したのがケーニグセグのスーパーカーだったので動画載せときます。ケーニグセグは確実に今世界で最も入手困難な車を作ってる企業です。ここと組んだ自動車が金持ちの多い中国で販売されたらどんだけの値段つけても即完売です。


こういうスーパーカーは大量生産できないし、それをやったら価値がないので、結局新エネ車の投資がうまくいくのかは中国恒大新能源汽車が作る今年の8月に発表した恒大オリジナルの電気自動車(EV)が売れるかどうかにかかってます。昨今の飽和状態の中国新エネ車の中に割り込んでどれほど売れるかは今のところ謎です。当たれば面白いので最近テンセントも出資し、上海のハイテク企業向け市場「科創板」にA株を上場する計画も出た新エネ車子会社の中国恒大新能源汽車の株の方を失敗しても後悔のない金額で買うのは夢があるかもしれません。ただこの子会社の株は極端に浮動株の数が少なく、香港証券先物委員会から注意喚起が出てるくらいなので相当ハイリスクですが、ここの浮動株は発行済株式のだいたい全体の5%くらいと見られてます。おっかないですね。その分上がると凄まじいです。今年だけでも年初の株価7.83HK$から最安値で4.72HK$、最高値で37.7HK$で振り幅はおよそ800%で現在19.88HK$です。

ちなみに僕はこの株を前進の恒大健康科技集団の時の2016年に1.86HK$で買って、かなりの短期間で1.54HK$で売却してます。他の証券会社でも買い増したがそこは既に通常の証券業から撤退しているので売買の記録が確認できませんでした。

そのまま保有してれば今頃はテンバガーでしたね。1.86$で購入してますから最高値では20倍以上です。もっともこの時点では新エネ車事業には一切関わってないのでこれは読めませんが、それよりも当時のここの浮動株の少なさからくる乱高下の恐怖に耐えられませんでした。株は本当に何が起こるか分からないものです。

話を戻しますが中国恒大集団は新エネ車企業世界一を目標に掲げ、物凄い額の投資をここ2年してきています。それらの投資については過去の以下の記事で少し取り上げてますので気になる方は見てみてください。驚くほど短期間で凄まじいお金をかけてることが分かりますから。

そんな企業が自身の有利子借金の利子の支払いで首が回らないとかちょっと考えられません。

そもそもこれら民営不動産企業の有利子借金はそのほとんどが新規開発用地を取得するためのものがほとんどです。これらは一般企業の負債と違って土地という資産に形を変えて企業が保有しています。開発して売り出せば数倍に跳ね上がるという代物です。だから今までとにかく借金をできるだけ多くして土地を購入しまくってきた。それを今お上が借金しすぎるなよと指導をしてきたから借金を減らす努力をし始めたわけで、最悪今ある土地を手放せば簡単に借金なんて減らせるんです。だから土地の新規取得を減らして在庫土地を減らすだけで借金額を大きく減らすことが可能でそれを3月の本決算で中国恒大集団は具体的な数値を上げて説明したわけです。

実際に中国恒大集団は広告掲載でも株価暴落が止まらなかったのでは25日大引け後に現時点の経営状況のデータを公表しました。これを見ると、今年に入ってから9月24日までの不動産販売額は累計で前年同期比+11.4%の5049億元(7兆8259億円)。回収金額も前年同期比+51.3%の4521億元(7兆円)。

さらに今年3月末からは開発用地の新たな取得を減らして、有利子負債を大きく減らす3年計画に取り組んでいて、9月24日時点で有利子負債は3月末に比べ534億元(8277億円)減少。9月25日以降に返済期限を迎える借入金435億元(6742億円)を前倒しで返済していることや会社設立から24年でこれまでに2万523件の借り入れをしてきて、今までに利息の支払いや元金の返済に遅れが生じたことはないと発表しました。この発表を受けた翌日の香港市場では中国恒大集団と中国恒大新能源汽車の株価は両方とも20%を超える急騰となりました。

もちろん間接的な被害を受けた融創中国の株価も26日にそこそこ上がりました。

長くなったのでこれらまとめると

・中国恒大集団の不動産販売額は昨年10兆円を超えて、毎年増加している。

・中国恒大集団の会長の許家印氏はフォーブスの世界長者番付で上位で、毎年多額の寄付をしていてその額は中国の実業家でNo.1。

・今回の背景には過去に万科企業の敵対的買収の際に中国恒大が深セン市に恩義をかけたというのがあって中国恒大集団が圧力をかける明確な理由が存在する。

・今年3月の本決算で今後数年に渡り、土地在庫を減らすことで有利子負債を年間2兆円以上も減らす計画を発表している。

・ここ2年間で新エネ車の分野に巨額の投資をしてきて今後も投資を拡大すると言っている。

・そもそも中国民営不動産企業の有利子借金は新規土地取得獲得のためでそのまま企業の資産となっているケースがほとんどで最悪土地を手放せば借金は簡単に返済できる。

以上の理由から中国恒大集団のデフォルトを報じるニュースは完全にデマでこの件で株価を落としている融創中国は完全にとばっちりで大きなチャンスと思い、当初の青写真では予定になかったけど急遽、買い増しすることにしました。

