11/19 福島11R みちのくSを考える

 推し馬ルクルトが11/19の福島11R みちのくSに出走確定しています。
果たして勝つ可能性はどれほどか。。

11/19 福島11R みちのくS 3勝C 芝1,200m

みちのくS 出走馬 スマート出馬表より

・出走馬短評(独断と偏見による)
・ルクルトと馬場について
・枠順決定後の所感、隊列
・印・買い目
・レース回顧編
・ルクルト回顧編


出走馬短評(独断と偏見による)

 ルクルト以外の出走各馬の短評を、思い切り主観で書いてみようと思います。冒頭は馬名、騎手、福島芝1,200成績です。
※地方馬ダイセンハッピーを除く。

オルダージュ(先行) 藤懸 (1,0,0,3)
 前走テレQ杯組で自身は33.3-35.1のラップで8着。9番枠から好スタートを切る。終始押し気味ではあった。直線では勝利したセルフィーの後ろを通っており、外目馬場は恵まれた。今回斤量が+3㎏の57㎏ではちょっと厳しい印象を受ける。

クリノマジン(先行) 小沢 (1,0,0,0)
 3歳馬。福島、中京、小倉の芝1,200mを3連勝して臨んだ前々走テレQ杯では、自身(33.5-34.4)のラップで2着。オルダージュをマークしつつ好位から脚を伸ばした。前走豊明Sでは先行できず0.8秒差8着(34.5-33.8)だが、レースセンスは高い馬。

グレイトゲイナー(先行) 丸山 (0,1,0,1)
 前走芦屋川Sは内有利馬場であまり見せ場なく12着敗退(34.0-34.6)。ただ7走前のテレビユー福島賞(2021.7.3 クッション値8.4)では開幕週のメインレースながら差しの決まる流れ(33.0-35.3)を2着(33.7-34.6)していて、後に今年のキーンランドCの勝ち馬となるヴェントヴォーチェにも勝利。戦績からも上がりのかかる馬場では好走している。約半年振りの休み明けがどうか。

サトノシヴェルニー(先行) 泉谷 (0,0,0,0)
 前走豊明Sでは先行できず1.2秒差12着(34.1-34.6)。3勝Cに昇級して2戦は2桁着順が続き、今回斤量が+3㎏の57㎏は持ち前の先行力が活かせず厳しいと思う。

ショウナンバービー(先行) 団野 (0,0,1,1)
 前走セプテンバーSでは距離延長ローテだったが、外枠のためかやや中団から差しの競馬で0.4秒差5着(34.2-33.8)。内前が恵まれる競馬で好走したといえる。ただ、先行してこその馬であることは戦績から明らかなので内枠を引きたい。団野騎手への乗り替わりもプラスといえそう。

スイートクラウン(逃げ・先行) 小林脩 (1,1,0,0)
 前走豊明Sでは外目14番枠から先行するも大敗(33.9-36.1)。この舞台・騎手で1勝Cを勝利も49㎏でのもの。2,3走前は着順ほど負けてはいないが55㎏ではさすがに厳しいか。

スンリ(先行) 秋山稔 (0,0,0,0)
 今年3月に3勝Cに昇級後、常に上位と差のない競馬を続けている。前走の北陸S(33.8-34.8)では、自身はフラットな流れ(34.3-34.3)を刻み勝ち馬にしぶとく食い下がった。前々走の豊明Sではやや中団に控える形になったが上がり33.6の脚で3着と差しに回って新たな一面も。背負いなれてはいるものの斤量+3㎏が鍵になりそう。

セリシア(先行) 角田大 (0,0,0,1)
 前走セプテンバーSでは(34.0-33.8)の競馬。鞍上鮫島駿騎手の好騎乗もあり、道中は中団イン追走から直線やや外に出して3着。決め手勝負では分が悪いので、いかに好位を取れるかがポイント。

ダノンシティ(差し) 菱田 (0,0,0,0)
 3走前の佐世保Sでは、ラチ沿いを捌いた先行馬がワンツーするところを、馬群の大外をぶん回して3着と強い競馬だったが、ここ2走が案外な結果に。初の福島芝1,200mも米国型で固められた血統が向くとは思えないが。。

