PTONの決算を紐といてみた。
こんばんはPTONが凄まじい決算を叩き出してくれました。
僕はPTONに対して一貫して強気だったので今回決算の数字は自分の思っていた通りでしたが、次の四半期のガイダンスがぶっ飛んでいてそこに驚かされました。
ご存知の方が多いと思いますが念のためユーエスさんの決算速報とグリーディさんの決算速報を載せておきます。
決算後各金融機関も軒並みターゲットプライスを上げてきているようです。
この記事では今回の決算資料を読んでみて自分なりに気になった点をいくつか詳しく掘り下げて今後のPTONの見通しを考えていこうかなと思います。
PTONについては米国在住の投資家ともさんがYouTubeをシリコンバレーのやすさんがブログを早速アップしてくれてますね。仕事が速い。驚きです。PTONのことをあまり知らない人でも二人の情報に触れればどんな企業なのか強みはなんなのかよく分かると思います。
ともさんのYouTube
やすさんのブログ
二人の超優良な情報があるので決算の具体的な数字を中心に実際に見ていきたいと思います。
そうは言っても一応僕なりにPTONの企業としての強みについて気になった点をいくつかあげていきます。
まず、PTONのバイクやランニングマシンには大画面のタブレット型端末がついていて実際に人気のトレーナーなどの指導を見ながらワークアウトができます。
画面を見ながらワークアウトをする。これは皆さんよくご存知だと思いますがあれってストリーミング再生なんです。ストリーミング再生ってなんぞやって思う人もいるかもしれませんが今回のPTONのケースだとあらかじめ録画して保存したものを流しているのではなく同じ時間に実際にインストラクターがやってることをオンラインでリアルタイムで流しています。
つまり自分のお気に入りのインストラクターのレッスンを受けたければ午後の13時に1時間のレッスンが始まるのなら13時半に遅れてスタートしたら途中からしか受けれません。14時にバイクに跨ってもそのレッスンは受けられません。皆さんなんとなくオンラインだからいつでも好きな時間に好きなレッスンを受けられると思っていませんでしたか。
もちろんそういうサービスを売りにするところもあるし、一見便利な気もします。しかし、いつでも好きな時のサービスは後でやろうかとなりがちで自宅の録画機器にいつか見ようと録画した作品がいつまで経っても見られないという状況に陥りやすいです。
その点PTONのレッスンは逃したらいつでもってわけではないため自分のお気に入りのレッスンを受けたい場合、レッスン開始前から準備していざレッスンを受けます。まるで僕が日曜日の夜にやるべきことを事前に済ませまだ21時にならないのかと半沢直樹のドラマを待ち望むみたいなものです。
こういうところにもPTONの企業戦略のうまさが現れていると思ってます。一定の制限(あえての不便さ)を設けることでかえって利用が促されるわけです。
後はやすさんのブログでも言及されていたTAGSですが、とても面白いと思ってます。共通の話題を持った人たちがこのサービスをうまく使ってコミュニケーションを取りながらワークアウトをすることができる。
PTONのエクササイズでは数値とかを他人と競うこともできるので例えば70歳以上の持久力自慢というTAGSで老人たちが持久力勝負したり、ライバル関係にあるスポーツチームファン同士がヤンキース対レッドソックスというTAGSを作ってヤンキースチームとレッドソックスチームに別れてチームとして数値を競い合うとかもできるかもしれません。ヒートアップしすぎてやばいかもしれませんが。
このようなフィットネスサービスにおいてはどれだけユーザーがサービスの特色に入り込めるかという没入感は今後もかなり重要になってくると思います。既にバイクで景勝地の風景の中で実際に旅に出てその中を疾走してる感覚で没入感を与えたりしていて、今後もどんどん新しくユーザーにとってハマれるサービスを提供してくれる企業だと思います。
最近教えてもらったロンドンのボクササイズフィットネスのスタートアップのQuellですが殴った時の衝撃や手応えをウエアラブルを利用して楽しみながら運動をする面白い企業です。モンスターが出てくるゲームなんかに落とし込むと相当ハマる要素が高いかなと思います。こう言った小さな面白い技術を持った企業をM&Aしたり開発部門に予算をさいて新しいサービスを構築してユーザーの体験をより満足度の高いものにしていけば、ユーザーは普通のジムには戻らないと思います。
次に決算と少し離れますがPTONの人気と顧客満足度について、これも教えてもらった情報ですが、PTONのiOSの評価が328,436件もある中でレビューの評価が4.9です。
この規模のレビュー数で4.9は尋常ではなく普通は不可能ですがすごいですね。どんなレビューか見てみたいのですが日本国内からはアクセスできず残念ながらレビューの中身は見れませんでした。さすがにandroidはここまでの評価ではないようですが、フィットネス界のアップルの異名のとおりアップルユーザーにダントツの人気みたいです。