最後にTwitterにも以前に載せましたが、僕が犯した最大の失敗について戒めと注意喚起に載せてこの記事を締めくくりたいと思います。

以下は僕の過去の2005年の30歳の頃の取引報告書です。

香港市場のテンセントを20.25HK$で8000株売っています。当時の為替レートは1HK$15.02円だと画像で確認できます。計算すると日本円で2,433,240円です。実際には税金で取られた分もありますがとりあえず無視します。

この後テンセントは2014年(平成26年)に株式分割を行い1株を5分割してます。つまりこの時の8000株は保有を続けてれば現在40000株になってます。

そこで現在のテンセントの株価です。テンセントは現在511.5HK$です。現在のHK$のレートは1HK$13.59円ですから511.5×13.59×40000=278,051,400円になります。恐ろしい数字ですね。15年で軽く100倍以上です。これ以外にも配当金の額もすごいと思います。

もともとテンセントは投資を初めて1年も経っていない2005年(平成18年)に8月に2回に分けて16.46HK$と16.52HK$で4000株ずつ約100万円の合計約200を投資した僕にとって初めてのグロース株でした。それまで貯めた貯金で投資を始めてボーナスや月給を注ぎ込みましたがまだ日は浅く多分TOTALでまだ400万円くらいの投資でしたがこの株は凄いのではないかと思い物凄い比重をかけて買った銘柄でもちろん長期に渡り有望と見ていました。実際に株価もスルスルと上がったので一旦売って他の銘柄で儲けてまた入り直せばいいと軽い気持ちで全売りしてしまいました。

そして手放した後、物凄い勢いで株価は上がり続けました。買い戻すつもりで売った株でしたが結局買い戻せませんでした。株価が分割前200HK$近くまで上昇した後大きな調整で120HK$くらいまで下がった時があってチャンスだなと思って指値で注文を出した時もありましたがどうしても20HK$で全株売ったことが頭をよぎりあの時に比べて株価は6倍だと思うと手を出すのが馬鹿らしくなり、結局注文を取り消すという愚行も犯しました。頭の中では買いだと分かっていても下らない感情に支配されて結局買うことはできませんでした。その時からでも現在の株価は20倍以上です。

もし全売りじゃなくてせめて半分にしておけば、その後の上昇局面でやっぱり凄い成長力だと冷静に判断できて適宜買い増しをすることができて今頃は莫大な財産を築けていたと思います。もともと将来性を強く買って思いっきりウエイトをかけて買った銘柄なので

このように成長株投資では早すぎる利確によっての儲け損ないが怖いということです。売った時より高くなっても平気で買い戻せる強者はいいですが、大抵の人にはこれがとても難しい。納得の上で全株利確やもうここはこれ以上は期待できないと判断しての全売りならいいですが、その株自体の将来性にまだまだ期待しているけど儲かったから利確するような場合や短期で安く買い戻せるかもしれないというような売りは注意が必要です。裏目を引くケースも十分に考えられるのが株式投資なのだから有望な成長株を利確するときは一部売却に留めるか、安く買い戻す目的で全売りするなら売った後にある程度の位置で逆指値の買い注文も入れたツイン指値のOCO注文をした方が後々後悔しなくて済むと思います。

ちなみに普通の指値と逆指値を同時に行うツイン指値はマネックス証券なら米国株も対応しています。あると本当に便利で僕は最近マネックス証券ばかり使ってます。

僕は今年テスラ株を分割前の700$台と800$台で2度安く買い戻す目的で全売りしてますが株価が下がらず上がっていったので2度とも売った株価の少し上ですぐに入り直しています。これが入り直してなかったらと思うとゾッとします。

もちろん利確はとても大切です。成長株でも上がったら積極的に利確をするべきと思っています。ただ、裏目を引くことも考慮して対応策を考えた上で行った方がいいと思います。

今年のTSLAなんかは早めに降りてしまったせいで悔しい思いをしている人も多いかと思います。自分がそうならないためにも成長株の利確は慎重にした方がいいと思います。

以上長くなりましたがこの辺で後編も終わりにしたいと思います。それではまた。

(2020年10月6日追記分)

おまけ

先日、妻に今日遅くなるから晩飯を作っておいて欲しいと頼まれました。ちょうど余ってるパンがあったのでおかずにクリームシチューでも作って、パンと一緒に食べればいいなと思い、夕食にクリームシチューを作ることにしました。スーパーに必要なものを買いに行き、市販のルーを使えば簡単ですが今回は市販のルーを使わず、牛乳、コンソメ、バターなどを使って自力で作ってしまおうと思い、作り始めました。あらかた調理も終わり最後に通常は小麦粉を入れて仕上げるのですが、今回はヘルシーにしたいと思い、小麦粉の代わりに僕がたまに作るおからパウダーを使ったヘルシーお好み焼きに使用したおからパウダーが残っていたのでこのおからパウダーの残りを使うことにしました。

