The Jackson 5「I Want You Back」ベース・ライン徹底解説

 久々になりますがnoteを更新します。

 今回はThe Jackson 5の名曲「I Want You Back」を取り上げ、ベース・ラインの徹底解説をしていこうと思います。ベース・レッスンの生徒さんからのリクエストで譜面を作ったのですが、色々な面で脱初心者〜中級程度の練習に最適な曲だと思ったのでこちらでも取り上げてみた次第です。



 譜面は著作権の関係もあるので、Piascoreさんの譜面販売サイトにアップしています。出版譜面スタイルの見やすい五線譜&TAB譜に仕上げました。譜面の見やすさと採譜内容についてはかなり自信あります(笑)。弾き方がわからないところ、疑問に思うところなどがありましたらメールにてお気軽にお問い合わせください。御希望があれば簡単なアドバイスもさせて頂きますよ。

・楽曲について

 The Jackson 5はモータウン所属のアーティストでしたので演奏はジェームス・ジェマーソンら、モータウンお抱えの凄腕ベーシストが弾いていますが、この楽曲のベースはウェルトン・フェルダーとの説が有力です。Jimmy Smithの「Root Down」などの演奏で有名なベーシスト&サックス奏者です。フラット弦を張ったプレシジョン・ベースでピック弾きするとニュアンスが近くなると思います。

・楽曲の構成について

 サビとなるのは譜面上のBセクションで、ベース・ラインはイントロの3段目とほぼ同じです。A-B-A-Bから中間部のCセクションを挟みつつ、最後はサビを繰り返してフェード・アウト、という流れですね。ベース・ラインはAセクションは2回とも同じですが、Bセクションで若干異なる箇所があるのと、リピート記号を使わずに読みやすさを優先したため、このような譜面構成にしています。サビは戻りのフレーズの最後が2拍なのと繰り返しの回数が異なるので、構成を間違えやすいですね。バンドで演奏する場合はベース・ラインが先行する形になるので、頭の中でしっかりと拍数をカウントしつつ自信を持って弾きましょう。

 コード表記については、コードが鳴っておらずフレーズのみで構成されているセクションも多いので、様々な解釈があるかと思います。この楽曲をアレンジするならもっとシンプルに冒頭の4小節の繰り返しと考えても良いかと思いますが、サビの後半についてはギターのアプローチがそのように聴こえるため、Fm7、B♭m(onE♭)と表記しました。特にFm7のm7thであるE♭音に対するアプローチが、この楽曲のギター・アレンジの要でもありますね。

・ベース・ラインについて

 キーはA♭メジャーなのでベースのフィンガリング的にはやや厄介ですね。

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