2023年3月短歌まとめ


2023/3/3
砂浜に落ちてる棒で線を引く 健全なきみには海側をやる

2023/3/3
残酷なことだと言うならぜんぶそう ぜんぶ光と水の屈折

2023/3/10 うたの日 題詠『自由詠』
手のひらにあふれた花を愛づる様に いつかはそれを置いてゆく夜に

2023/3/11
服を縫う、グラスを洗う、あなたから送信されたひかりでひかる

2023/3/11 うたの日 題詠『島』
そうやってあなたが視界に手を翳し暗転するゆめ雨降る島で

2023/3/18
真夜中の液体結晶ゆるやかに貴方の眼鏡の海をみている

2023/3/18 うたの日 題詠『糞』
理解しようなんてしないよ 下手くそなステップ踏んだら笑ってほしいよ

2023/3/26
舞い散った花の全部を覚えてることもできずに傘を束ねた

2023/3/26
不可逆の雨を眺めてもう昼で自分の歳がわからなかった

2023/3/26
意味を紡ごうとする口塞いだら、虫を留めるってそんな気分だ





2023年3月 あきせ


装丁カフェさんにて画像化しました

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