新製品のバイクもアップル製品との親和性が非常に高そうですね。アップルユーザーといえば新製品が発売されるたびに買い換える人がたくさんいますが今回の新型バイクでも似たような買い替え需要がいっぱい出ると製品も従来品より高額なため、さらに売上高は加速するかもしれません。現時点では分かりませんがマシン関連の粗利もよくなればさらに言うことなしですね。
簡単にするつもりでしたが導入部分でけっこう長くなってしまいました。続いて決算の数字を具体的に見ていこうと思います。
今回の決算で僕が最も気にしていたことそれはサブスクリプションの売上高です。バイクの供給が追いつかない状態であり売上高が順調に伸びているのはみんな知ってると思うので今回の記事は将来の成長ドライバーであるPTONのサブスクリプションについてのみにフォーカスしていこうと思います。
PTONのサブスクリプションについて決算前に僕が気になってたこと
・将来の売り上げ成長の要になって欲しいサブスクリプション売上高はどれくらいか?
・サブスクリプション売上高の全売上高にしめる割合はどれくらいか?
・サブスクリプション売上高のグロスプロフィットマージン(粗利益率)はどれくらいか?
・比較的誰でも手を出しやすいマシンを使わない安価なサブスクモデルのPELOTON DIGITALの利用者の伸びはどれくらいか?
・サブスクリプションの将来の見通しは明るいのか?
これから前編と後編に分けてPTONのサブスクリプションについて書いていこうと思います。前編で決算資料のデータからごく当たり前に導き出せることを書きます。多少の僕の主観も入りますが客観的なデータについて書いてきます。
後編はPTONの決算で判断の難しい部分(断定のできない部分)をある程度客観データから判断して僕の主観でこういうことではないか?と推測した考え方を書いていきます。
後編の方は当然僕の主観や一定のバイアスがかかったものとなっているので特に注意は必要でもし実際に投資判断に使うような時は責任は取れません(もちろん前編についても責任は取れませんが)ので最終的に各個人で慎重に精査して判断して欲しいです。
前編
現在PTONの発表しているConnected Fitness Subscribers(マシンあり)は109万人で前年同期比+113%でDigital Subscribers(マシンなし) は31万6,800人で前年同期比+210%です。どちらも猛烈に増えてますね。
サブスクリプションの売上高は$121.2Mで全体の売上高が$607.1Mなので全体売上高におけるサブスクリプション売上高の比率としては19.9%です。
ここ4回の四半期決算のサブスク売上高比率の推移としては
1Q 29.5% 2Q 16.5% 3Q 18.7% 4Q 19.9%となっており1Qから2Qにかけて大幅に低下してますが
サブスクリプション売上高の実際の推移は
1Q $67.2M 2Q $77.1M 3Q $98.2M 4Q $121.2Mと順調な成長を見せていて2Qの比率の大幅低下はサブスクリプションに原因があるというよりもバイクなどの製品売上高が閑散期からホリデーシーズンで急増した結果だと思われます。
前述の四半期ごとのサブスクリプション売上高のQtoQ(対前四半期比較)の成長率で見ると
1Q +10.2% 2Q +14.7% 3Q +27.3% 4Q +23.4%で力強く、本来売上高が上がっていけばいくほど同じ成長率を叩き出すのは困難になるのですが1Qで前四半期+10.2%だったのにそこから3Qまでで46%も上がった3Q売上高に対して+23.4%も伸びてます。
しかもコロナの影響で比較的安価なマシンのいらないPELOTON DIGITALのサービスの30日間の無料トライアル期間を3月16日から4月末まで90日間に伸ばしているので3月16日以降4月1日までに始めた人でそのまま継続してPELOTON DIGITALのサービスの有料会員となった人は1ヶ月分しか支払いしてないし、4月から無料トライアルを始めてその後有料会員になった人は今回の決算では無料トライアル中なのでサブスク売上高に何も貢献してない小状態で+23.4%ものQtoQ成長率を叩き出してるわけです。
次にグロスプロフィットマージン(粗利率)について見ていくと
サブスクリプションモデルの粗利率ですが1年前までの不安定な数字と比べて直近4四半期はいずれも55%を超える水準に上がっていて安定してきており、しっかりと定着してきた感があります。
一応ここまでいろいろと見てきましたが現状サブスクリプションの売り上げの貢献度は全体売り上げの20%程でPTONは生産の追いつかない製品からくる売上高中心で業績を伸ばしてます。今回サブスクリプションに特化して数字を拾いましたがPTONの将来を語る上でとても重要だと思ってます。
PTONの現在の株価は84.04$(現地2020年9月11日終値)です。直近の売上高$607.1Mの4倍をもとにPSRを弾き出すと
84.04(現株価)×283,232,233(発行済み株式数)÷607.1(直近の四半期決算の売上高)×4(一年にすると)=9.801.....
