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投資を始めた頃に僕が考えた株式投資の基礎的なこと

今日のnoteの内容は僕が株式投資を始めた時からいや始める前から誰に教わったわけでもないけど漠然と抱いていた株式投資って突きつめるとこういうことだよなって事を書きます

もともと今年から株式投資を始めた義理の弟向けに買いたものをベースに後半に少しだけ付け加えました

この記事をアップするかは非常に悩みましたが2021年の相場開幕を前にアップすることを決断しました

あくまで僕の主観によるところが多く、もしかしたら間違っていることもあるかもしれません

大前提として株式投資は資金を必要として株式公開をした企業から自分が出資した割合に応じて企業の一部の利益を保有する限り将来に渡って返してもらうことだと思います

100株で株式を発行している企業の株価が100ドルなら株式の世界から見る企業の価値は10000ドルということになる

これは企業を見る尺度としても非常に分かりやすく企業が新たに株式を発行することによって市場からお金を調達したい時に時価総額(株価×株数)が大きい方がより資金を多く得られるのだからとても大事なファクターです。

こうやって新たに新株を発行することで資金調達することを増資っていうよね

個人投資家が大嫌いなやつ株価が短期で大きく下がる要因にもなる

なぜ下がるかといえばそれは短期的に投資家が保有する1株の価値が下がるから

先ほどの企業が資金調達をしたいから現在の株価100ドルからディスカウントした価格で買い手側の主に機関投資家に新株を買い取ってもらう

20%ディスカウントした株価80$で50株の新株を買い取ってもらう感じ。これをやると株数は150株に増え、企業価値は新株発行で4000$資金が増えたから14000$に増え150株で割ると理論的には株価は93.333....ドルということになる

これはディスカウント価格で買える方にはメリットで一般投資家には自分の保有する株価の価値が薄まるから嫌気される

中には企業が受け取るお金の分も考慮に入れず単純に10000$を150株で割ってしまう人やそもそも深く考えず増資=売りで判断する人もいるからすごく株価が下がることがある

これはディスカウントの幅と発行株数が大きくなればなるほど当然インパクトがでかく中にはディスカウントされてる株価よりもさらに下に下がるケースすらある最近だとDKNGの増資のインパクトは凄かったよね

いまだにディスカウントされてる公募価格より低い状況が続いている

本来ならこのディスカウントされた株価は下値の抵抗線として意識されていいはずなんだけどね

機関投資家はこの価格なら将来儲かると思って増資に応じてるんだからプロの目線でこの株価水準は割安ですよと言ってるようなものなんだけど

こういうのが起こる一因として考えられるのはまた価値を下げる行為をこの企業はやるかもしれないと個人投資家に烙印を押されてしまうということもあるのかもしれない

こういう増資はもちろん株価の調子がいい時に行われやすいから個人投資家にしてみれば冷や水を浴びせられた気分になり次もいつ冷や水をかけられるかもしれないからもうこの企業への投資はやめようみたいな感じなのかなと自分は考えてます

増資であまりにも下げるようなら買い増しを考えたりも自分はしてます


そういう際にこういう増資で注意したいのは

増資の性格だよね

資金繰りが厳しいから株式を売り出して当面を乗り切ろうならあまりその企業を持ちたくないよね

逆にここは業務拡大のチャンスだから資金を大量投下して研究費に当てようとかマーケティングに力を入れようとか勢いにある若い企業を買収しようとかいう性格の増資なら

この4000$が将来大きな成長の触媒になり株価上昇の要因になるかもしれない


自分は資金調達の手段としてかなり有効な手段かなとは思ってる。社債とかだと1株の価値は表面的には変わらないと捉えられるかもしれないが利子を含めた返済義務は発生して利子の分がもったいない気はしてしまう

