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2024年10月の記事一覧

【短編】 世界を救うというのは

 朝起きると、背中に違和感があって大きなコブのようなものが膨らんでいた。  部屋の鏡で見たら、コブには悪魔の顔や体のような形が浮き出ている。  今日はもう仕事に行けないなと思って会社に電話をしたあと、私はとりあえず冷蔵庫を開けて牛乳を飲み、ベランダの鉢植えに水をやった。 「うううっぱあ……。やっと出られたわ。ここはどこなの?」  私の背中を切り裂いて出てきた魔法少女のような少女は、血まみれになりながらそう言った。 「あ、大量出血した人が倒れてる」  私のことだ。 「ごめんなさ