バセドウ病は静かに近づいてくる➄

僕がバセドウ病で経験した体調の変化というものは、ネットや書籍で書かれている症状のほぼすべてを網羅しているといっても言い過ぎではないと思う。

この症状についてはバセドウ病と診断される前から発症していたものと、バセドウ病の診断が下った後、時間が経ってから発症したものとに分けることができる。

まず、体に異変が現れたのは背中一面に現れた蕁麻疹だった。

だがこの蕁麻疹についてバセドウの症状か否かを医師に尋ねたところ明確な返答を得ることが出来なかった。書籍に目を通してみても蕁麻疹がバセドウ病の症状の一つであると記載されているものはなかったように記憶している。

この時期は仕事上の新しい役割を任命されてから1~2ヶ月と日がまだ浅く、不慣れな活動による慢性的なストレスの症状の一つであったのかもしれない。

いずれにしても蕁麻疹がそれまでの体調の変化の第一段階であったことには変わりがなかった。

次に目に見えて変わってしまった点というのが”体重減少”である。
体重減少とはいっても、お腹は空くのである。
この当時は普段の何倍もの量を食べていたと思う。
というかずっと食べ続けていた。
朝・10時・昼・3時・夕・晩・深夜・深夜・深夜・・・
本当にこんな感じのサイクルといっても間違いではない。

なのに体重は減少していった。

それまでは75キロ辺りを行ったり来たり。
決して痩せてはいない方だった。
ところが、この後、救急車で運ばれることになる半年前辺りから体重が激減していった。

最終的に記憶している最低の体重は・・・
58キロだった。

減量しての58キロならば痩せて良かったね!となるのかもしれない。
だが、今回の激やせは一目見た瞬間、他人の目から見ても痩せて良かったねとは言えない状況だったと思う。

なぜなら一瞬でこの人病気だなとわかるレベルのやせ具合なのだ。

僕は自分の体とは毎日付き合っているので多少の体重の変化には気づきにくいかもしれないが、そんな僕でさえ異常なほどのやせ具合に心配になってきた。

肩の骨・あばら骨・やせ細った手首・骸骨のような脚・やせ細った頬・・・鏡に映る自分がまるで自分とは信じられないレベルまできていた。

こうなるともう手遅れだと自分で勝手に思い込み病院へ行くことを拒否しだした。

この激やせから、そう遠くはない日常生活の中で様々な体調の異変を起こしていった。

バセドウ病は静かに近づいてくる⑥ へ続く!

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