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ちゃんどら通信:静かに湧き出る水

1月3日3:33。本日夜明け前の3という数字が重なる不思議な瞬間に、今年最初の新月を迎えました。

ナクシャトラはプールヴァ・アーシャーダ。
射手座13°20′~射手座26°40′
※インド占星術はサイデリアル方式を採用して月の位置を計算しています。

支配神:水の神 アパ
シンボル:象の牙

ヴェーダの時代の聖者たちは、水の神をとても大切な神としてあがめていました。

水は生命を支えるものであると同時に、不浄なものを洗い流すもの。
すべての毒を打ち消すもの、心に潜む醜いものも体に巣くう病も洗い流し、創造のエネルギーを限りなく生み出すものだと、聖者たちは考えていました。

2022年最初の新月はアパ神が司る水のエネルギーをもっています。

もう不要になっているのに、うっかり2021年から持ち越してしまった物事はここで洗い流しましょう。水の流れを意識して、消し去りたいことを心に描いた川に流してしまって下さい。

そして、今年新たな気持ちで取り組みたいこと、始めたいこと、作り上げたいことがあれば、果てしなく湧き出て、とどまることなく流れ、どこまでも広がる水のエネルギーを活かして一歩を踏み出してみましょう。

今日から一週間ほどの間に、計画を立てたり、さらに一歩進んで取り組みを始めたりすることで、願ったことを大きく育てることができたり、広く広めていくことができます。

シンボルになっている象の牙は不屈の精神や強さの象徴です。牙は立ちはだかるものを排除する力となります。

象の牙は障がいを取り除くガネーシャ神とつながります。聖典を筆記していたガネーシャ神があまりに熱心に書き続けたために、書いていたペンが壊れ、その代わりに自分の牙を折ってペンの替わりに使ったというお話です。

ガネーシャ神の逸話はとどまることのない水の流れに通じるものがありますす。やり遂げると決めたことを中断することなく、ただひたすらコツコツと続けること。それは、さえぎるものをのり越え流れていく水の流れと同じです。

川のない乾いた土地に小さな水の流れを作るようなもの。たとえ最初はちょろちょろとした小さな流れであっても、流れ続けた水はいつかやがて大きな流れとなり、川となっていく。

ガネーシャ神のひたむきな心によって聖典が完成したように、小さな水の流れがやがて大きな川となるように、小さなことを積み重ね、ただひたすら続けることが、やがて大きなものを生み出す原動力となるのです。

水の神が支配し、象の牙がシンボルとなっているプールヴァ・アーシャーダが新しい年の最初の新月に巡ってきたのも意味深く感じます。

プールヴァ・アーシャーダのエネルギーは、停滞していた世界が動きだす兆しです。

2022年がよりより年となりますように。心からの願いを込めてこの新月をお迎えください。








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