豆腐と餡の関係性について

　そこここで無駄に主張しているが、もめん豆腐と絹ごし豆腐があれば、私は必ずもめんを選択する。豆腐に限らず、わりとなんでも「柔らかいものより固い（やや固めも含む）もの」が好みなのだ。

　白い食パンよりも、カリッと香ばしく焼けたバゲットが好きだし、きのこ類をやたらと天日干しするのも、水分が抜けて、繊維質が際立ってくるからという理由。

　餡についても、こし餡より、断然つぶ餡派だ。あのあずきつぶを、自分の口の中でつぶしたいのである。

　自分自身の好みがこんな感じなので、なんとなく、もめん豆腐を好きな人は、つぶ餡派に違いない、という持論を持っていた。

　持っていた、と過去形になっているのは、先日、この持論が見事に打ち砕かれたからだ。

　歌人・穂村弘さんのエッセイ集「迷子手帳」を読んでいたら、穂村さんが、まさに豆腐と餡の好みについて言及されていたのである。

　穂村さんは、もめん豆腐が好きで、こし餡派であることが発覚。

　人の好みなんてそれぞれだし、ま、いいんだけど、そっか、もめんで、こし、なのか、と、しばらく呆けてしまった私。

　いや、ほんとうにもう、どうでもいい話ではあるんだけど（笑）。

　みなさまは、いかがですか。