となりPSRは約9.8倍で直近売上高成長率+172%で会社発表の1Qガイダンスの予想売上高の中央値の成長率+218%で今期黒字転換している企業にしてはずいぶん控えめな印象です。他のSaaS銘柄とかがもっと低い成長率で平気でPSR30倍とかの水準で買われていたりしますからね。
このPSRがある程度上がった位置まで買われるためには解約されない限り利用者の増加に比例してコンスタントに売上高が増えていくサブスクリプションの売上高の増加は非常に重要です。ある程度の買い替え需要もあるかと思いますが一回売り切りのバイクなどのマシーンからくる売り上げは額も大きいものとなりますが投資家にとっていつか需要がなくなる時がきて落ち込むと考え一回売り切り製品が原動力の収益構造だとSaaS銘柄などに比べてPSRが上がっていかないのはある程度は仕方ないことです。
とはいえPTONは利用者の人数の増加がすごく、顧客満足度が高いためサービスの解約率が極端に低いのでサブスクリプションの売り上げが伸びる要素としては理想的で最近の粗利率を見てもサブスク分野は安定して収益をもたらしているので今後が楽しみです。
先ほど言及した無料キャンペーン期間の90日間を終えた継続利用者の数字が加算されるのも次の四半期からで次の決算では3月16日以降4月1日までのトライアル加入者が1ヶ月分だったのが3ヶ月分、4月2日以降4月30日までのトライアル利用者で継続してる人が0だったのが3ヶ月分、5月1日のトライアル利用者で継続してる人が2ヶ月分だったのが3ヶ月分、5月2日から5月31日のトライアル加入者が1ヶ月分だったのが3ヶ月分、6月1日から7月1日の人が0だったのが3ヶ月分、7月2日から8月1日の人が0だったのが2ヶ月分、8月2日から8月31日の人が0だったのが1ヶ月分のPELOTON DIGITALのサブスクリプション料金が一気に計上される決算になります。低価格モデルなので単価は低いですがある程度のインパクトは期待できます。
つまり特需特需と騒がれてますがPELOTON DIGITALに関していえばまだ全然特需の部分は計上されていない数字です。バイクなどを利用した通常モデルのサブスクリプションについてもコロナきっかけでバイクを急遽注文した人に製品が時間を置いて届いて1ヶ月間無料お試しがついてそれから計上なので製品部分の代金は注文時で完了し前回決算(3月にクレジットなどで購入した人)から特需の恩恵を受けているにしてもサブスクリプションの売り上げ特需については次の決算あたりから計上されるはずでそこら辺も会社が出した驚くべきガイダンスの源になっていると思います。
そうすると次の決算はサブスクの売上高で大きなサプライズがある可能性が高くサブスクの売り上げが伸びることで将来への業績の見通しがより見えやすくなりPSRも見直しが起こる可能性が高くて注目です。さらに製品も供給が追いつかない状況で売れてますし、決算資料にあった年内完成予定の台湾の新工場建設で供給量が大幅アップすることや新製品の買い替え需要も考えるとまだまだ製品での成長の鈍化は起こりそうになくその間にどんどんとサブスクリプション収入は利用者の増加に比例して増え続けるのでしばらくは業績面の心配はなく安泰かなと思ってます。
ここまででも十分に凄さが分かりますがここから後編です。ここから先は僕の推測によるところがとても大きいので注意してください。(この件で後で調べてみて予測について見直すべき点が出てきました。見直しの部分は9月15日追記分としてこの記事の最後に追記します。)
(9月19日カンファレンスコールの記事を読んでみて、若干の見直し。見直しの部分は9月19日追記分として巻末に記載します。)
決算資料を見ていて分かりづらかった点がいくつかあります。現在の決算期間中ではマシンを使ってないPELOTON DIGITALの無料トライアル中の利用者は数多く存在し今後の売り上げを大きく左右する可能性があるわけだがマシンも買ってないしお試し期間中なので料金を払っていない。これらの人は決算資料中でどのようにカウントされているのか?ということでした。
