ちゃんどら通信:風の新月
先日友人と一緒に、那智の滝だけにお参りする小旅行に出かけました。
滝の手前には赤い欄干の小舞台があって、そこから間近で滝を拝むことができます。欄干の端に立っていると、激しく落ちてくる滝のしぶきが、かすかに顔に降りかかり、まさに、清められ、洗い流されるような感覚を体験しました。
滝をじっと眺めていると、龍の姿にも見えてきます。まっすぐに流れ落ちる水の力強さに見とれていると、少し強い風が横から吹き、滝の流れが変わりました。
滝全体が右に膨らむようにやわらかい曲線を描きます。水がしなやかさを見せた瞬間です。
激しく落ちる滝の流れを変える。水のしなやかさを引き出す。そんな風の力を目の当たりにしました。
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さて、本日朝6:15に新月を迎えました。
インド占星術のナクシャトラ(インド占星術で使われる星座)は、スヴァーティ。
スヴァーティ Swati
天秤座6度40分~20度00分
*インド占星術では西洋占星術とは違い、サイデリアル方式で星の運行を計算しています。
支配神:風の神ヴァーユ
象徴:風に揺れる若い芽、珊瑚
支配神のヴァーユは、風を支配し、同時に、プラーナと呼ばれるこの世のすべての生命の呼吸をつかさどります。
風はおもむくままに流れていく、自由な存在です。つねに移動し、休むことなく動き続ける性質もあります。通り道にあるものを遠くへ吹き飛ばしたり、まき散らしたりする力もあります。
風には浄化の作用もあります。不要なものを吹き飛ばしてくれる。台風一過の澄んだ空がまさしくそれですね。
そして、風の神ヴァーユは生命エネルギーのプラーナ(呼吸)であるとされります。わたしたちの心、精神性にも作用するエネルギーです。そこから派生して知性を生み出すものとも言われています。いろんなアイデアを思いつく力、インスピレーションを運んでくる力をもっています。
ヴァーユが支配神となっているスヴァーティの新月では、こうした力が強く働きます。
これから何か新しいことをはじめようとする人にとっては、素早さや、動きやすさのエネルギーがプラスに働き、物事がはじめやすくなり、よいスタートをきれそうです。
風のまき散らす力や遠くへものを飛ばす力は、発信力にも関係します。何か伝えたいことがあれば、風の力が働くスヴァーティのタイミングで発信するとより遠くへ、より広く伝えることができます。
いろんなアイデアが浮かびやすくなり、あれもこれもやりたくなるかもしれません。意欲的になるのはよいのですが、多くのことを一度にこなそうとするマルチタスクに陥ると、この後、なかなか思うような結果につながらない、なんていうことにもなりがちですので注意も必要です。
緊急事態宣言も解除されて、すぐに動きだせる人はよいのですが、まだなんだかいろんなことが片付かない、よどんだ感じがするという方もいらっしゃると思います。スヴァーティの新月にはそんなよどみを一掃するパワーもあります。
重い腰をがんばってあげてみると、風の後押しで、いろんな意味での浄化が達成されて、上昇気流にのることができるはずです。
やさしく吹く風は癒しを与えますが、吹き荒れる風はすべてをなぎ倒し、破壊することもあります。
このタイミングで宇宙から吹く風をどう活用するかはわたしたち次第です。できれば、よい方向に活用したいですね。
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今年も残り2ヶ月。来年の計画を立てるなら今がよいらしいと一緒に行った友人が教えてくれました。
ちょうど今、インドでは、闇を制す光の祭典ディワリ祭の最中。そして、風の神ヴァーユが支配するスヴァーティの新月。
どちらも新しく何かをはじめるのによい空気感。やはり、来年の準備は今から始めるのがよいようです。
やり残したこと、心残りなことはできればこの11月中に片づけて、少し余裕をもって12月を迎えたいですね。
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