こういう流れを踏まえて

株式投資の基礎的なことを説明するとなかなかありえない設定だが分かりやすくするために例を挙げると

先ほどと同様に100ドルの株価で100株発行の10000ドルの価値のある企業が1年間で5000ドルを売り上げて2000ドルの利益をあげたとする

この企業の株式数は100株だから

この株価100ドルの企業は

1株につき年間50ドルを売り上げて

1株につき年間20ドルの利益をあげていることになる

現時点でこれをよく出てくる株式用語に直すと

1株利益がEPS この場合はEPSは20ドル

株価収益率がPER この場合はEPS20ドルに対して株価は100ドルで5倍だからPERは5倍

株価売上高倍率がPSR この場合は1株につき50ドルに対して株価は100ドルで2倍だからPSRは2倍


この中で僕が最も重視するのがEPSです。これは株式を語る上で最も重要な数字と僕は捉えている。僕は最初からEPS信仰者なんです。どんな株に投資する上でもEPSが絶対に最上位に位置するもの


それじゃこの企業の場合の株主還元についても考慮します

もしこの企業が20ドルの利益のうち4分の1を株主に還元しようとします

この場合は配当金の額は当然5ドルになります。もし半分を株主に還元するのなら配当金の額は10ドルになります

このケースだと

5ドルの場合は

100ドルの株価に対して5ドルだから配当利回りが5%となり利益の25%を配当に回してるので配当性向は25%ということになります

同じように10ドルの場合は

配当利回り10%で配当性向が50%ということになります

ここで配当の話が出てきました。

いわゆる高配当投資とか高配当投資での配当再投資戦略は有名ですが現在はグロース株投資が流行だしパフォーマンスも上なのでけっこう馬鹿にされます。その一番の要因は配当が権利落ちするとその分株価も下がるからです。

ここで権利落ちという難しいワードが出てきました。

権利落ちとは何か

通常企業が決算などで配当を出したい時の流れとしてはまず決算で配当案というのを出します

この配当というものはいつまでに株主であれば配当を受け取れますよって日付があります。通常は未来が多いけどこれは過去でも構わない。

例えば12月24日時点で当社の株主の方に配当を配りますよといった感じ

この日を権利づけ最終日でこの前に売ってしまっても翌日に買っても配当を受けることはできません。そしてこの権利づけ最終日の翌日を権利落ち日といってこの日にその株は基準として配当額と同じだけ下がります。

そしてさらに1ヶ月後の1月24日の配当支払日に支払われるといった流れで権利落ちから実際に配当が支払われるのは通常1、2ヶ月先になるケースがほとんどです。

そして大半の高配当投資家は配当が入ると脳死状態でそれを再投資する人が多いです。

このことからグロース派は特に高配当株投資を馬鹿にします。それって株価も下がるしただでもらえてなくて強制利確で税金も取られるし意味ないじゃん

いやむしろ害があるだろうってな具合です

そしてこれは何もグロース派だけの話ではありません。いわゆる高配当銘柄の割合が多いバリュー株投資家でも配当を嫌う人は多いです。

利益の一部を株主に還元するよりも企業がそれを使って企業の成長をより促進したほうがいいという考えでこれはある種正解だと思います。

馬鹿な投資家に配るくらいならそれを成長に使ってくれよという気高ささえ感じます。

それで自分はどういう考えかというと

高配当株投資いいでしょ。脳死で配当再投資もいいでしょって感じです。

これはどうしてかというとグロース派のところで書いたような考え方は実は本質からずれてるからです。今から極端な例で説明します。


例えば株価が100円の株の企業があったとします。今はややこしくなるので売り上げや利益を置いといて

ここの企業が特別配当のような単発製のものではない期末決算での通常配当を50円払う企業だったとします

これは紛れもない高配当株ですが

この場合に権利落ち時点で株価は50円に下がり、50円の配当の受け取りが確定します。そして2ヶ月後くらいに税金を引かれて40円をもらえます。

このような株がいつまでも株価が50円のままだと思いますか?来年になって同じ配当を受け取れれば株価は1円になります。0円はないから。

そうです高配当株には株価が自律反発する力が作用します。そこを大半の人が見落としてます。

この場合は例えば配当を受け取った時点で株価の自律反発の力が弱く仮に80円だとしたら株数に応じてもらった配当金40円×株数で再投資すれば株数は1.5倍になります。それがまた翌年増配しなくても50円の配当を生み配当金は1.5倍に増えます。