前編でDigital Subscribers(マシンなし) は31万6,800人で前年同期比+210%です。と書きましたがこの前年同期比3倍以上のDigital Subscribers(マシンなし) の数字は無料トライアル中の人数を含んでいるのか?というところがとても気になりました。
結論から先に言うとおそらく無料トライアル中の人はこの数字にカウントされてません。実はDigital Subscribers(マシンなし) と書きましたが決算資料には頭にもう一つ単語がついてます。
paidです。
・Connected Fitness Subscribers(マシンあり)は109万人。ここに関してはマシン代は支払っていて完全に正式な利用者ですよね。この109万人がマシン購入後のサブスク無料期間の人を含んでいる数字なのかは正直判断できませんでした。
・paid Digital Subscribers(マシンなし) は31万6,800人。これは単純に考えて現在既にトライアルを終えて実際に支払いが始まってる人をカウントしているのだと思います。
・total Membersが310万人。これはおそらく無料期間中を含めた全部の会員数なのではないでしょうか?
3つを見比べると上2つの合計が1,406,800人でtotal Member数と大きな開きがあります。もしこの開きが現在無料トライアル中のPTON予備軍の数をあらわしているとすると1,693,200人ですごいことになります。もしトライアル中の人数がこんなにいるとして当然無料トライアルでやめてしまう人もけっこう多いかもしれません。逆に高額なバイクを買う前にPELOTON DIGITALでアプリなどの使い勝手を確認してからバイクを買って高額なサブスク収入を将来もたらしてくれる人もいるかもしれません。
そもそもPTONの解約率は0.52%で当然有料サービスの解約数をあらわしているはずで無料期間中にお試しをやめる人までカウントしてません。そう考えるとpaidもついてるので少なくともpaid Digital Subscribers(マシンなし) は31万6,800人に無料期間中のものは含まれず、もしかすると莫大な数のPELOTON DIGITAL無料トライアル組が今後とんでもない数字を叩き出す可能性を秘めているかなと思います。
無料トライアル組が160万人以上はさすがにって感じもしますがちょうどPELOTON DIGITAL無料トライアル90日間延長期間を終えたばかりの現地5月4日発表の3Qの決算資料で注目すべき部分があります。
3月16日〜4月30日の無料トライアルにサインした人110万人以上。
後編の予測について確証は持てませんが、個人的には「あると思います。」
以上PTONのサブスクリプションに対する考察でした。
ちなみにこの分析を基に投資した結果がこれです。みなさん慎重にいきましょう。
おまけ
明日の株価は決してわからない。 作詞 3年B組 弱小劣等高値掴み投資家アキ45
とどまることを知らない売りの中で
いくつもの移りゆく業績を眺めていた
愚か過ぎて消えた帰らぬドルの面影を
すれ違う注文に重ねたりして
無邪気に株を買いまくる程
何もかもを欲しがっていた
上がり過ぎた後の今のテスラでさえも
投げ売ることさえできずに今日も痛みを抱き
夢中で買いまくるけれどもまだ明日は見えずに
儲けも配当もないまま孤独な投資は続いていく
株は悲しいくらい売られてゆく生きもの
落とされる暴落も寂しい過去も
今より前に進むためには
決算を避けて通れない
そんな風にして株価は今日も回り続けてる
果てしない闇の向こうに oh oh 手を伸ばそう
誰かの推しを買ってみても oh oh Tomorrow never knows
赤字のまま僕はゆくのさ誰も知ることのないところへ
uh
業績だけじゃ選ばれない
別れを選んだ株もある
再び僕らは投げるだろう
このやばい地合いのどこかで
果てしない下げの間に oh oh 手を離そう
癒えることない痛みならいっそ損切って
少しぐらい手を出していいさ oh oh 夢を描こう
誰かの推しで買ってみても oh oh Tomorrow never knows
握ったまま僕はゆくのさ誰も知ることのない高値へ
woo... oh...
