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一週間ぶりに外出すると、街の人たちがみんな手に変な棒を持っていた。 私は山の中に住んでいて、週に一回車で買い出しに行くのだけど、一週間前はとく変った様子はなかったはずだ。 「あなたは、そちら側の人間なの?」 スーパーの中で声に振り向くと、中年の女性が私を睨んでいた。 「棒を持っていないということは、攻撃されても仕方ないということなのよ」 意味が全く分かりませんし、私はただ買い物に来ただけで……。 「あなたには敵意がなさそうだから、あたしが予備に持っていた棒をあげます。
ある朝、私は変な夢から覚めると、自分が冷蔵庫になっているのに気づいた。 目が覚めたのは、一緒に住んでいる妹が、牛乳パックを取り出すために冷蔵庫のドアを開けようとしたときだった。 「あれ、なんかドアが固いんだけど」 妹は、朝起きると牛乳パックから直飲みするのが習慣になっているから、妹用と、私がたまに飲んだりする牛乳パックは別に用意してある。 「あ、やっと開いた。ぐびぐび……はぁ。でも、ちょっと足りないから兄さんの牛乳も飲んじゃえ!」 私用の牛乳パックを直飲みする妹の頭を
家の前に女性が倒れていたので、体をゆすってみたら、彼女は目を半開きにしながら大きくあくびをした。 「すごく眠いので、あなたの家のソファを貸してくれませんか?」 よく見ると、彼女は高校生ぐらいの女の子に見えた。 「すごく眠いので、あなたの家のソファを貸してくれませんか?」 彼女は、壊れた機械みたいに同じことしか言わないし、全然起き上がらないので、とりあえず家の中へ運んだら、居間のソファをに倒れ込んで眠ってしまった。 それで私が毛布を掛けてやったら、眠りながら毛布をたぐり