タマモティータイム(逃げ・先行) 亀田 (0,1,1,1)
 もともとこの馬が出走してくるレースはほぼ確実にハイペースになるレースクラッシャーだったが、前走レコードの出る重賞CBC賞で、軽斤50㎏・下り坂発走の小倉芝1,200mで前に行けず中途半端な競馬をどう評価すべきか。以前ほど行きっぷりは良くないが、昨年のこのレースは馬場・枠を味方に5着している。内枠は必須。背負いなれてはいるものの、前に行ってこその馬で斤量+3㎏はマイナスだと思う。

ダークペイジ(先行) 荻野極 (0,0,0,0)
 前走豊明Sでは(33.7-34.3)で好位3番手からラスト1Fで失速した印象を受ける。キャリアの浅い3歳馬ではあるが、急坂を苦手にしている可能性がありそう。血統面では不安なく、福島芝1,200mをこなす可能性は十分ある。クリノマジン同様レースセンスは高いと思う。ルクルトと同じ吉村圭厩舎。

テイエムトッキュウ(逃げ) 北村友 (0,0,0,0)
 父ロードカナロア×母父サクラバクシンオー。とにかく名前負けしないスタートダッシュが武器で、ここ6戦(その内4走は33秒台で、近2走斤量57㎏で)逃げている。橘Sや葵Sでは足りなかった(中京の急坂も要因の一つ)が、1,2勝Cを快勝(2走前はCBC賞勝利の同じ勝負服テイエムスパーダ)。鞍上の北村友騎手も(2,1,0,0)と相性良く、間違いなく逃げの手。右回りの平坦コースのここも圧逃する可能性十分あり。枠も問わないタイプで内枠なら万事休す!?

ブルースピリット(先行) 中井 (0,0,0,0)
 前走阪神芝1,400mの水無月S。1,400mを中心に使われ、前走はハイペースを追走で一杯一杯な印象を受けた。ミドルペースの1,400mではそこまで崩れておらず、1,200mへの対応をどうみるか。「前走先行の距離短縮ローテ」なら差しに回っての一発はありうる。500㎏近い大型馬なので中井騎手との相性は良さそう。

レノーア(先行) 横山琉 (0,0,0,2)
 近2走先行するも、1年以上も1秒差の大敗続き。4コーナーで一杯一杯の状況で、6歳牝馬ならお母さんになりたがっているのかもしれない。さすがに一変の可能性はないと思う。


ルクルトと馬場について

では、ルクルトが好走できる条件をチェック。

①上がりのかかる「タフな」内荒れ馬場+スパイラルコーナーのコース(先行馬は全部脚が止まる、開催最終盤
②全体時計でも高速馬場ではないこと
③前崩れが確実となるハイペース(多頭数で、先行馬も多い必要あり)
中~外枠発走(結局最後は外から差すため)+外枠主導の隊列(馬群が凝縮しやすく、外枠の差し馬は位置がとりやすくなる)
テンでの追走力が求められないコース(ルクルトには追走力がないため、余力のある先行馬や好位差し馬と、直線だけで前半の差を埋めきれない)
⑥鞍上が主戦である斎藤新騎手(手の内に入れている感がある)

競走馬ルクルトについて考える

ルクルト(追込) 斎藤新 (2,1,0,1)
 前走テレQ杯は(34.5-33.9)で、14番枠から後方追走で伸びない内でやや詰まりながらの11着。富田騎手は残念な騎乗でした。ただ外から追い込んでも、直線真ん中好位から上がり最速で抜け出した勝ち馬セルフィーには敵うはずもなく、良くて掲示板だったでしょう。ルクルトは下り坂発走の小倉芝1,200mでさえテンのスピードがでない泣 せめて別府Sから枠の差で逆転できると思っていたグランレイは抜いてほしかったですが。

 まず、ここまでのルクルトの戦績で、私AKHRはルクルトが好走できるのは福島芝1,200mだけしかないと結論付けております。なぜなら他のスパイラルコーナー、小回りコースなどでも、主にダイワメジャー産駒ミッキーアイル産駒ロードカナロア産駒が幅を利かせているから。おまけに新種牡馬のビッグアーサー産駒まで出てきてますし。スピード溢れるこれらの血統に対し、唯一、反主流馬場が顕著になる可能性を秘めているのが、馬場が傷みやすい福島芝コース(もちろん土砂降りの小倉とかだと話は違いますが)で、欧州血統馬が太刀打ちできる舞台(ロードカナロアもキングマンボ系で万能ですが、「タフさ」を問われる場合にはそれを上回れる)なのです。
 今回、多頭数かつ先行馬も多く、特に先述のテイエムトッキュウの存在でハイペースは間違いないでしょう。ルクルトには主戦・斎藤新騎手が騎乗します。差し脚ではここ12戦にわたって上がり3位以内を続けており決め手はここでも上位。あとは外枠を引けば、、といいたいところですが、、