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前回好評で60のスキをいただいたZoomの決算記事はこちら
それではこの辺で終わりにします。この記事を見て良かったと思った人は帝愛グループの地下に潜ってペリカを稼いできて100ペリカ程のサポートしていただけると幸いです。
なかなか地下から戻れなくなるのでキンキンに冷えたビールは計画的に
僕は明日からの米国市場に備えて帝愛グループのカジノに行って、沼で軍資金を増やしてきます。
9月15日0時05分追記
シリコンバレーのやすさんがPTONについてYouTubeで動画をアップしてました。PTONへの抑えきれない愛が溢れてる内容でした。4月14日からPTONを買っているということなので4月3日の僕とほぼ同時期の参入です。
今から考えるとめちゃくちゃ美味しいですね。
9月15日追記
サブスクリプションについての後編の部分で
・total Membersが310万人。これはおそらく無料期間中を含めた全部の会員数なのではないでしょうか?
と記載しましたが今までの累計登録者数の可能性が高いと思われます。それに関連して以下の部分は計算が成り立たなくなりますので無料トライアル中のPTON予備軍の数字はこのデータから予測不能になりました。
3つを見比べると上2つの合計が1,406,800人でtotal Member数と大きな開きがあります。もしこの開きが現在無料トライアル中のPTON予備軍の数をあらわしているとすると1,693,200人ですごいことになります。
その累計登録者の可能性が高いという予想の根拠として最後の部分に以下のように書きましたが
現地5月4日発表の3Qの決算資料で注目すべき部分があります。
3月16日〜4月30日の無料トライアルにサインした人110万人以上。
文面を見ると明らかに新規無料トライアル登録者が110万人以上いたと見て取れます。しかしTotal Memberを無料期間中を含めた全部の会員数とすると2Q~4Qの期間でこの数字を超えた数の増加がなくては矛盾します。
以上からTotal Memberは創業当初からの累計有料会員数ではないかと思いました。つまり累計の有料会員の数と現在のサブスク利用者の数を用いて引き算をしても無料トライアルの数は弾き出せないという結論です。
無料トライアル数をある程度予測する術はなくなりましたが3月16日〜4月30日の無料トライアルにサインした人110万人以上という記述から相当数の無料トライアル登録者は存在するのは間違いないと思います。
それらがトライアル終了後にマシン購入に多く流れてくれれば理想的。マシンなしでサービス継続でも悪くないかなと思ってます。
以上、追記分でした。決算の数字の読み込みが甘く見落としていた点があったことを深くお詫びします。もともと後編は多くが僕の推測をベースにしていて注意が必要なものだったので温かい目で見ていただけると幸いです。
今回の追記分に関しても誤ってる可能性もあるので参考程度に思って各自で判断をお願いします。
9月19日追記
前回の追記でTotal Memberが創業時からの累計有料会員数ではないか?と予想しましたがカンファレンスコールを確認したら現在の会員数とのことでした。
ペロトンは家族用の料金設定もあり家族会員もアカウントを作れて利用できるので料金の加算のない家族会員+トライアル組も含めてこの数になるのかなぁと思いました。
それでもまだ無料トライアル110万増なのにTotal Memberの2Qから4Qの数の増加が110万人に満たないという謎は残ったままですが。一応この110万以上の増加がペロトンアプリのDL数の増加という可能性も考えました。その場合、複数デバイスでDLすれば数はものすごい増えるので。ただDLの増加の場合
over 1.1 million people have signed up for our free trial
って表現にはならないかなと思っていて、その点も不確定です。
反対にカンファレンスコールで確認できたのは決算発表時の時点でDigital Subscribers(マシンなし)の人数が50万人に達したということ。決算の数字が31万6800人だったのでざっくりな数字で18万人強の増加です。110万人の無料トライアルがいた割には物足りない数字になってます。
通常時と違って最初からこのコロナ期間に無料期間中だけやってみようかなというお金のない層が多かったかもしれません。とはいえ50万人として今回決算の31万6800人と比較して9月途中で57.82%の増加。次の決算のDigital Subscribers(マシンなし)のYtoY及びQtoQの数字の成長はかつてないものになるのは確実です。
今回の追記分についてまとめると
・Total Memberはやはり最初に予想していた有料会員と無料トライアル中の会員の数の合計に料金の発生しない家族アカウントを足したモノではないか?
・決算発表時点でDigital Subscribers(マシンなし)の会員数は50万人に達しており、次回決算で記録的な増加幅を見せるのは確実。
以上9月19日追記分でした。