【短編】 ちょうどいい距離感
白い服を着た男が、いつも私の後ろに付いてくるようになった。
顔は黒人男性のように見えるし、ストーカーや探偵にしては目立ちすぎる。
「アイムソーリー。フーアーユー?」
私は、男が気を抜いた瞬間に腕を掴み、とりあえず知っている英語で話してみた。
「あ、俺ふつうに日本語話せますよ」
男が笑顔でそう言うので頭が混乱し、思わずまたアイムソーリーと言って腕を離した。
「俺はダニエルで、あなたを守護するためにやってきた者です。ちなみに、俺の姿はあなた以外の人間には見えていませんから