 私は上記の通り、昨年の傾向通りだと逃げ馬テイエムトッキュウが行き切って終わる可能性が高いとみています(競馬はポジション差を争うので、33秒前半で入って後半35秒を切るとすると、後ろからは物理的に間に合わない)。
 つまり最大の敵は(馬群を凝縮させる)荒れた3,4コーナーをカバーしてしまうコース替わりです。前年ルクルトは開催3日目2021/11/13の会津特別を2着好走していますが、そのラップは12.0-10.3-11.2-11.8-11.7-12.5(33.5-36.0)と2.5も前傾で、内荒れ馬場だったことが大きく影響しています。ところが開催5日目2021/11/20のみちのくSでは、12.2-10.4-10.7-11.5-11.7-12.8(33.3-36.0)と2.7も前傾ながらデトロイトテソーロが直線きわどくも逃げ切ってしまったのです。これはどう考えてもコース替わりの影響です。
 となると雨には期待できそうにないので、ルクルトにとっては内の馬場が思った以上に速く傷む(11/19当日は11Rまでに、そこそこ多頭数で3,4,5,7,9Rの芝の競争が組まれています)ことや、騎手心理が働いて(7,9Rで先行有利決着となることなどで)想像以上のハイペースで、さすがにバテて前が止まるといったことを祈るほかありません。
 あとは、やはり枠順も非常に重要です(馬場想定から、内枠の差し馬は展開が向いても、垂れる先行馬や馬群を捌く必要があり、短い直線で一瞬でもブレーキを踏むとお終いが、もう1週早ければという思いをどうしても抱いてしまいますね。。
 ルクルト以外では、クリノマジン、グレイトゲイナー、ショウナンバービー、スンリ、ダークペイジ、テイエムトッキュウに注目しています。

 直線は必ず追い込んでくれるはず。がんばれ!ルクルト!


枠順決定後の所感、隊列

 上記の通り内差しは不利だと思っていたのですが、縦長隊列で内荒れ馬場でもなければ、ごちゃつかないのでイン差しが効く可能性はありますね。

 ・内枠主導の縦長隊列濃厚。
 ・②は他馬を圧倒するスピードで絡まれそうにない。
 ・②④①あたりでは逃げ先行決着もあり得る。
 ・中枠勢は⑨<⑪<⑩で評価。
 ・⑤は道中ラチ沿い後方になりそうで外に出すタイミングが重要だが、正直厳しい。

といった所感を持ちました。

隊列も下記のような感じを想定。

     ⑯⑮⑨⑪
      ⑬ ⑭
 ⑫⑤ →   ⑥③⑦⑧→④①→→→→→→

②は急坂が弱点の可能性もありますが、この舞台なら圧逃して持ちこたえられるとみます。⑩も同様に急坂が苦手とは思われますが、中枠から好位を取れるはず。①④の前残りは前走比の斤量面も加味して可能性薄いと判断。②が作り上げたリードを直線で後続勢がどれだけ詰められるかのレースになりそうです。⑤もチャンスゼロではないですが、追走力がないのと斎藤新騎手が外マクリ差しを得意とするタイプなだけに。。ただイン突きで新味を見せてくれれば、とも思っています。


印・買い目

◎②テイエムトッキュウ
○⑩ダークペイジ
▲③ブルースピリット
△⑪セリシア
△⑥グレイトゲイナー
△⑨クリノマジン
☆⑤ルクルト

単勝:② ※5倍以上が望ましい
単勝:⑤(推し馬の応援単勝馬券は買え!)
馬単:②→⑩③⑪⑥
3連複FOR:②-⑩③⑪-⑩③⑪⑥⑨⑤
3連単FOR:②⇒⑩③⑪⇒⑩③⑪⑥⑨⑤


レース回顧編

みちのくS 結果

 いやーまったくもって的外れな予想をしておりました。悲しいことですが振り返りましょう。。⑧スイートクラウンは競争除外。

ラップ:12.1-10.4-11.1-11.9-11.9-12.3 1:09.7(33.6-.36.1)