長期投資家にとって権利落ちで株価が配当の分落ちるのは実は最高なことなんです。


多分このことに多くの投資家が頭が回ってないと思う。だから馬鹿にする。これは凄い錬金術です。グロース株投資より確実性や再現性が高い。


僕は投資を始めてすぐにこのカラクリにに気づきました。

こういう株式の基礎を自分で考えてみて頭に刻みつけることの方がチャートの勉強なんかより重要なんだと僕は思う。何事も基礎は一番大事です

下は自分の実際のNISA口座の記録です

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みて欲しいのは

2020年と2015年のところ

2020年は2015年NISAのロールオーバーです。すでに今年株価が最も安いところで狼狽売りしました。

注目は受け取った配当金の額。合計すると965,039円

そして2015年のNISAの投資額を見てほしい931,645円

2015年NISAはまだ100万円までしか枠がなかったのでこうなってます

まぁ、2016年NISAや2017年NISAも相当やばいけど

当然NISAなんで再投資による肉づけはできません

それでもこのやばい感じ

つまり僕は931,645円で投資した2015年NISAで約5年間で配当金を965,039円もらい決算後狼狽売りで激安価格で売った2,542,195円と合わせて合計3,507,234を受け取ったそしてそれは今も形を変えて複利で自分の財産を増やす可能性があります。倍プッシュです。

これ普通に狼狽売りしなければ余裕で500万円以上で売れたから合計で600万円くらいにはなったはず。

最も凄かった時は2015年NISAの評価額が900万円を超えていた時期もある。

しかもそれは2年目の2017年の話です。そう考えると250万円くらいで売ったのはかなりもったいないけどそのかわりこの2,542,195円の資金で4月にFSLY、LVGO、MELI、PTON、SEなど今の主力をありえない安さで買っている

高配当もグロースもどちらにしても複利でやばいんです。ある意味最適なタイミングで高配当株からグロース株に資金を移してるとも言えるよね。


つまりバリューもグロースもどちらがとは言い切れないということ

さっきEPSを最重視すると書いたけど当然株価が割高か割安かを見る時はEPSに基づいたPER(株価収益率)をよく使う。

さっきの例だとPERは5倍だから利益面で見てその企業は現状維持でも5年で時価総額分の利益を上げることができる数字ってことだね。

同じ業界の企業同士でどっちがお得か見るのには一番重宝する

グロースは赤字だったり黒字でもEPSは極小で利益面から見る人は少ないけど例えば決算見て売り上げがこんだけあって研究開発やマーケティングに今はこんだけお金を入れてるからここが減って売り上げが倍になると利益は凄そうだなとか大したことないなとか利益について妄想はよくしてる

最終的に10年後グロース企業が規模も売り上げも伸びたけど利益が全然上がらないとかだと期待していた投資家にそっぽをむかれ株価は下がっていくことになるので常に利益を一番重きを置いて企業は見てます

この前高級衣料品ECのファーフェッチがアリババと手を組むという噂を耳にしてすぐに入ろうと思い、念のため決算資料を精査して入ろうとしたが結局黒字化の道筋が自分の頭で描けなくて見送ったことがあった

その後本当にアリババと協業のニュースが流れ爆上げ、その後決算でも爆上げして失敗したことがあったけどやはり利益面を考えるとのれん代もかかりそうだし自分は買う気になれなかったんだよね

まぁあれを買えなかったのは今のところは大きな失敗でしたが

分からないものには極力投資しない、保有することに対してできるだけ違和感のようなノイズは排除したいという方針なのでこういうことが起こるのは仕方がないと割り切ってます

手放したNETやCRWDが短期で急騰するような失敗も数多くあります


投資を始めた頃に自分が株式投資において基本戦略としてイメージしてたのは床が上がっていくイメージやダムの水のようなイメージ

床が上がっていくイメージはバリュー株でEPSが上がっていきPER的に今の株価水準ではおかしくなり株価の底が決算をこなすたびにどんどん上がっていく感じ、これを踏まえて未来のEPSを予測してこの底が上がりそうな企業に先回りして買いを入れてステージが上がっていくのを待つ方法

