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【台詞集】小説『明鏡の惑い』第一章「六里ヶ原」より


ああ、まだ池が完成しないうちから、早くも私は明鏡止水の心境だ。

    自ら活動して他を動かすは水なり。

  これからはもっと観光事業を拡大しよう。

 ユウ、おめえは増田ケンポウちゅう名前を知っているか? 

   湖のような心を持ちたいものだな。

  観光ホテル明鏡閣の支配人、南塚亮平です。

 昨日こそ浅間は降らめ今日はまた
 御晴らし給へゆふだちの神 

   この湖のような美しい百点満点を、お母様はおまえに期待しています。

  ウッフフ、満蒙開拓団なんてねえ、何者だか分かったもんじゃないよ

 滅多なことを言うもんじゃねえ 

   トンピって何ですか? 輪を描いてお空を飛ぶ、あの鳥のこと?

  シデコちゃん! しばらくだねえ。話は聞いたよ。明鏡閣で働くことになったんだって?

 ん! ん! ん!

    いざ北麓へ。六里ヶ原へ、六里ヶ原へ……

(作品はこちら)
https://www.alphapolis.co.jp/novel/703314535/113741973