ところがこのおからパウダーをいくら入れてもただただそこに沈んで沈殿していくだけでした。ヘルシーお好み焼きでは大量に卵を使うので卵がつなぎの役目をしてくれるので良かったのですが、その点に気づけずチャレンジしましたがクリームシチューでの小麦粉の代用には無理がありました。

結局、入れすぎたおからパウダーを底から拾っては流しに捨てを繰り返し、流しの排水溝ネットは大量のおからパウダーで水がつまり、排水溝ネットを新しいものにかえて、普段できるだけ糖質を減らすようにしてることもあり家に小麦粉がなかったので急いで近所のドラッグストアに買いに行き、かさもだいぶ減っていたので、牛乳とコンソメを追加で鍋に入れ小麦粉を混ぜてようやくなんとかクリームシチューとギリギリ呼べるものになりました。

本当に料理も投資もトライ&エラーの繰り返しで段々と上達していきますが、効率を上げるためにある程度は予見力はあった方がいいなぁと思いました。上級者(レシピ)の真似も自分の実力を上げるためにたまにはいいかと我流はけっこう失敗も多いので注意が必要ですね。今回のように失敗しても頑張って立て直せば形だけはなんとかなって今後の戒めや糧になるのが似ていると思いました。

それでは引き続きこのコーナーでお楽しみください。

今回は前回までと売って変わって比較的新しいヒット曲です。

ワクチン              作詞 アキ45・プラネット

夜中にいきなりさ 窓あけてるよって買い

かれこれもう3年くらい 上がってないのにどうしたの?

あの頃 ワクチンはさ 開発できる気がしてた

バイトで人を雇って たくさん治験とったね

でも見てよ バイオ株を

クズになった株を

人を傷つけて また買わせても

何も利益 取れなくてさ

別にコロナ恐れてないけど 底にいられると思い出す

僕のメルク&モッデルナの その急落のせいだよ

今更バイオ買ってさ 僕は何を売ったらいい

「お安くなったね」ツイートでしか言えないよ

どうしたのいきなりさ 窓をなんか埋め出してさ

悲しくないよ悲しくないよ 流れ変わっただけだから

でも見てよ今の株を 空っぽの買いを

ドルが底ついて 拘束されて

利益すこしも出なくてさ

別にコロナ恐れてないけど 急に買われると思い出す

僕のメルク&モッデルナのその急騰のせいだよ

別にバイオまた好きになる ことなんてありえないけど

僕のメルク&モッデルナの暴騰が思い出させる

コロナなくって 楽しかった頃に

戻りたくないとかは 思わないけど

じっちゃまを見ると思う

別にコロナ恐れてないけど 急に売られると思い出す

隆雄広瀬さんのモッデルナのその推奨のせいだよ

別に広瀬さん好きになるくらい 彼は素敵な人だよ

でもまた猿真似の 繰り返しって

株が売られるんだー

(じっちゃまごめんなさい。ネタにしちゃいました。あなたの豊富な知識、いくつになっても変わらないアグレッシブな投資姿勢を尊敬しています。)

続いて最後にもう一発

またもミスチルの大ヒットチューンから

https://j-lyric.net/artist/a001c7a/l006e78.html

シー ソーシャルゲーム~東南アジアの株の歌~

作詞 東南アジアの成長信じてほったらかしのアキ45

調整無しのSEが上がった そんな単純なことで

遂に肝心なものが何かって気づく

打ち明け話にあった 半額で購入ってやつに

大人げなく 嫉妬したりなんかして

ねえ、三万ドルの米ドルで挑んでるのに

相場は暗い話題

株なんていわばbuyとsellのシーソーゲーム

Ah... いつだってSEは曖昧なリアクションさ

ブロガーの評価はイマイチでも SE So Cute

Ah... 急落を待ってたんじゃ辛い

有望なSEの歌

成長力を逆手にとって赤字の利益の君が

隠し持った上昇力は凄い

ねえ、上場時みたいな株価で買わせて

五倍と化して

Ah... Ah... 何編も株の辛さを味わったって

Ah... 不思議なくらい株はまた底に落ちてく

運命の悪戯ってやつも考慮して

Ah... 銘柄を絞ってステップアップしたい

そう祈って握るだけ

(ジョージ)ソロスとジム(ロジャーズ)の時代から

Ah... 流れ来る投資の作法

Mn... bullな指標に魅せられて

Ah... 迷い込む株のラビリンス

(シーソーゲーム)世界中の誰もが

(シーソーゲーム)業の深いギャンブル狂

(シーソーゲーム)過ちを繰り返す投機なゲーム

SEもゲーム

株なんていわばbullとbearのシーソーゲーム

Ah... 利が乗ってSEはまたノーリアクションさ

何編も底の深さを味わったって

Ah... 不思議なくらい株は今 下に落ちてく

米ドルが尽きるような時ほどSE So Low

Ah... 目標通り Up Side Sell

勇敢なARKみたいにbuyしたいな Fu...

おしまい。

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