【短編】 一文字一円の小説
「あなたの小説を、一文字一円で買取します」という広告だった。
「誰にも読んでもらえない小説があるなら、思い切ってお金に変えましょう! 今なら、どんな素人が書いた、どんなにつまらない小説でも、一文字一円で高価買取を実施中!」
どんなにつまらない小説、と言われるのは不愉快だし、作品の著作権は業者側に渡ってしまうという条件付きだが、どうせ誰も読まない小説なら売ってもいい気がした。
しかし、信頼できる業者かどうかよく分からないので、とりあえず、昔書いたぜんぜん面白くない千文字の小