過去の話1

※虐待要素もあるので注意


とある話を見た。

『暴言も冷却な態度も虐待だ』

その言葉を見たとき、両親が離婚する前の出来事を思い出した。









父親(だった人間)は酒とギャンブルに溺れてた二重人格者だった。ある日は本当に優しい人で、またある日は母親に暴言を言ったりしていた。

母親には「ブス」「8頭身の女と付き合いたかった」「デブ」等を言いまくっていたそうだ(本人談)

私には姉がいるが、父親は姉には良い顔をしていた。姉にだけは優しかった。でも私には暴言や横暴な態度をしていた。

ある日、部屋を変える約束をしていたので、それを思い出して父親に話すと、父親の態度が豹変して姉と一緒に変える部屋にあったベッドをリビングに運び出して私を変える予定の部屋に閉じ込めたり。

姉の父の日のプレゼントは取ってあったのに私が渡したものは使われずに翌日ゴミ箱行きだったり。
挙句の果てには、酔っていた父親のそばで寝転んで宿題をしていた時に急に怒り出して

「お前(私)は○○(私の母)が産みたいって言うから仕方なく産ませてやったんだ!俺は●●(姉)だけで良かったのに!お前(私)を○○(母)が産んだときなんて汚い胎盤見せられた!!!」

と暴言を吐き出した。
小5の私にとっては突き刺さる言葉だった。つまり私はいらない存在であることが血の繋がった家族であるはずの父親の口から伝えられたのだ。

あまりの出来事に驚いてしまったが、その時は母は仕事でおらず、姉と母と出かけているときにそのことを告げた。

その後日も、父と母の喧嘩に巻き込まれた際に、「やめて」と口で伝えることができずにいた私は紙に『けんかはやめて』と書いた。母はそれを見てはっとした顔をしていたのは覚えているし、父がその紙をぐしゃぐしゃに丸めて私に投げつけてきたのも覚えている。母はその時に離婚をしようと思っていたらしい。

離婚を本当にしようと思った日は、姉の卒業式の日に自分(母)の持病が悪化して救急車で病院に運ばれた日だった。そのときは母方の祖父母と、父が駆けつけていたが、父は母に酷い言葉を投げつけていたらしい。お前の体調管理がなってないからだとかなんとか。
(当時、私は病院の廊下にいたので、緊急外来にいた二人の様子はわからなかったので後日に聞いた)

父は仕事をすぐにやめる人間で、父の親友のYさんの紹介で入った店も、職安で紹介された店もすぐにやめていた。それでいて毎日朝から酒を飲み、金がなくなれば娘のお年玉すら盗んでギャンブルに金をつぎ込んでいた。そんな父の代わりに熱が出ても働いた母に体調管理がとかそんなことを言う資格は無いと私は思う。

そのあともずるずると生活は続いていた。

だが、家で事件があった。
事件と言ってもおおごとではないけれど、私が小学6年生の夏の日だった。
父がアルコール中毒症状でてんかんを引き起こした。私の通う小学校で当時プール日があった日。お昼ご飯を母と父と私で食べていた。父が突然唸って白目になって、口から泡を出していた。

母は父が舌を噛まないように、口に指を入れて、私に割り箸を取ってくるように告げた。
私は突然のことに焦って割り箸を取り出しに行った。

ここで割り箸を渡さなければこの人は○ぬのでは?
こんな生活から解放されるのでは?
お母さんも苦しまずに済むのでは?

私は割り箸を手にして母に渡さずに口を震わせながら

「そのまま舌を噛みちぎって○んでしまえばいいのに」

と発言した。
小学6年生にしてその言葉を吐き出すのは、今思い返してもすごいなと思う。

母は私の発言を聞いたが、母は取り乱さずに落ち着いた声で割り箸を渡すように私に告げた。私も我に返って、割り箸を渡した。

今思えば母のこの行動に理解ができた。当時の私ならなんでと思っていたけど。

その一週間後当たり、両親は離婚届を出した。離婚届けを出す前に乱闘していたので、私と姉は二階に隔離されていたけど、声や音は響いていたり。

…という話を母と先ほどしていた。
あれは本当に虐待の部類であったと。
もしかしたら、あの男も発達障害があって、似ていた私に同族嫌悪があったからだったかもしれないと話したり。だが、同族嫌悪だったからと言って血の繋がった娘を攻撃する必要は全く無いと思う。


「私も暴言を吐かれた。本当に嫌な記憶であるし、これからも思い出すことはたくさんある。それでも、これから先ああいう男に引っかからないように、私みたいに悪い例に引っかからないように、選んでいければいいの。まだ未来はあるから」

母の言葉は本当に偉大だった。
母とは3年前くらいにやっと和解?した話はまた後日するとして、こんな過去を経て、家族で幸せになれたらと思った。



(先程出てきた親友Yさんは、深夜3時にあの男から電話がきていたが出ることができず、それから音信不通で、「こいつとの縁は切ろう」と誓ったそうだ。
だけど、その男の娘なのに、私達のことは、本当に自分の家族のように接してくれている。それは本当にありがたいことだ)


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