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生協のコンビニで目の前にあったモンブランに半額シールが貼られたとき


生協のコンビニで目の前にあったモンブランに半額シールが貼られた時、店員さんにニコッとされた。

その棚には、モンブランが一つしかなくてそれも生協のコンビニは閉店時間が迫っていたので、貼ったらしい(店員さんがそう言われた気がする)。その瞬間、68円となったモンブランを手に取って購入したのだが、その行動が、私が見た光景があまりにも久しぶりでボーッとしてしまった。家に帰って、春休み前に買ったニンテンドースイッチに電源を入れて、軽く遊んでみた。それは、モンブランを買った時と同じ気持ちになる。

今からコロナウィルスとの生活を振り返るので、苦手な方は読むのをお勧めしない。

大学に行く、これは春休み中もルールを守ればできたが、変化する生活の中で大学に行くのは怖かったし、変化する生活の中で色んな出来事がわたしには訪れて、一つ一つ倒すのに精一杯だった。
そんな中で、私の大学は対面授業が始まった。大学四回生なので、大学に行けるぜ!とめちゃくちゃハイテンションになることはなかったが、奪われていたものが返ってきたような、そんな気持ちになり、ほっとしていた。大学に行けば、表面上は前と変わらない大学があったがそうではなかった。
マスクをつけた生徒が、食堂で席を求めている。食堂の椅子にはシールが貼られて、机の上にはプラスチックの透明な板が仕切りとしてある。私のよく使う食堂は、大学内でも大きい方ではないので、席を一つ空けて座ればすぐに埋まってしまう。先生もマスクをしながら授業して、ぜいぜいとしんどそうにしている。
部活動も活動は制限されている。部室に久しぶりに行けば、届け出がいることを知った。あの自由に出入りできる環境ではなかった。新しく学内バイトを始めたのだが、そのバイトはこの新しい日常が始まったことでできたバイトだと思う。
歩けばアルコール消毒を促すポスターを見かける。マスクをするのは当たり前で席を一つ空けるのも当たり前になった大学は、新しい学生生活を作ろうとしている。
その生活の中で、生協のコンビニで半額のモンブランを買って嬉しいなと思えたのは懐かしい感情で、久しぶりだった。学外で、半額でスイーツを購入できたらそれはそれで嬉しい。けど、このタイミングで私の知ってる学生生活に触れることができてジーンとしてしまった。これは書いておきたい感情だなと電車に揺られながら、書いてる。
68円のモンブランは美味しかった、けどジーンとしてしまったせいであまり味を覚えていない。けど美味しいかったのは、あの時の空気が感情が美味しく仕立ててくれたんだろうな。

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