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スタート時のお金

先ずは資本金

何かしらの事業を始めるのにも進めるのにもお金は必要です。
会社の場合は資本金として明確に用意する必要があります。実際会社を登記するときにそのお金があることを通帳の写しなどを提出して法務局に認めてもらう必要があります。
この資本金、本当にその名の通り事業の資本になるお金なんですよね。
私の場合は、創業前夜になかなかに金欠でして、100万円しか用意出来ず、資本金100万円で会社をスタートしました。しかもこのお金は、古くからお付き合いを頂いていた社長さんから、無担保無金利無期限で貸して戴きました。数年後商売が回るようになった頃に無事にお返しすることが出来ました。未だに感謝しかありません。

適正な資本金はおいくら?

これは事業によって差があると思いますが、最低300万円はあった方が何かと楽だと思います。
昔、有限会社があったときには、最低資本金が300万円だったと思いますが、この金額は合理的であったと思います。先述の社長さんも当初300万貸してくれそうでしたし、他の先輩経営者からも同じ様な話を聞きました。
私の実感でも全くその通りです。
創業のタイミングで創業直後でもお金が借りやすい、県の制度融資というものを使ってお金を借りて、最低限必要なモノを買い込み仕事を始めましたが、最初からお仕事をいただけても、実際の入金は数ヶ月後になり、あっという間に現金が枯渇しました。
銀行から直ぐに借りることが出来ないので、40歳過ぎのオッサンが親に頭を下げて200万円借りました。会社として借りたお金でしたので親と言えども借用書を作成し、最低限の金利を付けて、ちゃんと返しました。余談ながら会社を売却するときには、このような小さな事でもきちんと法的に見ておかしくない処理をしておく事が大事でした。
この辺りの借金で資金を投入した後は何とか売上から入る現金で会社が徐々に廻せる様になってきたので、最低限の資本金はやっぱり300万円当たりにあろうかと思います。

資本金が少ないと起こる悲しい事

創業直後のバランシートの左側はほぼ現金のみで、それも直ぐに出ていってしまうので、気を許すと簡単に債務超過のバランスシートが出来上がります。個人のお金を投入したりしてしのげれば資金繰り的には何とかなるのですが、そこそこの仕入を起こしたり、設備を買ったりするとなると、どうしても銀行借入に頼りたくなります。私の場合は先述の通り個人でもお金がなかったので、選択肢がなかったので、銀行借入一択でした。
これが、債務超過のバランスシートだと借入が一気に難しくなります。ほぼ不可能レベルです。仕入の資金を借りようと思って申し入れたら素直に貸してもらえず、客先からもらった注文書(誰でも知っているレベルの会社若しくは法人でないと無理っぽい)を見せて、何とか本当に仕入が出来るギリギリの金額だけを借り入れできることがありました。
起業前夜に、恩人社長の申し出の通りに300万円をお借りしして、それを資本金にしておけば良かったと、結構本気で後悔しました。

資本金はホントに大事

法律的には資本金1円でも会社の登記は出来ますが、全く以て無意味なルールだと思います。
実際に経験から思うに、会社を始める当たっては、最低でも半年くらいは入金が無くても生きていけるような資本金を手当すべきだと思います。

お金って、びっくりするくらいの速さで手許から去って行きます。

会社はどんなに決算上赤字でも、現金さえあれば潰れません。
生き残るためには資本金をタネ銭にして、現金を集める事をやっていくのがキモであると思います。

ここまで、N=1の経験談をお読み戴けましたらとても嬉しいです。

次は、お客さんとの出会い方などについて書いてみたいと思います。


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