配当があるような企業なら将来受け取れそうな配当利回り的にもこの株価水準は安すぎるとか判断できたのでなお良かった

先ほどの2015年NISAはこの手法で爆益をとっている。上がり始めるまで時間は少しかかったが効果は絶大だった。頻繁に売買をしなくても特に兼業の投資家にはメリットがあると思う


もう一つのダムの水のイメージは保有株が上がったらダムが放水するように他のまだ上がってない銘柄にお金を移していくことこれは半分正解で半分不正解だったような気がする

それは株価がよく上がる銘柄はなかなか上がらない銘柄よりもさらに株価が上がっていくケースが多いから

優良株から優良株へのリバランスで急騰銘柄を売ってるのならまだいいのだが(ARKの売買記録を見るとそういうことをしてるなぁと感じる。一定の優良銘柄同士で出遅れてる銘柄に積極的に資金を動かしている感じ)

優良銘柄からただ安い銘柄に移してしまうとうまくいかないケースがこの当時は多かったし、ダメな銘柄から切っていくのはやはり多くの有名投資家がいってる通り基本だと思う

安い銘柄や最大手から同じ業界のシェアに差のあるライバルとかばかりに移していくとクズだらけのPFが出来上がってしまう

1番の銘柄が株価が上がってしまったから同業の2番手以降に投資する第2の○○への投資はよく見られるけど大抵上がったと思った1番の銘柄をその時に買っておいた方がさらに株価が上がりパフォーマンスが良かったというケースは多い

だからこのダムの水のイメージは注意が必要

下の図は面白いと思った。これもセクターごとのバリュエーションのダムの水のイメージだね

この考えは別のケースにも当てはまることができる

それは相場のトレンド変換

今の相場はちょっと異常で今後も続くかもしれないしなかなかイメージしにくいが今までの常識としてブルからベアやベアからブルなどのトレンド転換やたまに起こる大暴落からの回復やバブルが弾ける時などは

基本的に上がる時は大型株や有名人気株からまず買われそこが上がるとだんだん小型株に資金が流れてくる。もっと大きい流れで見ると最初にアメリカ株がまず買われある程度上がると資金がじょじょに新興国株に流れていく

下がる時は逆にまず小型株から真っ先に売られていき最後は大型株も大きく売られる。新興国株から売られアメリカ株に波及していくのが基本的な流れ

ただ昨年秋ごろからはかなり狂ってきて調整後の回復局面でも個人の買いで小型から買われたりすることも多いから難しくなっている

今までの経験で自分は調整時に買いたい本命の小型株があってもまず大型株で一儲けして本命に移して複利でぼろ儲けを考えそのように行動したけど本命の方が先に勢いよく上がってしまい結局本命を買い逃すという事態が多発した

今は個人のしかもイケイケの人たちが相場を牽引してるのでそしていったんできたその流れに多くの人が追随しだしたので経験者殺しの凄い相場になってる

上がりそうな企業に買いが入るので株が上がりそれを見て次々と後続組の買いが入っていくのでさらに株価が上がり凄い水準まで一気に上がっていく、逆にそういう株が下がりだすとどんどん逃げ足速く逃げるので長期のつもりで入った人でも短期の下落スピードに耐えられない人が売ってさらに株価が下がるということが実際に起きてる

自分が最初から長期期待で買ったLAZRなんかそれの最たる例な気がする。自分はLAZRは今の数字で弾いたバリュエーションなんて全く意味をなさないから最初から気にもせず、買って安いところで拾って今もHOLDしてるけど

そういった意味ではこのような上がるのは大型優良株や有名人気株からという今までの基本も通用せず、今後もどうなるか分からない状態で使える知識か分からないけど知った上で今の流れではそれは古い考えだから参考にしないとかは自由なので

各自好きに自分なりの投資手法を模索すればいいと思う。

バリューでもインデックスでもグロースでも高配当でも短期でも中期でも長期でも自分の好きなように自由にやっていいかもと最近は思ってます



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