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[今年15本目]ブレードランナー2049

結論から申しますと、これは大変な超傑作映画だと思います。
実を言うとこの映画のロゴデザインがあんまり好みでなく、なかなか鑑賞に至れないでおりました。1本目のブレードランナーも何回か鑑賞しておりますが、正直それほど好きではなかったというのもあります。

ブレードランナー2049をいつも2047と記憶してしまい、会話にこの映画が登場するたびに「2047」と発言していたので、「恥ずかしいから間違えないでちゃんと記憶しておかないとね。2047、2047」と言う感じで、鑑賞当日のオープニングまで勘違いしたままでした。まあどうでもいい話ですね。

恥ずかしい話ついでに恥の上塗りをしておくと、信頼できる知識とセンスをお持ちの方に監督のドゥニ・ヴィルヌーブについて聞くまで、あまりこの監督のことを存じ上げてませんでして、この方がそう言うのであれば見てみようと言うことで、今年3本目ということになります。最初に見たドキュメンタリーは置いておくとして、デューンも本作も大変素晴らしい内容でした。そうなると、やはりその友人の審美眼は素晴らしいなあと、改めて尊敬の念を深めるわけです。

さて、

ドゥニ・ヴィルヌーブ特有の、といっていいと思うんですけど、ダイナミックな、と言う表現が陳腐に感じるような空間表現の素晴らしさは本作でも遺憾無く発揮されており、細かいところまで行き届いた一瞬の美しさの表現であったり、見る側の理解や想像を緻密に組み立てていくセリフなどは、他の映画ではなかなか感じられない完成度の高さだと断言していいと思います。
あの世界観の中で展開されるストーリーの核心的なテーマが、「魂」や「生命」「愛」であることも鮮烈で生々しいコントラストとなって観るものに回答を迫ってくるところまで踏み込んでいる内容になっていると感じました。そして終わり方も大変素晴らしい。

160分という長編映画でありながら、その長さを全く感じさせないと言う言い方はありきたりだけど、本当にその通り。もう絶対に観るべき映画なので、特にこの時代、このタイミングで、全人類に鑑賞を激奨したい。


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