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迷いのハクサンフウロ

フウロ(風露)は、玉露が美しく映える花だが、このハクサンフウロ (白山風露)は、玉露がなくても美しい花だ。もちろん、フウロ科を撮影するなら玉露の美しさと共に、と思うが、しっとりと濡れてしまうことが多く、良い被写体に巡り合えるチャンスが少ない花である。霊峰で知られる白山で最初に見つかったので、ハクサンフウロと名付けられたこの花は、古くから日本に生息していたので、和風に仕上げるのも良いかもしれない。

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2021年 霧ヶ峰高原、八島湿原にて

あれから1年。再び霧ヶ峰高原へ撮影に出かけた。今年は、豊作のようだが、さて撮影はうまく行ったのであろうか。

初夏の香りを出そうとして

グンナイフウロが満開の中、咲き始めたハクサンフウロ 。咲き始めの姿で初夏を感じさせようと思ったが、この横姿が、これはこれで、完成したような雰囲気だ。

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DC-G9 LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm F2.8 - f4.0 1/200s ISO:100
2021/06/30

レタッチで造形を強調する

初夏の八島湿原では、早朝に霧で包まれることが少ない。だから、玉露の乗ったハクサンフウロに出会うのが難しい。しかし、この花の造形は、露がなくも美しい。その美しさを、強調できるようレタッチで仕上げた1枚。

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DC-G9 LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm F2.8 - f5.6 1/100s ISO:100
2021/06/30

被写界深度合成

聴きなれない言葉かもしれないが、ピントをずらして撮影したデータを、ピントが合っている部分だけを合成して1枚の写真に仕上げる方法だ。花全体を撮影しようとして、絞りを絞ると、背景にもピントが合ってしまうが、この方法だと背景はボカしたまま、花だけに焦点を当てられるので、好きな技法のひとつだ。

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DC-S5 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art - f4.0 1/250s ISO100
被写界深度合成
2021/07/15

玉露を捉える

今年は豊作だが、なかなか露に濡れる姿を見せてくれなかった。ようやく巡り合えたが、曇天の中だ。逆に、白飛びや、白潰れをせず撮影できたので、良かったのかもしない。

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DC-S5 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art - f4.0 1/160s ISO100
2021/07/28

パノラマ写真

あれから1年、またしても思わぬ出会いだった。暴風、濃霧の鷲ヶ峰で、風を避けようと、岩場にしゃがみ込むと、そこに居たのだ。そんな中、なぜ大口径レンズでパノラマ撮影なんだろう。霧なのか、ピントが合っているのかもわからない。まだ、疲れているのかもしれない。

本当に来年は、良い年になって欲しい。新しい出会いを求めて、来年もここへ訪れるだろう。

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DC-G9 SLR Magic 50mm F0.95 - f0.95 1/1250s ISO:100 パノラマ合成
2021/09/21

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2020年 霧ヶ峰高原にて

秋深まる霧ヶ峰高原での出会い。

出会い

まだ、方向性も出せず、暗中模索で、目立つ華やかな花を探して霧ヶ峰高原を彷徨っていた。無理やり個性を出そうとして、大口径レンズで撮影した一枚。この時の記憶は、全くない。精神的に疲れていたのだなぁ、と2021年の今、思うところだ。

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DC-GH5S SLR Magic 50mm F0.95 - f0.95 1/1250s ISO:100
2020/09/23

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