◎②テイエムトッキュウ ⇒ 13着
○⑩ダークペイジ ⇒ 1着
▲③ブルースピリット ⇒ 5着
△⑪セリシア ⇒ 9着
△⑥グレイトゲイナー ⇒ 11着
△⑨クリノマジン ⇒ 4着
☆⑤ルクルト ⇒ 8着

6着のタマモティータイムまで僅差で、「好位外差し決着」という結果に。唯一良かったのは⑩ダークペイジの対抗評価くらいです。あとはそもそも「内前決着」という前提が間違っていたといえます。

みちのくS 前半3F

 テイエムトッキュウのスタートはいつもポーンと飛び出すのですがやや勢いがありませんでした。とはいえテンの速さは抜けているので枠を活かして楽な感じで逃げの手を打ちます。ただ前半3Fで思ったほど後続に差をつけられておらず(私の中では2,3馬身くらいは引き離すと思っていました)、3,4コーナーで脚を取られるような動きが見受けられました。そのあとの直線で北村友騎手は明らかに追うことを止めています。故障が頭をよぎったのか定かではありませんが、こうなっては仕方のないことです(競走中止せずゴール入線しているので少し納得いかないところもありますが)。今回のテイムトッキュウは休み明け、昇級戦、初のタフな福島の馬場が堪えたのだと思います(私としてはそれでも出遅れなければ大丈夫かなと考えていました。スタート自体は悪くなかったと思います)。

みちのくS 直線入口

 3,4コーナーで勢いの鈍ったテイエムトッキュウに対し、先行好位勢が差を詰めて直線入り口では馬群が凝縮しています。私の隊列予想もそこまで悪くはなかったと思うのですが、勝ち馬に次いで実際に好位を取ったのは2着⑯スンリ(秋山稔騎手)、3着⑮ショウナンバービー(団野騎手)で、4着クリノマジン(小沢大騎手)、9着セリシア(角田大騎手)と想定が逆でした。

    ⑤   ⑨⑯⑮
    ⑬⑭  ⑦ ⑪⑩
 ⑫→→→→→→→→③⑥④①→②

 馬場もラチ沿い3~5頭目から外が伸びる状況で、ここから直線ゴールまでポジション差の埋め合いでした。好位で流れに乗った、ルクルトと同厩舎ダークペイジは荻野極騎手が完璧な騎乗だったと思います。枠による差を積極的な騎乗でカバーした秋山稔騎手、団野騎手も好騎乗でした。スンリは3勝C突破は時間の問題といった感じ。ショウナンバービーは種牡馬辞典の特徴のままでした。「内枠を引きたい」とか言う私のクソコメントは、同じく「団野騎手への乗り替わりもプラス」というコメントで帳消しにしておくれやす。。


ルクルト回顧編

 ルクルトは0.3秒差8着に終わりました。おつかれさまでした。
ルクルト自身は1:10.0で走破しているので、上がり3F34.6から逆算するとテン35.4で入っていることになります。最後方待機からの直線に駆けるタイプなだけに、展開が向かないことにはどうしようもないのですが、この着差を考えれば外枠なら上位入線はありえたのではないかと思います。

みちのくS 直線入口2 右端にポツンと離れているルクルト

 ルクルトだけ1,250m走っていたと思います。画像のように大外ブン回しだったのは残念ですが、内にいてもインを突けるはずがありませんでした。やはり「タフな」「小回り」「外差し」のルクルトなのです。

福島中央TV杯 直線入口

 福島中央TV杯のようなもう少し3,4コーナーで押上げが効く馬場(やや内荒れ)状態で、4着のクリノマジンの位置が取れていれば、という感じです。それにしてもルクルト、上がり最速は譲らないマン(これで13戦連続上がり上位、内10戦で最速をマーク)になってしまったがために、そこが戦績で目立つことから過剰人気(今回も6,7番人気くらいと思っていたのですが4番人気。とりあえず差し決着想定なら買っておくか層は一定数いると思うので)となってしまい、妙味がなくなってしまいました。
 ただ、私は今後も推し続けたいと思います。もう福島芝1,200mの3勝Cのチャンスはかなり少ないですが、オープン入りできることを祈って。

ルクルトの近走競走成績抜粋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?